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2014年4月15日 (火)

曽田本その2を読む14長谷川流奥居合抜方4総留

曽田本その2を読む

 14、4長谷川流奥居合抜方(大江正路先生、堀田捨次郎先生著)

 △立業

 12.総留め(進行中三四遍斬て納む)(放し討 曽田メモ)
右足を出して刀を右斜に抜き付け左足を出して抜付けたる刀を納む、以上の如く四、五回進みつゝ行く也、最後の時は其の儘にて刀を納む。

*どうもこの大江先生の手附では、「総留め」がよく見えません。右足を踏み込んで刀を右斜めの敵に抜き付けるのか、現代居合の風では、右足の踏み出しは「出して」だけですから正面に踏み出すのでしょう。
そうであれば「刀を右斜めに抜き付け」は正面の敵に右袈裟懸けでしょか、それとも文面通り右斜め前の敵に抜き付けるのでしょうか、解りません。
何れにしても左足を右足の前に踏み出して納刀する。以上の動作を四、五回行い進み最後は抜き付けて血拭いして納刀でしょう。

この業は「放し討」だと曽田先生はメモしています。古伝は「放打」です。
古伝神傳流秘書抜刀心持之事「「放打」
「行内片手打に切納ては又切数きわまりなし」

下村派細川義昌先生系統と思われる白石元一先生の「放打」
「正面に対し立姿二、三歩前進し、左足を踏出す時抜刀用意、右足を出すと同時に右斜前の敵に対し抜き打ちに右片手にて斬り付け(やや半身となる)直ちに納刀と同時に左足を右足に揃え一足となり、更に第二に現れたる敵に対し前と同様斬り付けたる後納刀。又前同様第三の敵に対して斬り付け納刀(同時に足も一足となる)」

*白石居合では右足を正面に踏込んで、右斜め前の敵をやや半身で右片手で抜付けています。右片手袈裟でいいのだろうと思います。

河野先生も昭和8年の無双直伝英信流居合術全の「惣留」では「・・右手を柄に掛けると同時に右足を踏み出して腰を十分左に「ひねり」て右斜前に抜付け、左足を右足先まで引寄せ乍ら刀を納め・・・」と右斜め前への抜付けです。

河野先生の昭和13年の無双直伝英信流居合道の「惣留」では「・・腰を十分左に「ひねり」て半身となりて抜打に右斜めに斬り付け、左足を右足先迄引き寄せ・・」となって、「右斜め前に抜付け」が「右斜めに斬り付け」と変わっています。更に意義として「吾れ狭き板橋又は堤、或は階段等の、両側にかわせぬ様な場所を通行の時、前面より敵仕掛来るを、その胸部に斬り付け、一人宛をたおして勝の意也」と想定を明らかにされています。

古伝は河野先生の通りであったかは不明です。敵が正面から来ようと右斜めであろうと、両側に躱せぬ場合は、片手袈裟に右袈裟に抜き打つとして稽古すればよいのでしょう。

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