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2014年8月30日 (土)

曽田本その2を読むの4終りに

曽田本その2を読むの4終りに

曽田本その2は曽田先生が覚書としてメモ書きされた自筆の和綴じ本です。
恐らく何かに書き付けたものを何時か出版しようかと清書され、更にそれにメモ書きを加えて有ります。
残念ながら、出典や覚書した日時などの事がありませんので、始めはご自分の為の覚書だったのでしょう。

和綴じされた表紙には「大森流長谷川流居合術解」と題され、「故行宗貞義先生門人旧姓土居事 無双直伝英信流下村派第十六代筆山曽田虎彦 記」と書かれています。

このブログでの曽田先生の覚書のご紹介は以下の通りです。

曽田本その2の原本を原文読み下したもの
平成24年2012年4月10日~平成24年2012年5月30日まで、50回。

曽田本その2付随の曽田先生が集められた新聞・雑誌のスクラップ
平成24年2012年5月31日~平成24年2012年7月7日まで、38回。

曽田本その2を読む
平成26年12014年3月3日~平成26年2014年8月29日まで、180回。

この曽田本その2を手にされ、公開された先生は知る限りでは以下の様です。

河野百錬先生 昭和29年1954年発行「無双直伝英信流居合兵法叢書」
是は曽田本その1を全て原文のまま書かれています。古伝神傳流秘書、居合兵法極意秘訣などです。
曽田本その2は居合兵法伝統系譜、谷村樵夫先生から曽田先生の実兄小藤亀江に授与した根元之巻、大江先生から鈴江吉重に授与された根元之巻、行宗先生から中村虎猪に授与された中伝の写しなどが掲載されています。
「無双直伝英信流居合兵法叢書」は曽田先生との交流によって送られた曽田本その1、その2を公開したもので、「此の目録は昭和23年6月?大阪河野稔氏へ伝授したり」と英信流目録の項に有ります。
戦前から交流され、伝書の写しは送られていたのでしょう。
河野先生は自分が書いたものでは無いので、書き写しただけと云ってそれ以上の事はされていません。

この「無双直伝英信流居合兵法叢書」は曽田先生の没後(昭和25年1月)の昭和29年に初版が発行され昭和38年に再版されていますが、非売品でもあり、原文の儘ですから埋もれてしまった様です。
河野先生の系統の無双直伝英信流正統会の先生方ですらこの冊子の存在をご存じないのは残念です。

河野先生以外でこの曽田本その2を取り上げられているのは岩田憲一先生でその著「土佐の英信流旦慕芥考」で平成元年1989年発行です。
此処には、曽田本その2の無双直伝英信流居合術系譜、霊夢、行宗貞義先生記録写、そして曽田先生の集められた新聞、雑誌、その他のスクラップが乗せられています。

曽田先生の息子さんから「私は居合をやらないから君が持っていてくれ」と預けられた曽田本その1、曽田本その2がコピーされ岩田先生に渡ったのです。
土佐の英信流旦慕芥考のあとがきに「下村派第十六代曽田虎彦先生の遺書を提供下さった関係各位にも、厚く感謝の意を表する次第である」と、書かれています。

そんな曽田先生の遺書が「何故お前に?」と云うのも何かの巡り会わせでしょう。
「大田次吉先生伝」を平成23年に出版された先生が、私のブログをお読みになられ、「曽田先生の直筆メモがあるが読むか」と手渡され、曽田先生の居合に籠めた情熱を公開させていただいたわけです。

ブログは、世界中の誰でもに公開されているものです。
居合を業ずる大家は勿論のこと、昨日始めた方にも公開されています。
この曽田本の公開で多くの無双直伝英信流や夢想神傳流を学ぶ方々が古伝を知ることが出来るだろうと思います。
そして個人的には多くの剣友に巡り合えました。曽田先生の御孫さんとも交信でき曽田先生の事をお聞きする事も叶いました。

何事も疑いの目で見、あら捜しをする人はいるものです。この曽田本についてもその様に思われる人もおられるかも知れません。
神傳流秘書も偽の伝書の様に云う人も居ます。

素直に読んでみますと、良く研究された内容になっています。宮本武蔵の五輪書や柳生但馬の兵法家伝書の様に洗練されたものではありませんが武術書としては充分です。
しかし、曽田先生も大変真面目な思いで原本を写されたと思います。まやかしではとても纏められない内容です。
読まず習わずでは寂しい居合人生でしょう。

曽田本その2を読むを終ります。

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コメント

作者と年代検証は学ぶ人にとって必須のことです。しかし、文献への反論は文献を用いて行うのがルールでしょう。曽田本を疑いの目で悪く言う人は、大江正路先生の直筆覚書でも持っているのでしょうか?神伝流秘書の悪口を言う人は、林守政公や長谷川英信公の直筆伝書を読んだのでしょうか?この2文献の信頼度を超える文献で以って、初めて反論は可能です。(将来、発見されるかも?)根拠の無い反論や誹謗なら、誰でもできます。あらを捜して悪口を言うよりも、曽田本と神伝流秘書は真正面から読みつぶす方が、ずっと楽しいように思えますが。

兵法流浪さま
コメントありがとうございます。
武術の伝書には真実は書かれていない、何故ならば流派の掟が漏れれば弱点を研究されてしまう。などと如何にもらしく云われますが、流の業を満足にこなせるようになるのは何時の事でしょう。
昨日よりも今日、今日よりも明日と毎日、毎日稽古して居ますがとてもとてもの事です。
其の内、事理は磨いても人格がなってないなど、揶揄されています。
神傳流秘書も現代居合を何とか形ばかり覚えて紐解いてみますがその形も心も読めずに読み返しの毎日です。
神傳流秘書の歴史的価値など好きな人にお任せして置きます。
今の処、否定も肯定も明確には出て来ていません。
仰るように、読みこなして、共に古伝を味わった方が遥かに楽しく、稽古の巾も増してきます。
             ミツヒラ

投稿: 兵法流浪 | 2015年1月19日 (月) 21時52分

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