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2009年12月

2009年12月21日 (月)

かのえとら(庚寅)

2010年の干支は庚寅(かのえとら/こういん)、虎年です。書の落款の上に、書いた年号を入れる場合は平成庚寅、となります。

中国では六十干支を日に配当する事が殷の時代に始まり、年に割り付ける事は前漢の武帝の時代に制定されたとされています。日本へは6世紀ごろから正しく使われるようになったので、それ以前には入っていたでしょう。

魏志倭人伝によると「其俗正歳四時を知らず、但し春耕し、秋収むるを記して年紀となす」と記されていますので2.3世紀では干支は使われていなかったのでしょう。

十二支の十二獣(子・ネズミ、丑・牛、寅・虎、卯・うさぎ、辰・龍、巳・ヘビ、午・馬、未・羊、申・猿、酉・とり、戌・狗、亥・イノシシ)と結びつける事も何時の頃か分かっていないようです。日本では名前に生まれ年の名前をつける習慣が早くから始まり、十二支が使われるようになると広まったようです。たとえば「牛麻呂・「犬麻呂」「刀良売(とらう)」、聖徳太子は厩戸皇子(うまやとのみこ)。

来年の干支の庚寅(こういん)の文字の意味を「漢字の起源」から拾ってみます。

「庚」 甲骨文、篆文 杵を持って搗いている象形文字から「続く」「繰り返す」あるいは強い心棒を描いた象形文字、と解されています。

「寅」 矢を真っ直ぐにのばす形、居ずまいを正すと解されます。

寅(虎)年のことわざを幾つかあげてみます。

・虎穴に入らずんば虎子を得ず

・虎口を逃れて龍穴に入る

・虎視眈々

・虎班は見やすく人班は見がたし

・虎の威を借る狐

・虎の尾を踏む

・虎の口より人の口恐ろし

・虎の子

・虎の子渡し

・虎の放し飼い

・虎を千里の野に放つ

・虎は死して皮を残し人は死して名を残す

・虎を画いて狗に類す

・猛虎も時を失えばネズミに均

・千羊も独虎をふせぐことあたわず

・虎は飢えても死したる肉を食わず

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2009年12月 6日 (日)

落款

書作品には署名をしハンコを二つ押すのが一般的です。上に押すのは白文字でこれは正式な姓名を押します。下の方は雅号を朱文字で押します。自書した文字の方が「落款」でハンコの方は「款識」と云うのが正式です。詩文などを書き上げて、最後に雅号を程よい位置に書いてハンコを押すわけで、「雅号を書いて落款を押す」と云う言い方は本来は間違えた言い方です。

現在の書作品の署名ですが「○○書」と署名する場合は、その作品が自分で作った詩句である場合に限られ自作でない場合は「雅号」だけで「書」を書いてはいけないとされています。

本当はどうであれ、自分の作品でもない詩句に「雅号+書」が何にも言われず通用してしまう事が現代の凄いことでもあり、落款と款識についての言葉遣いの間違えている事など、遠い未来にどのように思われるのかはかり知れない事です。

以上のことは野村無象先生の「書を志す人にー落款と季語と印」の冒頭に詳しく書かれています。

いつ書いたかを示すには「時」を記すのですが、今月は平成21年12月6日ですから干支を使って平成己丑暮歳上澣(へいせい・つちのとうし/きちゅう・ぼさい・じょうかん)と書いて平成21年12月上旬をあらわします。

12月31日は平成己丑窮月尽日(へいせい・きちゅう・きゅうげつ・じんじつ)ともなります。

来年は平成22年ですから庚寅(かのえとら/こういん)、1月は元月・初春・新春などと書きます。

1月1日は元旦ですから平成庚寅元旦。

書初めでは平成庚寅 試筆 ○○書 □□

面白いやらわからないやら、効果的に使いこなせれば楽しいのですがどんどん現実離れしてしまいます。

少し勉強すれば、古い先祖の書付がいつごろのものかわかったりして嬉しくなるかも知れません。

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