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2014年10月25日 (土)

神傳流秘書を読む 5.太刀打之事十本目打込

神傳流秘書を読む

5.太刀打之事

 十本目打込

 相懸又は打太刀待処へ遣方より請て打込み勝

*この業の文章は判読し難いので困ります。
打太刀待つ処へ又は相懸りに懸るのでしょう。
前回の心明剣が打太刀上段、遣方納刀。絶妙剣が双方上段でしょうから、此処も双方上段で行きます。
「遣方より請て打込み」は、上段に構え相懸りにスカスカと歩み寄り、[遣方より請て]では、打太刀が打込んで来るのを遣方請けて、直ちに打込んで勝様にも読めます。。
それとも、遣方より打込まれるのを打太刀請けて、直ちに打込んで打太刀が勝ってしまっては仕組みの意味が根底から外れてしまいます。

一刀流の切落としや新陰流の合し打ちとも意味合いは同じでしょう。合し打ちは相手の打ち込みに瞬時遅れて打ち込みます。その辺の呼吸を「遣方より請て」と書き表したのかもしれません。
政岡先生は「斬り結ぶのみ」としています。
是では、伝書の意味とは同じように思えなくて首を捻っています。
動画で見たり、稽古を見ていますと、大方はこの斬り結びで終わらせていますが、このような殺陣(たて)まがいの稽古ではこの打ち込みから得られるものは無さそうです。

曽田先生の業附口伝によりますと「(伝書になし口伝あり) (留の打込なり)仕打中段、双方真向に物打にて刀を合はし青眼に直り退く」
この業附口伝は、合し打ちを暗示しています。「双方真向に」を稽古し、相手に打ち勝つ技を手に入れなければただの見世物です。「物打にて刀を合し」ばかりが上手くなっても意味なしの様です。
失念してしまった技のように思えてなりません。

曽田先生はメモで神傳流秘書の太刀打之事には十本目打込は無かったと言っているのです。それでは誰が何時書き込んだのでしょう。そしてその証はどの伝書に依るのでしょう。

口伝とは、当時の(昭和初期10年頃)田口先生に指導を竹村静夫先生と請けておられますからその辺か実兄の土居亀江あたりによる口伝でしょう。証明できません。十本目打込ですから留の一本「合し打ち」で遣方が打太刀の打ち下す刀に勝事を習うべきでしょう。

此処までで、大森流(正座の部)、英信流(立膝の部)、太刀打の所謂初伝、中伝を終ります。
稽古の順序は、大森流と平行して太刀打之事はぜひ稽古しておきたいものです。
太刀打は決して高段者のものでは無いと思います。
居合は一人稽古による空間刀法ですが、稽古では常に相手を認識する習慣が欲しいものです。
そして体軸を基とした左右の使い様の認識が出来て来るからです。
他の武術では柔道、合気道、空手、太極拳などをされる方はどんどん先に進めるはずです。

次回から第九代林六太夫守政が神傳流秘書で伝える坂橋流の棒になります。
棒は、足と手と体の捌き方を覚え間と間合いを覚え、手の内の軟らかさも助けてくれます。
棒は自由です。

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