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2014年11月13日 (木)

神傳流秘書を読む 8.詰合七本目燕返

神傳流秘書を読む

8.詰合

 七本目燕返

 相手高山我は抜かずして立合たる時相手より打込むを我抜受に請る相手引を付込み打込相手右より払ふを随って上へ又打込払ふを上へ取り打込扨切先を下げて前へかまへ場合を取り切居処へ相手打込を受流し体を替し打込勝又打込まず冠りて跡を勝もあり

*詰合の仕組の中での大業は先に出た四本目八重垣とこの燕返だろうと思います。
相手は上段に構え、我は刀を鞘に納めたまま立ち合う、双方すかすかと歩み行き場合に至れば、相手より右足を踏み込み真向に打ち込んで来る、我は顔前頭上に右足を踏み込み抜受けに受ける。
相手右足を引き上段に取らんとする処を、我は左足を踏み込んで付け入って諸手にて上段から打ち込む。
相手これを右より八相に払って来る、払われた当たり拍子に上段に振り冠って右足を踏み込んで真向に打ち込む。
相手左足を引いてこれを又払って来るのを同様に当たり拍子に上段に振り冠って左足を踏み込み真向に打ち込む。
相手これを一歩引いて外す。我は外されたまま切っ先を下げて下段に構える処、相手真向に打ち込んで来る、我は切先を上げて突き上げる様に受け流し右足を右前に踏み込んで体を替って相手の首に打ち込む。
又打ち込まずに上段に構え勝ちを取るもあり。
受け流しの方法は、左足を後方に引きながらも出来るでしょう。ここは受け、流すに拘ってみました。

相手は高山ですから上段です。我の打ち込みも「相手引を付込み打込」ですから真向打にしました。
ここは八相でも良いかもしれませんが文章に忠実に従いました。
打ち込むや相手は八相に払ってくる、または横に払ってくる様ですから当たり拍子に上段に取って打ち込む廻し打ちを思い描いてみました。
恐らく、林六太夫守政の剣術の先生大森六郎左衛門は真陰流(新陰流?)であれば廻し打ちはお手の物だったでしょう。

曽田先生の業附口伝から五藤先生の詰合之位七本目燕返
「是は敵も我も立つ也敵は刀を抜てかむる我は鞘に納めて相掛りにて行く也場合にて敵我が面へ打込む也我其時右片手にて抜き頭上にて請けすぐに左手を柄に添え打ち込む也
敵又裏より八相に払う也我又すぐにかむりて打込む也敵又すぐに裏より八相に払う也
我又すぐにかむりて敵の面へ打込也(左足を一足踏み込)其時敵後へ引我空を打つ也
其時我切尖を下げ待也敵踏み込みて我真向へ打込也我其時左足より一足退り空を打たせ同時にかむりて一足踏込み敵の面へ勝也互に五歩退り納刀後再び刀を抜き相上段にて次に移る」

*この業附口伝の動作が現在行われている様です。「裏より八相に払う也我又すぐにかむりて打込む也」の運剣動作は大いに研究すべき処でしょう。
最後のところで「敵に空を打たせ・・」は古伝を変える必要があったとは思えません。
時代が進むと、どんどん安易な方法に変化してゆくのは、進歩と取るか退歩と取るかですが、白刃の下を掻い潜って身に着けた時代と平和ボケの時代の違いの様な気もしています。

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