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2014年6月28日 (土)

曽田本その2を読むの3の2目録の3上意之大事の9棚下

曽田本その2を読むの3

 2、無双直伝英信流居合目録の3上意之大事

9.棚下
座業頭上低き所にて前方を切る(抜く時は大森流八本目順刀の如く)斬込むとき膝を突くなり

*座業だと云って居るのに、「斬り込むとき膝を突く」が理解できません。大森流順刀は現代居合の介錯です。ここは大森流八本目逆刀でしょう。
敵の打込んで来るのを立ち上がりざま、刀を上に抜上げ相手の刀を摺り落とし面に打込む業です。この斬り込む時は体をうつむけて膝を突いて斬る、というのでしょう。

之では、座業とも云いにくいのですが・・。

古伝神傳流秘書抜刀心持之事「棚下」
大森流逆刀の如く立って上へ抜打込む時躰をうつむき打込是は二階下様の上へ打込ぬ心持也

*古伝は業では無く心得でした。打込むと鴨居や天井に当たるので立って上に抜いて打込む時はうつむいて斬れと云う。

英信流居合目録秘訣上意之大事「棚下」
「二階下天井の下などに於て仕合うには上へ切あて毎度不覚を取物也故に打込む拍子に膝を突いて打込むべしこの習を心得る時は脛をつかずとも上へ当たらざる心持ち有」

*上に斬り当てて不覚を取るから、打ち込む拍子に膝を突いて打込むべし。
と云う事は、立業だが打込む時に膝を突いて身を低くして打込む事で上に斬り当てないで済むと云う心得です。冒頭の棚下の手附と同じです。
次の文章は、膝を突いて打込む心得を身に着ければ膝を着かずとも上へ切り当てない様になる、と云って居ます。
是も座業の雰囲気が感じられません。

大江先生の棚下
「(頭を下げて斬る)座したる処より、頭を前方へ下げ、やや腰を屈め右足を少し出しつゝ、刀を抜き、上体を上に起すと同時に上段となり、右足を踏込みて真直に切り下す」

*ようやく座業らしい雰囲気になったのですが、せっかく体を屈めて刀を抜いていながら、上体を起して打込んだのでは、斬り当てるでしょう。
そこでこの業は棚下から身を屈して這い出乍ら刀を抜き、這い出るや打込むと現代居合は変わってきました。
棚が長くて這い出られなければ、幾度も尺取り虫をやっている事になりそうです。
古伝の心得は失念して居ます。

政岡先生の棚下は棚下での攻防です。
「前にかがみながら両手をかけ腰を浮かせ、右足をだしつつ刀を前に抜く。
左膝を右足近くまで送り、体はうつむいたまま刀をあげて左手を柄にかけ、なるべく体に近く背に負う如く振りかぶる。
両手を前下に差し出しつゝ、体をおこし、両手はそのまま握りしめながら右足を出して、手の内の冴えで切り下して終る。」

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