曽田本その2を読むの2の3英信流太刀打之位6水月刀
曽田本その2を読むの2
3、英信流太刀打之位
6.水月刀(仕中段 打八相)
是も相掛にても敵待かけても苦からず敵の眉間へ我太刀の切先を指付てスカスカと行く也敵我太刀を八相にかけてなぐる也其の時我すぐにかむりて後を勝也
詰合の水月刀に□(やや?)同じ
*英信流詰合之位の水月刀(仕打 相上段)
是も同じく立合て真向へかむり相掛に敵待かけても苦からず、我真向へかむりてすかすかと行、場合にて太刀の切先を敵の眉間へ突き込む様に突く也、其時敵すぐに八相に払う、其時我すぐにかむり敵の面へ切込み勝也。
(2014年5月11日)
詰合之位では相上段から仕は歩み行く内間境で中段に取り打の眉間に突き込んでいきます。
太刀打之位では仕は中段の儘打の眉間に突きつけて間境を越えるのです。
仕の突きを其の儘では突きこまれるとギリギリまで引き付け八相から討ち落とす。
仕は打ち落されるに従って、左足を左に踏み出し右から振り冠って右足を踏み出し真向に斬り下す。筋を替って打込んでみました。
打が遠間で撃ち落とすのであれば、仕は左足、右足と踏み込む事も有りでしょう。
古伝神傳流秘書太刀打之事「水月刀」
相手高山或は肩遣方切先を相手の面へ突付て行を打太刀八相へ払う処を外して上へ勝つ或は其儘随て冠り面へ打込み勝も有り」
*古伝もほぼ同様です、仕は打が躊躇して居れば其の儘打の眉間に突きこむ気魄を以て歩み行くのであって、払われる事を意識しすぎて間境で止まるべきでは無い、いや一瞬止まって打が払ってくるのをを誘うのも仕の工夫です。
古伝の「払う処を外して」の文言が気になります。払われるまま右に落とされそれに従って左手を上げて摺り落すや振り冠るのでしょう。
ここは、打の眉間に付けてスルスルと間境を越えるや打が打ち落さんと八相に払ってくるのを左足、右足と退いて外し同時に上段に振り冠って右足を踏み込んで面に斬り下ろす。
古伝は大らかです。
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