« 2013年11月 | トップページ | 2014年1月 »

2013年12月

2013年12月17日 (火)

交流稽古に思う

 半年程前にブログにコメントされた方の、とても穏やかなコメントに心を引かれていました。

 その方の先師の残されたテキストには私が研究している古伝と同じ文面が随所に散りばめられています。
 古伝の解釈で疑問を覚えた時、そのテキストを開くと簡単に解決の糸口も発見できたものです。
 同時に、同じ無双直伝英信流でありながら自分の習ったものと異なる動作も幾つか見つけられました。

 いつか許される事ならば、その師伝の演武を拝見させていただく事は出来ないかと夢を見ていたものです。きっと何かのご縁があったのでしょう、その機会が訪れて来たのです。

 見ず知らずの方との居合の交流稽古は、竹刀での打ち合いによるものと違って形を演ずることで自分自身の全てをお見せするようなものです。

 それは、それまでの修行の全てと、その後ろで見守って下さる先生方や自流の厳しい掟の数々が、その場でその一瞬の演武に一気に発せられなければ交流稽古をする意味は小さいだろうと思います。

 自流との所作の違いや、同じ理合(意義)にも関わらず師伝による術理(動作)の違いの解説を互いにして見てもそれは演武の補足に過ぎません。

 この度の交流稽古会は、その先生のお弟子さん方もご一緒の道場丸ごとの交流稽古会です。此方からは、私と同行してくださったそれぞれ師伝の異なる先生方と五名です。

 無双直伝英信流の正座の部を同じ業で一本ずつ解説付きで見取り稽古をします。
まだ厳冬期では無いのですが今冬最も寒いだろうと言われる日に、お弟子さん方は見取り稽 古をされておられます。目をきらきら輝かせ私達の居合を見つめておられます。

 その夜、打ち上げと忘年会にも御呼ばれしました。
「解説している時と、一本通しで抜いている時は別人の様です」と、どなたかが仰います。
「解説は道場の皆さん方にお見せする様にしています。一本抜く時は皆さん方は他所にあって、切るべき相手と対しています」

 翌日は、お弟子さん方に、師伝の違う演武を体験していただく事になりました。
 入門されて間のない方も含め、大切なお弟子さん方を一時とは言え、昨日お会いしたばかりの私達にお預けになられる館長先生の度量も素晴らしい事で身が引き締まる思いで一杯です。
 お弟子さん方も、きらきらと輝く眼が追ってきます。きっと私達の悪い所も、少しの良い所も感じていただいたと思っています。

 ひたすら先師の教えを守り修行を重ねられる真摯なお心の館長先生に、自然に「師の教に従順あるべし」の、あるべきお姿を見ていました。

| | コメント (0)

« 2013年11月 | トップページ | 2014年1月 »