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2014年5月 2日 (金)

曽田本その2を読むの2の1英信流居合の形8終礼

曽田本その2を読むの2

 1、英信流居合の形(大江正路先生、堀田捨次郎先生著)

 8.終礼
刀を納めたれば互に右足より出て四尺の距離を取りて左足を右足に揃え直立し、同体にて正座し右手にて腰の刀を抜き、前に置き互に礼をなし、更に刀を右手に持ち竪立とし、左手に持ち変え左腰部に当て右手は右膝の上に乗せ、其儘右足より立ち左足を右足に揃え互に三歩退り直立となり神殿に礼を行い、対向し三歩ずつ退り黙礼を行い左右に別る。

*此の終礼は堀田先生の見たままなのか、当時の大江先生の指導がどうだったか不思議な気がします。
まず、「腰の刀を抜き、前に置き互に礼をなし」ですが之は「刀礼」と教えられて来ました、「互いの礼」は、ここでは無く道場の下座に戻って為すと教えられています。

此の礼の後の立ち方は「右足より立ち左足を右足に揃え」ですから正座から、右足を一歩踏み出し立上り左足を右足に揃えて立って居ます。
互に四尺の距離を取って直立し、膝をついて座したのですから、其の儘座りますと互いの膝の距離は二尺位でしょう。刀礼にしろ互いの礼にしろギリギリです。
ここで右足を踏出して立ち左足を右足に踏み揃えますと、互いの距離は二尺以下でしょう。

それから互に三歩下って神殿の礼です。小さく下がれば双方の距離は八尺、自然の歩幅で十尺でしょうか。
神殿の礼の刀は「左手に持ち替え左腰部に当て」其の儘ですから、左手に持ったまま礼をしています。
是が大江先生の始めも、終りも神殿の礼の作法だったのでしょう。
現在は右手に持ち替えていますが之は、大日本武徳会の剣道形の作法に習って変化したものと思っています。

大江先生の動作を見てこの手ほどきを書かれているならば、刀を右手に持ち替えない神殿の礼が事実であれば、土佐の居合はその様であったと想像され、時代が進むに従った、竹刀剣道の作法が浸透してしまったとも考えられます。

曽田本その2の2の1英信流居合の形 作法(2014年4月24日)では曽田先生は大江、堀田共著「剣道手ほどき」にある「発声」が抜けています。
「発声は相互の打合せ、或は受け又は打ち込みたるとき、其業毎にイーエーと長く引きて声を掛け合うなり。」

*このかけ声の掛け方ですが、立った位置から「イー」と間境まで声を伸ばし、打込む時に「エイ」と掛ける様に教わりました。
しかし、何処かおかしいと思います。
河野先生の大日本居合道図譜では「発声はイーエーと互いに斬り込みたる時かけ合う(イーはヤアにてもよし)(斬込む瞬間にイーとかけ、斬込みたる瞬間にエイとかける)」とあります。
立った位置から「イー」とやってしまいますと、間境で何の溜めもなく「エイ」と打込んでしまうのが普通です。特に申し合わせの「かたち」しか追えない初心者は是では力いっぱい勝手に打込むばかりです。
河野先生の方法ですと、間境で刀を抜き乍ら「イー」とやります、相手を充分見定める機を捉える事が出来る様になるものです。
政岡先生は、無双直伝英信流居合兵法地之巻で「発声 打つ・応ずる気の整った時、「ヤア」打つ時「エイ」応ずる時「トウ」要するに「ヤーエイ」「ヤートウ」の連続であって下腹に力の籠った声でありたいものである。」と同様の事を書かれていますが味わってみるものでしょう。

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