« 曽田本その2を読むの2の4英信流大小詰3柄留 | トップページ | 曽田本その2を読むの2の4英信流大小詰5胸捕 »

2014年5月27日 (火)

曽田本その2を読むの2の4英信流大小詰4小手留

曽田本その2を読むの2

 4、英信流大小詰

 4.小手留
打は仕の左側に並びて座す、打の抜かんとする右手を仕向き直りて右手にて捕へ引き寄せると同時に左手にて柄頭を敵の脇坪に当てる也

◎左脇に座す、抜かんとする右手を把る其手をおさへ左手にて脇坪へ柄頭を以って当てる(五藤先生手記)

古伝神傳流秘書大小詰「小手留」
立合の鍔打返に同じ故に此処にては不記

*立合は大小立詰の事ですから、その「鍔打返」
相懸りに懸り我が刀を抜かんとする其手を留られたる時柄を放し手を打ちもぐなり

是では、業名は同じでも、違う業になってしまいます。
古伝は、仕が刀の柄に手を懸け抜こうとするのを、打が仕の手を押さえて留められたので、柄手を放して打の手を拳で打ってもぐ。

曽田先生の小手留は、打は仕の左側に座っている、打が刀を抜こうとするのでその柄手の右手を、打の方に向き直って右手で掴んで引き寄せ、同時に左手で刀を握り柄頭で打の脇坪を突く。

*小手留と同様の古伝神傳流秘書大小詰では左伏でしょう。
「是は左の手を取る也事右伏に同じ左右の違計也尤も抜かんとする手を留められたる時は柄を放し身を開きて脇つぼへ當り又留られたる手を此方より取引倒す事も有也」

参考に右伏を載せておきます。「右伏:我右の方に相手並び座し柄を取られたる時直に我右の手を向の首筋へ後より廻し胸を取り押伏せんとするを相手いやとすくばるを幸に柄を足に懸て後へ投倒す又抜かんとする手を留められたる時も右の通りに取倒す」

*この辺りは混線している様です。
古伝は、良く整理されています。そろそろ古伝神傳流秘書に従って業の有り方を直していく時期かとも思います。

実は、河野百錬先生は、曽田先生からこれらの古伝を昭和23年にお借りして、曽田先生が昭和25年にお亡くなりになった4年後(昭和29年)に「無双直伝英信流居合兵法叢書」を発行されています。内容は曽田本の読み下しです。

昭和49年に政岡先生は無双直伝英信流居合兵法地之巻を発行されています。その随所に古伝神傳流秘書の教えを引用されて業解説をされると共に、古伝の組太刀を復元された写真付きのテキストは貴重です。

その後昭和57年に木村栄寿先生が細川家からお借りした伝書から「林崎抜刀術兵法夢想神傳重信流傳書集及び業手付解説」を発行され、是も読み下し主体で一部夢想神傳流を元に業技法の解説をされています。
題の「夢想神殿重信流・・」は本来「無双神傳重信流・・」でしたが現在の夢想神傳流の流名を重んじられた様です。

河野先生の「無双直伝英信流居合兵法叢書」は古書として市場に出る事も無く、一部図書館にうずもれている様です。
個人の所有はもうどうなったか、幻の書籍です。此の発行を元に古伝への憧憬を河野先生はお持ちであったろうと思います。
大江正路先生を蔑ろにするつもりは有りませんが、稽古とは「昔の物事を考える事。古書を読んで昔の物事を参考にして理義を明らかにする事」とあります。

|

« 曽田本その2を読むの2の4英信流大小詰3柄留 | トップページ | 曽田本その2を読むの2の4英信流大小詰5胸捕 »

曽田本その2を読むの2」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 曽田本その2を読むの2の4英信流大小詰3柄留 | トップページ | 曽田本その2を読むの2の4英信流大小詰5胸捕 »