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2014年10月28日 (火)

神傳流秘書を読む 6.棒合四本目行違

神傳流秘書を読む

6.棒合

 4本目行違

 両方右の手にて棒を引摺り右あいに行違ふ時見返りて下を上にて合せ又一方を上にて合せ又一方を下にて合張如前打懸て勝

*打方、遣方共に右手に棒の中ほどを持って引きずるようして右側を行き違う。
行き違ってお互いに振り向いて見返り、左足出たとき棒の上を左手で持ち、右手を逆手に持ち替え、右に廻りながら右肩に棒を振り上げ、左足を右足に引付、右足をやや斜め右に踏み込んで相手の左面に打ち込み双方棒を合わす。ここが「見返りて下を上に合せ」の部分になります。

「又一方を上にて合せ」は、右手を其の儘、棒を左手で後方に引き寄せ握りを持ち替え棒の上を下に下を上にして左肩に廻し、左足を踏み込んで相手の右面に打ち込む、相手、同様に棒を左肩に廻し右足を引いてこれを棒で受ける。

「又一方を下にて合張」は双方、左手を其の儘、右手を後方に引いて棒の上を下に、下を上にして右肩から廻して右足を踏み替え相手の出足に打ち込む。

「如前打懸て勝」は、三本目請込の業の「扨一方を廻し掛て勝」を再現します。
合張るや棒を右肩から廻し右足を左足に引き付け、相手右足を引いて撃ち込まんとするを右足を踏み込み相手の左面に打ち掛け勝。
これでは「廻し掛けて」が理解できていない気もします。相手の棒を巻き落とすのも考えてみるのですが、私は剛力をもって戦うことを良しとしないのでこのようです。

棒術には流の掟があろうかと思うのですが坂橋流の棒は失伝していますから、手附を元に稽古を繰り返し、身に着けて最も良さそうな技を選んでみるのも面白そうです。

棒は、上も下も、物打もありません。自由に扱えますがそれだけ厄介です。
足の踏み替えを入れてみました。

第12代林益之丞政誠による英信流目録居合棒太刀合巻棒合5つ「引違」
「是は楽々右の手にて棒の端を取り引違う也其引違い様に左の手にて棒の中を取り右の手をさげ棒の下を上げ上にて亦合せ亦下た下たと合也仕廻は右にて詰る也」

*神傳流秘書は「行違」ですが英信流目録は「引違」です。この違いは「行」の草書体と「引」の草書体の読み違いとも取れますが、棒を引きずって相手と擦れ違う訳でそれ以上追及しても原本が見当たりませんので意味はないでしょう。

右手で棒の中ほどより上をもって、後ろの端を下げて相手とすれ違います。古伝の稽古では指定がなければ相手も同じ様に構えるものです。
すれ違うや棒の中ほどを左手で逆手に持ち、振り向きざま棒の下で相手の右面を打つ、合わされて即座に左手を引いて棒を返して相手の左面を打ち、合わされるやその足のまま相手の左膝を打ち合わされて足を踏み替え相手の右膝を打ち、合わされて足を踏み替え右足を踏み込んで水月を突く。

同じ様な手付でも、棒は刀と違って、棒の上でも下でも、様々な攻防が可能です。
失われた坂橋流棒の掟は棒術の錬度次第で蘇ってくるかもしれません。

 

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