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2015年1月21日 (水)

神傳流秘書を読む 13.夏原流和之事2立合十本目追捕

神傳流秘書を読む

13.夏原流和之事

 2、立合

 十本目追捕

 後より行□りに相手の背中を我が両手にて一寸突其儘下り足をおぐりうつむけにたおす

*この業は「追捕」ですから追いかけて行って捕える、という意味でしょう。
相手の後ろから近づき「行□りに」は追い越す間際にでしょう、相手の背中を我が両手で一寸突いて、相手にはっとさせておいて、直ぐに身を沈めて相手の両足を掬い取って俯けに倒す。

「行□り」は後ろから近づいて「相手の背中を我が両手にて一寸突」ですから「行違い」も「擦違い」も「追い越し」てもいないでしょう。□の草書が読めません。
河野先生は「行違い」と読まれていますが、「乱」の草体に近いですから「違」には当たりません。
それに、後ろから歩み寄って背中を両手で一寸突く雰囲気は出せませんので、河野先生が無理やり読まれた「違」では手附が成立しません。

「おぐり」は「を・具に点々を打ってぐ・り」です。
河野先生の無双直伝英信流居合兵法叢書では「そぐり」と書いていますが曽田先生の直筆では、「を」を「そ」には読めませんのでここでは「おぐり」としました。
「おぐり」は、何処かの方言か既に死語となった意味不明な単語ですが状況から、掬い取る様にしてみました。

古伝を原書のまま読んで少しは読みが解るかも知れませんが、当て字・癖字・誤字も有る筈です。
荒井勢哲の口伝を、林六太夫が受け、林 安大夫が神傳流秘書として書き残し、それを山川幸雅が書き写し・・曽田虎彦が書き写しですから誤った文字も見間違い、聞き間違いもあるでしょう。
業技法は、指導される方の体格、癖、力量や哲学にも依って様々に変わってしまいます。
文字は約束された形と意味を持つのですが楷書はまずまずですが草書ではかなり形に癖が混入し判読が厄介です。

この様な相手の背中を一寸突いて気を背中に寄せさせて、ハッとしたところ下から掬う様な業は、稽古をして見ても申し合わせでは滑稽な感じになってしまいそうです。
形稽古を、武術だと拘り過ぎてごちごちに演じた動画を見ますが力を抜き、緩やかに稽古するものでしょう。
古伝は手附を原文で読んで、自らの力で読み解き、動作に転換する事がポイントでしょう。
居合と和は別物と考えずに、居合の稽古で身に付けた仮想敵を想定しての攻防の動作でかなり出来るはずです。

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