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2014年12月 3日 (水)

神傳流秘書を読む 11.大剣取一本目無剣

神傳流秘書を読む

11.大剣取(此の太刀打は和之伝に有也)

 一本目無剣

 相手居合膝に坐し居処へ小太刀をさげかくる相手抜打つを放し入りてさす

*神傳流秘書に有る太刀打は太刀打之事10本・詰合10本・大小詰8本・大小立詰7本・大剣取10本合計45本あります。
更に安永五年1776年に第12代林益之丞政誠による英信流目録に小太刀之位六本が記載されています。是は神傳流秘書には無い太刀打ですが間と間合いを覚えるには良い業です、この英信流目録以外に見られないものなので最終回に譲ります。

大剣取は「此の太刀打は和之伝に有也」ですが之は、神傳流秘書の和は夏原流の和です。
「和」はやわらぎと読む様です。
夏原流に有る小具足・小具足割に小太刀(短刀)による仕組が有りますからその辺を言うのかも知れません。
小具足とは素手による格闘技では無く短刀を用いた格闘技を一般的に云うものです。

大剣取は神傳流秘書のみに記載されているもので、今までの様に曽田先生による五藤先生の業附口伝は存在しません。従って古伝の抜けた部分を補うものは居合から類推するばかりです。

*相手居合膝に坐している処へ我は小太刀を右手に下げてスカスカと間境を越し切っ先を眉間に付け懸って行く。
相手抜き打ちに我が小太刀を払って来るのを出足を引き右手を上げて、「放し」はずして透かさず相手の中に入り左手で相手の右腕を制し刺す。

小太刀を払ってみましたが、間境を越した我が出足を払って来るでも、腰を払って来るでもいいでしょう。
相手は外されて即座に上段に振り被るか、手を返して霞の様に打ち返すかも知れません。

居合膝はどのようにするのか不明ですが、現在の立膝の座仕方と思えば良いのでしょう。
夏原流の小具足の処に「両方足を爪立左の膝を付き右の膝を浮けて折る八文字に坐す」とあります。両足爪先立っている様です。

現存するテキストでは政岡先生の無双直伝英信流居合兵法地之巻ぐらいです。
政岡先生は「小太刀をさげてかゝる」二本目は「持ちたるなりに」となっているので、抜刀して正眼とも考えられるが、居合の形として考えて納刀のまゝとしたものである。抜刀して左手を腰に、中段「入身の構」でも可ならん。
「間に入った時払われたので引いて外す、飛び込んでさす」

上段に振り被る処踏み込んで左手で相手の肘を制しています。

*ここは「小太刀をさげかくる」を優先して、小太刀を抜刀して右手にひっさげて無形の位で間境を越す、が古流の伝らしく、あえて居合の納刀に拘るものでもなさそうです。

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