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2014年10月 1日 (水)

神傳流秘書を読む 3.大森流居合之事八本目逆刀

神傳流秘書を読む

3.大森流居合之事

 八本目逆刀

 向より切て懸るを先々に廻り抜打に切右足を進んで亦打込み足踏揃へ又右足を後へ引冠逆手に取返し前を突き逆手に納る也

*この手付ではどの様に動作を付けるべきかです。
大森流は正座の居合ですから、我れ正面に向いて座すところ、相手が正面より上段に振り冠って切って懸るのを、「先々に廻り抜打に切」はどうしましょう。当時の動作が見えません。
我と同様に正座して対座している相手が立ち上がって切って懸る想定で稽古をしてみる方法もあるでしょう。又座したまま刀を上に抜いて打ち込んで来るのもあるでしょう。
或は、少し離れた位置から上段に振り冠って打ち込んで来るのもありでしょう。

いずれにしても、間が近ければ、間を外す時間はないので、我は刀を抜き上げて相手刀を受け流すや右足を踏み込み相手の頭上に打ち込むのでしょう。無外流の「連」、全居連の「刀法前後切」が使えます。
次いで、しまったと引く相手を逃さじと、左足膝を右足踵に引付、右足を踏み込み更に打ち込む。
立ち上がり左足を右足に踏み揃え、右足を後方へ引き上段に振り冠り残心。
左足前の足踏みのまま正眼に刀を下ろし右膝を着き、右手を逆手に取り直し切っ先を倒れた相手に付け留めを刺す。逆手のまま納刀。

相手が間境で上段に振り冠って居るならば、我も来るなら来いと右足を少し踏み込みつつ刀を抜き出し、相手が間を越して打ち込むや立ち上がりつつ右足を引いて間を外し、同時に刀を受け流すように抜き上げ、外されて引かんとする相手に打ち込む。
相手更に引かんとするのを右足を踏み込み打ち込み左足を右足に引付る。
相手倒れるや、右足を後ろに引いて刀を引き冠り上段となり、刀を下ろし正眼に構え、右膝を着き、右手を逆手に持ち替え倒れた相手を突き留めを刺して逆手のまま納刀する。

第12代林益之丞政誠の安永5年1776年の英信流目録の大森流居合之位逆刀を読んでみます。
是は坐して居りすっと立其儘引抜向え拝み討に打ちつづけて二つ打其時両足を揃え太刀を亦かむり其の時右の足を跡へ引すねをつき亦太刀を前へそろりとおろし柄を逆手にとり左の手にて刀のむねをおさえ太刀の刃を上へ向て手前へそろりと引納る也初発刀より此迄は納るすねをつく也

*現代居合と同じようです。相手は少し離れた位置から仕掛けて来る様です。近代に近づくと、どんどん業手附が特定されてしまう様です。

大森流(正座の部)逆刀(附込)
剣理:座位にある我に対敵立位にて正面より斬り込み来るを、我れ立ち上がりながら一歩後に退きてその斬り込み来る敵刀を摺り落して外し、(立ち上がり切ったる我が顔面頭上にて敵刀を摺り落とす気分にて)対敵の顔面に斬り付けるも不十分なりし為、対敵後退するを我れ直ちに追撃して勝つ意也。

*この剣理は、附込だけで残心については術理動作に譲っています。
古伝神傳流秘書はおおらかでした。

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