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2014年12月11日 (木)

神傳流秘書を読む 11.大剣取九本目雷電

神傳流秘書を読む

11.大剣取

 九本目雷電

 相手高山我左の脇へ切先を上構へ行時打込む処を留勝又相手車にかまえる時は我切先を下げて行也

*この雷電も抜けだらけで困りました。
相手は上段に構える、我は「左の脇へ切先を上構え行」、この構えは左青眼に構え行くとも取れます。この場合は相手が真向に打ち込んで来るのを、右足を踏み込み受けるや跳ね上げて相手の左面に打ち込み勝。

或は左手に柄を持ち左腰に付け右手を切っ先に添えて切先を上げ、スカスカと間境を越し、相手が真向に打ち込んで来るのを、左手を上げ右手をやや低く顔前頭上に相手の刀を十文字に受け、体を右入り身となって刀を擦り落とし詰める。

次の「又相手車にかまえる時は我切先を下げて行也」です。相手は車に構え待ちかけています。
我は下段に構えスカスカと間境を越します。相手車から我が左小手に打ち込んで来るを左手を右腕に引付相手の打ち込む刀を外し、相手の流れる小手に打ち勝。

政岡先生は「上段に対しては右足を引いて体を開き物打の峰に左手をかけ右拳を右腰に当て剣尖を高く構。
車に対しては左足をふみ出して刀を水平に構える意ならん。尚「打込処を留勝」となっているが六本目の如く右足をふみ込んで額前で受止め直ちに左足をふみ込みつつ右にすり落として左足からふみ込んで水月を突くべきである。

「車に対しては」左足を前にして切先を下げ刀を水平に構え、相手が車から上段に振り冠って真向に打って来るのを六本目の栄目の様に額前で受止め右に摺り落とし水月を突く。というのです。車の構えから上段に振り冠って真向に打ち込むのは明治以降の竹刀剣道の方法です。余り参考にしたい方法では無いでしょう。車から打ち込む方法は幾つにも有る筈です。
我が構えの隙は何処か、其処へ誘いたいものです。

雷電については林益之丞政詡の居合兵法極意秘訣から「老父物語」の雷電を読んでみます。

原文のまゝとします。
雷電、片手に持ひっさげ敵の両眼え突込やいなや跡へ引亦敵打かくる処を請込、敵の右の足を打はずし打也是口伝大事・・・太刀おっ取ってするするとゆく敵切ればきるべし切らずば切るまじ。
亦するすると行かずして身を沈み車にかまえ敵切ってかかる、其拍子を、うけず其間合を勝事、我が心に浮み出ずべし、我より知るべし。
亦太刀をあだ切をして二の太刀にて勝位も有、是も我より気にのりて行くべし。
亦相懸にて敵来る時先に敵の太刀をころして勝位有、古人和卜(かぼく)刀とも云えり。
亦敵先に切って懸る時左右えひらき勝位有皆我気のはたらき也。
亦太刀を敵へ差懸切らせて引きすかして跡を切位有。
亦時によりて青眼にかまえて身をよくかこい敵より切、一度にすり込鍔きわにて勝位有。
亦敵打時我身を沈み沈体にて敵の手首を打払いて勝位有。
亦中墨を打払いて勝位も有総体足を踏み付けずに体のいつかぬ様に浮き浮きと立って右の事を行うべし、敵と気分のくいあわぬ様に我は敵と別々と成る心也、敵は〆合わせうとするを此方は夫々移らすふわりと出合ふよし、ふわりとせしは右云夫々の変出事無し。
考えるべし右の働きを敵がすれば此方の負け成る事の上にて是より外の仕筋無し深く工夫有るべし。・・

*この辺の処を読んでいますと、柳生新陰流の剣術の心得を彷彿とさせます。

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