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2014年3月18日 (火)

曽田本その2を読む9大森流居合抜方3附込・月影

曽田本その2を読む

 9、3大森流居合抜方(大江先生、堀田先生共著)

 8.附込(俗に追切と云う)
正面に正座し右足を少し踏出しつゝ刀を抜き、刀尖の鞘を離るゝ時頭上に冠り右足を左足に引き揃え直立体となり右足より左足と追足にて前方へ一度は軽く二度目は深く追い足にて頭上を斬る。
此の体勢より右足を後方へ引き中腰となり、更に上段構を取り敵の生死を確かめつゝ残心を示す(抜付けより之迄は早きをよしとす)。
此の残心を示したる体勢より自然前方へ刀を下し青眼構となる、此時右膝をつき左膝を立て全体を落す。
更に同体にて右手を逆手に刀柄を握り左手は左膝の上に刀峯を乗せ血拭をなし刀を逆手の儘同体にて納む。

*大江先生の業名は「附込」ですが古伝のこの業は「逆刀」です。下村派行宗先生は「順刀或は逆刀又は追斬」です。
大江先生は(俗に追切と云う)ですがその呼称は見られませんから、当時俗に云う人もいたのでしょう。
「一度目は軽く」の表現はどうでしょう。「一度目は浅く」或は「一度目は不十分」の様に印象づけられています。
この表現は堀田先生の印象だったのでしょう。
大江先生の附込の血拭いは逆手に持った刀を「左手は左膝の上に刀の峯を乗せ血拭をなし」だけですから血拭い以外に余り意識した様にも思えません。

古伝神傳流秘書の大森流居合之事「逆刀」
向より切て懸るを先々に廻り抜打に切右足を進んで亦打込み足踏揃え又右足を後へ引き冠逆手に取返し前を突逆手に納る也

*二刀目は右足に左足を踏み揃える程に低くズンと斬り下しています。
逆手に取った刀で倒した敵の留目を刺してもいます。

9.月影(左斜に向右真向に抜附ける)
前左斜に向正座、同体の儘右足を出し中腰にて刀を高く抜き付け右敵の甲手を斬る。
同体にて左足を出しつゝ上段に冠り右足を出しやや直立体にて敵の頭上を真向に斬り、刀尖を胸部に止む、血振納刀(右足を引き直立の儘)

*この月影の業名も大江先生の改称です。元は勢中刀で業に似合った良い業名です。
大江先生は右足を左斜め前の方向に向いたまま右足を出すのでしょうか、是は腑に落ちません。中腰の右半身で正面から打込んで来る敵の上段の甲手に高く抜付けるのでしょう。

下村派行宗先生は、「左向より正面へ中腰にて掬い上げに敵の二の腕に抜付け・・」でした。
大江先生は追い込んで敵に斬り下す際、頭上より真向に敵の胸まで切っています。
現代の大江先生の系統の処は概ね膝迄斬り下しています。

古伝は「・・右の向より切て懸るを踏出し立って抜付け打込・・」

古伝には「又抜付けに払捨て打込む事も有」とありますがこの動作は失念している様です。

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