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2012年6月 4日 (月)

無双直伝英信流居合術業書立膝之部

長谷川流の事

立膝之部

1.横雲  正面に立膝に座し、気充つれば左手を鯉口に取りて拇指踏(*にて)鯉口を切り、右手を柄に掛けるや腰を少し浮し刀を抜きつゝ右足を踏み出して右一文字に抜払い双手上段に振り冠りて真向に割付け直ちに刀を右に開きて血振し、同時に左手を左腰に取り鯉口を握りて納めつゝ右足を左足に引付け、爪立てたる左足の踵に上に臀部をおろすと同時に納め終りて立上り次の業に移る。

2、虎一足  正面に向い立膝に座し、例に依り抜きかけ立上り左足を一歩後に引きつゝ右斜前に殆ど刀を抜き、左腰を左方にひねると同時に刀を抜きはなち刀の差表にて受け留め向脛に切りつけ来るを右足を圍い左膝を跪くと同時に双手上段に振冠り真向に割付け、右へ開き納め終る。

3.稲妻  正面に立膝に座し、例に依りて抜きつゝ立上り左足を引きて高く払い、(上段の甲手に斬込む)左膝を跪くと同時に双手上段に振冠りて斬込み、刀を右に開き血振し納め終る。

4.浮雲  正面より左向に立膝に座し左手を鯉口に取りて立上り、左手にて柄を左に逃し、(右方の敵が吾が柄を取らんとするを此左足は左に開く)右向になりつゝ柄を鞘共胸迄上げ、(右手をかけ)同時に左足を右足先前に接する様進ませ少し腰をおとし鞘を突込み足をもじらして、(左足の甲を下に向くように)刀を抜きつゝ其抜きは放れ際の処にて腰を左に十分にひねり、左足の裏を上に向けたまゝ尚腰を下げ敵の胸元に抜付け、後ち体を右に廻し刀の腰棟に左手の四指を当て右足を後に退き此時右膝をつく敵の体を横に押倒す、次に柄を引き上げ刀の物打の棟へ左手の全指をあてたるまゝ引構へ、夫より刀を左手にて後にはね返し双手にて柄をとり、更に双手上段に振冠りて左膝の外へ切り込みて後納め終る事同じ。

5.颪  正面より左向に立膝に座し例に依り左手を鯉口に掛け、鯉口を握りたるまゝ拇指を鍔に掛け、右足を踏み込みつゝ柄頭にて敵の顔面を一撃し、左足を引き付けつゝ右手にて刀を抜きつゝ腰を十分左にひねりて抜き放ち敵の胸元へ切り付け(体は左に向き右膝は浮かし左膝は下に付く)顔は正面に向け左足を少し後に引き左手の四指を刀の腰に当て、敵を横に引き倒すや右足を正面より右(九十度)に踏み開き肩の高さに右拳を伸ばし(顔は正面に向く)刀を後にはねかえし、右足にて廻り正面に向き乍ら双手上段に冠り真向に斬込みて納め終ること同前。

6.岩浪  正面より右向に立膝に座し例に依り右手を柄にかけると同時に低腰に立上り、直に左足を少し後に引き刀を抜き左手を刀尖に当て右足を軸として左に廻り、左膝をつくと同時に右足を少し踏み込み左手の四指を刀の棟に当て敵の胸に突通し、左膝頭にて右に廻りつゝ敵を横に押倒し、(顔は正面)左手の四指を刀の腰に添え右手を突出し、右足を踏み出しながら刀を後ぬはね返し双手を突出し、左膝を右足の後に送り体を更に正面に向け双手上段より真向に切込み刀を開き納め終る。右の場合敵の胸に刀を突込む時は、右手を後方に十分引き延ばす事。

7.鱗返  正面より右向に立膝に座し例に依り鯉口切り右手を柄にかけ立上りつゝ左へ(くるり)と廻り正面に向き、同時に左足を後に引き腰を延しきりて抜払い右一文字に切りつけ、左膝を跪き、双手上段に振冠り真向を割りつけ刀を開き納め終る。

8.浪返  正面より後向きに立膝に座し、例に依りて鯉口を切り右手をかけて立上り左廻りに正面に向きて作すること鱗返しに同じ。

9.瀧落  正面より後向きに立膝に座し、左手にて鯉口を握りたるまゝ立ち上ると同時に左足を左斜後に退きて(間違なり 右足を少し踏出す也 曽田メモ)鐺を引き付け顔は左に振向きて、(後の敵が刀の鐺を取るを鞘を、こねて、其手を振ほどく)左足を右足の前に踏み出すと同時に柄を胸の付近に取り鐺を振りはなすや右足を前に踏み出し、(間違いなり、右足を右斜に出すなり 曽田メモ)刀を抜くと同時に左に振返り刀先の棟を胸部に当て(抜きたるとき肘は両肩の線にて約直角に曲げ刀身を平に胸にそえて(刃が上に向くなり)振り返りば満(*?)柄も通れと片手突きする。此の時上体は前にかかり右足は左斜後に爪先立にて踏むなり 曽田メモ)後に振向くや右手を延して突込み、直に右足を踏み越しつゝ刀を双手上段に振り冠り左膝をつくと同時に斬下し刀を開き納め終る。

*この瀧落については、曽田メモが頻発しました。右足を少し出して立ち上がり鐺を引き付け左に振り向いて左足を右足の前に踏み出すと同時に柄を胸の付近に取り鐺を振りはなすや右足を右斜めに出し刀を抜くと同時に左に振り返り肘は両肩の線にて約直角に曲げ刀身を平に胸にそえて(刃が上に向くなり)・・・・河野先生は胸に刀の棟を当てる。

10、真向  正面に向いて正座し、鯉口を切りつゝ右手を柄に掛け、膝頭と両足爪先とにて膝を伸すや右斜前に刀を抜き、刀尖を左肩先へ突込む気持ちにて刀を双手上段に振り冠りて真向に切込み、刀を右に開きて納め終る。 

*立膝之部も全文無双直伝英信流居合術全そのままです。瀧落の所での曽田メモについては古伝を壇崎先生の夢想神伝流で見ればそれとも異なる運剣でしょう。「トンと踏付けると同時に刀を右上方に引き手を利かせて抜きながら、引き手を利かせて上から落すように敵の胸部に突刺し・・・・居合道‐その理合と真髄」

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