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2014年3月20日 (木)

曽田本その2を読む10長谷川流居合抜方1横雲・虎一足・稲妻

曽田本その2を読む

 10,1長谷川流居合抜方(自叙 行宗先生派)

 向身

 1。横雲
正面に座し抜き付け冠りて切る血拭(振り)は刀を横に開きて納刀踏み出したる足を引きて蹲踞の姿勢となるべし但し浮きたる膝は其の儘也。

*古伝神傳流秘書英信流居合之事横雲
「右足を向へ踏出し抜付打込み開き足を引て先に座したる通りにして納める」

この古伝では、はっきりと右足を踏出して正面に抜付ける様にしています。行宗先生の場合は右足を踏出すとも左足を引いて抜き付けるとも言っていません。
次の虎一足や稲妻は明確に左足を引いて抜き付けています。

「浮きたる膝は其の儘」については、納刀時の立膝の右足の捌きでしょう。

この古伝の英信流居合は「是は重信翁より段々相伝の居合然者を最初にするべき筈なれ共先大森流は初心の者覚易き故に是を先にすると言えり」と英信流居合の冒頭にあります。
長谷川英信の業と云うより元は林崎甚助重信翁の業と云います。

2.虎一足
左足を引き右脛を囲いて切る

*古伝神傳流秘書英信流居合之事「虎一足」
「左足を引き刀を逆に抜て留め扨打込み後前に同じ」

この業の「刀を逆に抜て留め」の処はどのような業だったのでしょう。敵の抜かんとする柄口六寸へ、逆刀で抜付けたのでしょう。現代居合では右足に薙ぎ付け来るを、払い留める様に稽古しています。
下村派の細川義昌先生系統と思しき、白石元一居合でもここは「前方の敵我が足に斬り付け来るに、刀の鎬にて応じて防ぎ」とあって江戸時代末期は脛囲いになっていたのでしょう。

3.稲妻
左足を引き中身に抜き付け冠りて切る

*行宗先生は「中身」という言葉で抜き付けています。「中腰」の事だろうと思います。
身を低くして抜き付けろと云うのでしょう。

古伝神傳流秘書英信流居合之事の「稲妻」
「左足を引き敵の切て懸る拳を払うて打込み後同前」

*古伝は敵の拳を払うとだけです。敵の攻撃を想定して演じますと良い稽古になります。
「切って懸る拳を切り払う」がポイントです。

敵は座したまま中腰に刀を上に抜き上げ真向に斬り懸って来る。
敵は抜打ちの様に・・。
敵が立ち上がって・・
敵が向うから歩み来たり・・
敵が斜め前から歩み来たり・・
                      etc・・・

英信流が立膝で一対一で詰合っているのが前提であれば、敵が歩み来るは想定外でしょう。

之も下村派細川義昌系と思われる白石元一居合では「前方より斬り懸る敵を刀を抜きつつ起ち上がるや左足を退きて横一文字に敵の胴に斬り付け・・」とあります。
白石居合での横雲との違いは左足を稲妻は退いています、横雲は右足を踏出しています。行宗「横雲」は足捌きが見えませんでした。

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