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2015年1月 1日 (木)

神傳流秘書を読む 13.夏原流和之事1捕手和之事一本目使者捕

神傳流秘書を読む

13.夏原流和之事

 1捕手和之事

 是より以上六段之和は夏原氏より段々相伝也長谷川流に至りて居合和集うしたる者也

*夏原流和は六段と言って1捕手和之事11本・2立合11本・3小具足11本・4後立合11本・5小具足割10本・6本手之移11本、の65本がセットされています。
夏原氏および夏原流和の謂れは皆目見当がつきません。段々相伝して第七代長谷川英信の頃英信流と一体化したものであると言うようです。

土佐の居合には居合、棒術、仕組(組太刀)、和(やわら)がセットされて第九代目林六太夫守政が土佐に持ち込んだと思われます。
この和の術の伝書は神傳流秘書にあるだけで他に見られないものです。

夏原流和之事を公開されたのは第二十代河野百錬先生が曽田先生から曽田本の写しを得て昭和30年1950年に無双直伝英信流居合兵法叢書として発行されて世にでたものと思われます。

木村栄寿先生の昭和57年1982年発行の林崎抜刀術兵法夢想神傳重信流傳書集及び業手付解説にはありません。

ここでは、曽田先生の直筆による夏原流和を稽古してみます。武術はともすると神業のような術を以て良しとする事があるようですが、普通の人が、不意の出来事に自然に応じられる様に手附に則って極自然に稽古してみます。

一本目使者捕

楽々対し坐したる時向の右の手を我が右の手にて取り向の右の膝を足にて踏我が右脇へ引きたおしてかたむる也

*楽々は相変わらず意味する処は良くわかりません、草書体の楽の文字ですから、ほぼ間違いはない読み方でしょう。構える事も無く自然に座すのでしょう。
座仕方ですがここには居合膝とも正座とも指定が有りません。
三本目の小具足、五本目の小具足割は「左の膝を付き右の膝を浮けて折る八文字に座す」ですから居合膝を指定して居ます。
二本目立合、四本目後立合は立っての事です。
この古伝を土佐に伝えたのが第九代目林六太夫守政です。守政は大森流正座を取り入れていますから、第七代長谷川英信の頃に居合和集された夏原流和は全て居合膝かも知れません。
此の業を稽古して見て居合膝でも正座でも出来ると、思います。

*楽に座して居る時、我が方から腰を上げ相手の右手首を右手で取り、右足を踏み込んで相手の右膝を踏み付け、右脇に引き倒しかためる。

此の業は、我が方から一方的に仕掛けています。それは此の業が捕手和之事使者捕と云う業名に由来します。
主命を請けて捕り者に行き取り押さえる事が役目だからです。そうであれば相手を警戒させない楽々座すも此方からの仕掛けも納得できるものです。

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