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2014年8月 4日 (月)

曽田本その2を読むの4曽田メモの6メモの6林崎新夢想流根元之巻

曽田本その2を読むの4曽田メモの6メモの6林崎新夢想流根元之巻

この根元之巻は林崎新夢想流の津軽藩に伝わるものです。
平成3年発行の林崎甚助源重信公資料研究会による「林崎明神と林崎甚助重信」の江戸時代の伝書より写させていただきます。
原文は発行年が有りませんが、元禄4年1691年~正徳元年1714年頃に発行された浅利伊兵衛尉均禄によって棟方五右衛門に授与された根元之巻と研究会で査定されています。
漢文ですから読み下し文にしておきます。

抑(そもそも)居合は奥州林之神明の夢想により之を伝う、夫れ兵法は上古中古数多有りと雖も此の居合は末世相応の太刀なり、手近の勝負一命の有る無,此の居合の極みなり、粟散(ぞくさん)辺土の堺に於いて恐れ不審の儀之有るべからず。唯霊夢に依る処也。
此の始めを尋ぬれば或時奥州林崎甚助と謂者、兵法の望みに依って林明神に百日参籠し満暁の夢中汝に告げて云う。
此の太刀を以て常に胸中に憶持せる怨敵に勝ち得ん云々。
則ち霊夢の如く大利を得んと成れり。
腰刀三尺三寸、九寸五分に勝ち、表六寸にして之に勝の妙不思議の極位、一国一人の相伝也。
腰刀三尺三寸は、過現未の三心三身則ち三宝の王法にして是三釼と為る、禅門に十八種の剣、六種の剣、十二種の釼有り。又是濟家室中代を重ね、衲僧(のうそう)截断の(修)行也。
殺人刀、活人剣都(すべて)掌を握ぎる中に在り。
脇指九寸五分は九品(くぼん)蓮葉剣、離憂苦海の中を出で、生死魔軍を追倒し釈道九曜五古の内證也。是れ則ち曹洞五位の秘訣と為れり。
敵味方に成る事是れ亦前生の業感也、生死一体にして百戦場中の使い大寂光土、現世を観る事此の如く也。魔利支尊天の護身符也。
此の居合千金を賜るを以てしても貴からず、但し実當の人に之を傳附すべし。
兵の利を心懸ける者、昼夜之を思い、神明の息に祈り、利を得、正見に依って心済にして身を耳とす。
畢竟黙然良(やや)久しく云う 珊瑚枝々撑(たなごころ)に月着く

天真正
林明神
林崎甚助重信
田宮平兵衛照常
長野無楽斎槿露
一宮左大夫照信
谷 小左衛門□正
常井喜兵衛直則
浅利伊兵衛尉均禄

棟方五右衛門尉殿

*土佐の根元之巻と比較しますと土佐では林崎甚助重信を林崎神助重信としているのが不思議です。
極意である、土佐の柄口六寸がここでは表六寸となっています。
此の津軽藩の林崎新夢想流の根元之巻は仏教用語が多いのですが土佐ではこれらがあまり見られません。
津軽の根元之巻は漢文調の読み下しがスムーズです。

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