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2014年9月12日 (金)

神傳流秘書を読む 1.抜刀心持引歌の8横雲

神傳流秘書を読む

1.抜刀心持引歌の8横雲

 横雲

 深山には嵐吹くらし三吉野の
          花か霞か横雲の空

*ここからの抜刀心持引歌は、神傳流秘書の英信流之事の業名についた歌が並びます。
英信流之事は「是は重信翁より段々相伝の居合を最初にすべき筈なれ共先大森流は初心の者覚え易き故に是を先にすると言えり」と序文が有ります。
英信流は始祖林崎甚助重信から段々に受け継いで来た重信流だと言います。
大森流は林六太夫が大森六郎左衛門から習って取り入れたと言います。ですから第八代までは大森流はこの居合には含まれていないという事になります。
この英信流の和歌は、いつ頃誰が選歌したのか、神傳流秘書の書かれた以前からあったかは不明です。
奥州地方に残る歌にはこれに類する歌は見られません。

土佐に於いて業名とその動作から創作したものでしょう。
しかし業名だけに拘って業の技法上のポイントをついている心得とは思えないものも有る様な気もします。

一首目の横雲の歌には三吉野という地名が有りますが他の歌には地名らしいものは有りませんから、業に合わせて雰囲気を詠まれたものでしょう。三吉野の花は桜です。

遠い三吉野の奥山には春の嵐が吹いているのだろう、さくら吹雪が横雲になって霞の空を吹きつけている

横雲の横一線の抜き付けを当てたのでしょう。
やたら気張って、力いっぱい振り回したり、恐ろしい般若の形相で演じる人などはこのような業歌を口ずさんで、業をイメージして見るのもいいかも知れません。

英信流居合(立膝の部)の一本目横雲
剣理:我が正面に対座する敵(立膝にて)が、我に対して害意あるを察知せる為、我敵に先んじて対敵の首(上腕・胸・顔面)に横一文字に斬り付け、直ちに双手上段に冠りて真向に斬り下して勝つ意にして正座一本目[前]と同意義也。

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