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2014年11月10日 (月)

神傳流秘書を読む 8.詰合四本目八重垣

神傳流秘書を読む

8.詰合

 四本目八重垣

 如前抜合たる時相手打込を我切先に手を懸けて請又敵左より八相に打を切先を上にして留又上より打を請け相手打むと冠るを直に切先を敵の面へ突詰める(我切先に手を懸けて請け敵右より八相に打を切先を下げて留又敵左より八相に打を切先を上にして留め又上より打を頭上にて十文字に請け次に冠るを従て突込むもあり 曽田メモ)

*大江先生の正座の部五本目八重垣の業名はこの詰合から取ったものでしょう。元の大森流陰陽進退あるいは陽進陰退の方が業名らしいのですがかえらざる望みでしょう。
「嫌なら夢想神伝流に変わったら」です。

双方居合膝に座し、相手左足を引いて下に抜きつけるを我も左足を引いてこれを下に請ける。
相手即座に右足を左足に引付右足を踏み込んで真向に打ち込んでくるを、我左足、右足と引いて、切先に左手を添え顔面頭上にこれを十文字に請ける。
相手再び上段に振り冠って左足を踏み込んで我が右胴に八相に打ち込んでくる。我右足を引いて切先を上にし柄を下にして右脇にこれを刃で請ける。
相手再び上段に振り冠って撃ち込んで来るを、左手を切先に添えたまま顔前頭上に受ける。相手再び撃ち込まんと上段に振り冠る処、我すぐに右足を踏み込み切先を相手の面に突き詰める。

神傳流秘書は、下で合わせ、十文字に上で請け、右脇で請け、再び頭上に十文字受け、直ぐに突き詰めるのですが、曽田先生のメモは、下で合わせ、十文字に上で請け、右脇で請け、左脇で請け、又十文字に上で請け、直ぐに突き詰める。と云うのも有り括弧書きで挿入されています。

何度でも撃ち込まれて稽古するのも良いのですが機を捉えて反撃する事も学ぶ例でしょう。

曽田先生の五藤先生による業附口伝による詰合之位四本目八重垣
「是も同じく詰合て坐し前の如く左足一足引てさかさまに抜合也敵其儘我面を打ってくるを我又太刀の切尖へ左手を添えて面を請くる也
それより立て敵すぐに我右脇を打つを我其儘刀を右脇にさかさまに取りて此の時右足を一足引き請け留る也
敵又立ちて左の脇を打ち来るを我又左足を一足引て左脇を刀を直にして請け止むる也
敵又上段より面へ打ち来るを我又右足を引きて上を請て敵かむる処を我右足より附込み勝也
刀を合せ原位置に帰り血振納刀」

*江戸時代末期にはこの八重垣もいつの間にか我が右脇で受ける切先の位置が神傳流秘書では上であったものが下になり、左脇への相手の打ち込みも加わっています。
右も左も稽古することと云う事でしょう。
古伝の稽古では、下で合わせ、十文字受けして、次は相手次第で右か左に受けるのもありでしょう。仕組みは演武会用の見世物ではなく、申し合わせに終わるものならばそれだけのものです。

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