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2014年6月16日 (月)

曽田本その2を読むの3の2目録の3外之物之大事3遂懸切

曽田本その2を読むの3

2、無双直伝英信流居合目録の3外之物之大事

3.遂懸切 
立業にて(大森流10番と同じ)之は刀を抜き霞みて追懸け右足にて突きを見せ冠りて切る。

*大森流10番と同じと括弧書があります。大森流10番は虎乱刀です。
現代居合では大江先生の改変された業名では正座の部「追風」です。

古伝神傳流秘書の大森流之事10番虎乱刀
「是は立事也幾足も走り行く内に右足にて打込み血震し納むる也但し膝を付けず」

この古伝の虎乱刀の方法は刀を鞘に納めたまま敵を追い進むのか、抜いて進むか解りません。打込みですから、走り行きて諸手で真向打ち下すのでしょう。或は右足を踏み込んで片手袈裟かも知れません。
いずれにしても一刀で切り込んで血振り納刀です。

神傳流秘書は文政2年1819年に山川幸雅が書写したものです。
より古い安永5年1776年に林 政成が書いた「英信流目録」を安永5年1852年に谷村亀之丞自雄が書き写しています。
この目録は歯抜けで土佐の居合が居合心持引歌・棒・小太刀之位・大森流しか残って居ないので残念です。
曽田先生が昭和23年6月?に大阪河野稔へ伝授したり。と添え書きがあります。
河野先生の無双直伝英信流居合兵法叢書昭和29年発行の第3編P99以下に大森流居合之位として記載されています。

其の大森流居合之位の虎乱刀
「是は立てスカスカと幾足も行て右の足にて一文字に抜き付(払うてもよし)かむる時左の足一足ふみ込右の足にて打込む血ぶるいの時左をみぎの足に揃納る時右の足を引納其時すねはつかぬ也

谷村樵夫自庸から土居亀江が伝授された「遂懸切」と大森流10番虎乱刀は追い掛ける事は似ていますが別ものでしょう。
この虎乱刀は現代の追風が其の儘です。
何時の時代にも「あーだこーだ」口角泡を飛ばし論じ合ったかもしれません。

「遂懸切」の有り様は英信流目録秘訣の外之物の大事に残されています。
「刀を抜我が左の眼に付け走り行て打込但敵の右の方に付くは悪しゝ急にふり廻りぬきはろうが故也左の方に付て追かくる心得宜し」

*遂懸切は、刀を抜いて霞の構えにして切先を我が左目の方に向け、追い掛け、間境に入れば、右足を踏み込んで突きを入れ敵退き外す処を、我は、右足に左足を引き付け上段に振り冠って諸手上段から右足を踏込み真向に打ち下す。

面白いのは、敵の右の方から攻めてはいけないと云う処でしょう。設対者を置いてやってみるのも一興です。

以下次号とします。

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