無雙直傳英信流居合術の織田守馬先生御秘蔵解説 英信流(俗称長谷川流)3本目稲妻
無雙直傳英信流居合術の織田守馬先生御秘蔵解説
英信流(俗称長谷川流)
3本目稲妻
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無雙直傳英信流居合術
織田守馬先生御秘蔵解説
英信流2本目虎一足
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当解説書は剣道六段 織田守馬先生御秘蔵
於 高知城下大日本武徳會寫之
干時昭和十八年 龍〇月日 山本俊夫幽泉 印
長谷川流居合之事
1、英信流(俗称長谷川流)
向身三本目 稲妻:「構へ方同前、敵立ッテ冠リ来ル先ヲ払フ心持ニテ左足ヲ右斜後方へ充分引キ中腰トナリテ高ク払ヒ(拳又ハ小手ヲ払フ)虎一足ノ如打チ込ミ(左膝ヲツクト共二冠リ右足ヲ踏ミ込ミテ打込ミ 虎一足の打ち込み)血振シ納刀」
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古伝神傳流秘書英信流居合之事3本目稲妻:「左足を引き敵の切て懸る拳を拂ふて打込ミ後同前」
昭和18年8月河野百錬先生「大日本居合道図譜」より
3本目稲妻:「意義・正面に対座する敵、上段より斬付けんとする機先を制し其甲手に斬付け直に真向に打下して勝つの意なり。右膝を起し乍ら抜きかける。中腰に立上るや左足を一歩後方に退き腰を左に捻りて敵の甲手に斬付ける。註1、刀刃は斜め右上に向け、右手は右肩より少し高目に、剣先を高く斬付ける。註2、剣先部を見ず、着眼は目の高さ、剣先の位置は敵の甲手とす。註3、之より左膝をつきつつ諸手上段となりて斬下し血振納刀する事同前。」
昭和15年太田龍峰著中山博道校閲の「居合読本」より長谷川英信流居合
3本目稲妻:「意義・前方から斬って来る敵の起り頭を乗じ其前臂を斬る業である。動作・正面に向ひ箕坐す。右足を左足に引きつけ左足を一歩ひきつゝ中腰の儘で抜刀して敵の前臂を切り(大森流の勢中刀を参照)左膝を右足に引きつけつゝ刀を頭上に振り被り右足を前に踏みつけて正面を斬る。以下前に同じ。」
それぞれ、斬る位置に違いもあるが、多少の足さばき、それによる體裁きの違いはあっても、同じような動作でしょう。山本先生と河野先生は止めの斬り下ろしは、左膝を床に付けて斬り下ろしています。甲手に斬りつけられた敵は、膝を着いて切り込む程に低く崩れるのか、違和感を覚えるところです。古伝は状況次第で立ったままか、崩れる敵に応じるか任せてくれています。
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