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2014年3月22日 (土)

曽田本その2を読む10長谷川流居合抜方3颪

曽田本その2を読む

10、3長谷川流居合抜方(自叙 行宗先生派)

右身

5.颪(山下 山下風)
左向きより正面に柄頭を以って当て(柄頭にて水月右拳にて人中に当てる)体を左に捻りて敵の胸へ抜付け引き倒して正面の敵を切る也

*古伝神傳流秘書英信流居合之事の業名は「山下風」です。これも大江先生の業名を使っている様です。
浮雲同様に左向きに座し、右脇に同様に座す敵の害意を察して(曽田先生の自叙による手附けでは敵が我が柄を取りに来たのか、敵自らの刀を抜かんとしたのかわかりません)
敵の方に向き柄頭を以って敵の水月を突き、右拳で人中に当て、体を左に捻って敵の胸部に抜き付け、左手を刀峯に添えて右下に引き倒し、上段に振り冠って斬り下す。

行宗先生の「颪」では敵抜かけ来る処にて我が右足にて敵の柄を踏み落す心にて胸抜付です。曽田先生の颪と行宗先生の颪も微妙に異なります。
細かい所は解りません。現代居合を少し足して繋いでみました。

大江先生の颪(又山おろしとも云う)
「左向き腰を浮かめて右斜に向き、柄止め、直に左へ足を摺り込み、其踵へ臀部を乗せ右斜め向体となり、斜刀にて筋変えに打ち其形状にて左手は刀峯を押へ、左足を左横に変え、刀を右へと両手を伸ばして引き、敵体を引き倒すと同時に右足を右斜へ寄せ、直に其刀を右肩上の処にかざし左足を後部に引き右足を出し、正面に向き上段となりて斬るなり。
血拭い刀を納む。(敵の眼を柄にて打つ進んで胸を斬り更に頭上を斬る)」

古伝神傳流秘書の英信流之事「山下風」
「右へ振り向き右の足と右の手を柄と一所にて打倒し抜付後同前但足は右足也浮雲と足は相違也」

*古伝は右足で敵の柄手を押さえるのでしょう、右手で柄を取り同時に敵を打倒して抜き付けています。
特に打ち付ける部位は指定していません。これは行宗派の方法と云うより夢想神伝流の様です。
大江先生は「柄止め」と云って敵の柄を持つ手を我が柄にて打つのでしょう。本当の処は解りません。
或は現代居合の颪の様に敵の眉間又は人中を打ち敵の攻撃を止めるのでしょう。

故行宗貞義先生記録写によると「敵抜かけ来る処にて我右足にて敵の柄を踏み落す心にて胸抜付」とあります。これと曽田先生の自叙の行宗先生派の颪の動作はアンマッチです。

この業は、敵の抜かんとする柄を留めて抜き付けるのか、敵が我が柄を取りに来るのでは想定が異なります。
古伝はおおらかです、どちらも出来て当たり前でしょう。

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