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2014年7月 9日 (水)

曽田本その2を読むの3の2目録の4極意之大事の6火村風

曽田本その2を読むの3

 2、無双直伝英信流居合目録の4極意之大事

6.火村風

*これも解説無しです。
読みは、「かそんかぜ」、と曽田先生は英信流居合目録秘訣極意之大事「火村風」にルビがあります。
この目録と目録秘訣では「火村風」の位置取りが違います。前回の「逢意時雨」の中で「火村の風に異なる事無し・・」の書き出しがありました。その様に前後が入れ替わっているのです。

古伝英信流居合目録秘訣「火村風」
「仕物抔に行たる時其者と物語抔をして都而(却而ならずや 虎彦註)色にあらわさず扨煙草盆を持出したらば其火入を取って打付けて然しておくれたる所を勝べし

亦捕者抔に行に灰を紙につつみ其灰の中に石を入れおんぶくの様にして持相手の面に打つくるとパッと開いて眼くらむ也其の所を捕る也開かず共石を入れて打付る故転どうする也

或は此事を聞くさし捕手の役に行く密談に事よせ捕る仕組也一人密談しいたるに脇より紙に灰を包み打つけるに紙しかと包て有りたる故都而(却而にあらずや 虎彦註)不開おんぶくの如くなるものにて面を打たる故いよに相人気ばりて取急たると是伝をしらざる故用に立たず」

前回の「逢意時雨」同様に相手の油断に不意打ちを食らわせ臆するところを捕り押さえる心得です。
これも場面が目に見える様です。「火村風」の業名も不思議な名です。

「都而」は「却而」いずれも現代に使われていないのですが、「・・としてすべて色にあらわさず」の様に使ったのでしょう。学識のある方のご指導をいただければ幸いです。
世間話などして少しも仕物に来たことを色に出さず、煙草盆を出してもてなす風を装い、突然其の火を相手に投げつけ臆するところを捕えるのです。

亦,捕り者に行く時は、灰を紙につつんでその中に石を入れて、「おんぶく」は土佐の方言の一つかも知れません。紙に包んだ米を正月に備える風習もある様です。
相手の顔にぶつけて包みが解けて目潰しとなって目がくらんでいる処を捕る。
譬え紙が開かなくとも石が入っているので当たれば衝撃を受けて動転する。

この方法を聞いて捕り者に行き、密談があると気を引いて捕る仕組み、密談して居て灰を入れた紙を相手に打ち付けたが紙をしっかり包んでいたので開いてくれず、相手は却って気張ってしまう、慌ててしまってこの伝を知らずに用が立たない事も有。
此処は其の儘読んでも、意味不明なので勝手に思いつくまま解釈して見ました。

この辺は目録の中でも、面白い処です。
役目を果たすと云う事への執念を教えると理解すべき処でしょう。

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コメント

ミツヒラ様

いつも勉強させて戴いております。
火村風の業名ですが、私は炎風(ほむらかぜ)の当て字かと思っております。
発音から当て字になるのはよくある事でしたし。
または極意を迷彩する為わざとそうしたか、
などと答えは永久に藪の中ですが。

玄さま
コメントありがとうございます。
炎を火に当てても火炎の文字の違いによる
火は「か・ひ・ほ」の読みで炎は「えん・ほのお」です。
意味は火は物を燃やして光や熱を発するひ、火事、火星、火の燃えるさまを顕わした象形文字です。
使い方では癇癪を起す「怒火」とか火が付いたように差し迫った「火急」などでしょう。
炎は火が盛んに燃えるさま、火と火の会意文字です。
前回の逢意時雨と同様に火村風も、組み合わさった文字から心得のポイントを感じさせればよかったか、まったくの思いつきによる造語か、仰るように知る由もないものでしょうね。
せめて当時の読み位は残してくれれば良かったですね。
曽田先生の「かそんかぜ」では無風流です。
せめて「ほむらにかぜ」位に読んでもらいたかったですね。
          ミツヒラ

投稿: 玄 | 2014年7月10日 (木) 07時32分

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