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2015年3月19日 (木)

居合兵法極意秘訣 1.老父物語4雷電その2

居合兵法極意秘訣

.老父物語

、雷電その2

 雷電両方八相にて打合敵我が右を打うくれば亦左え打所を此方より打落し跡え引敵打をはずし亦打引上げ下曲尺合心に能々修行なくては成り難し

 太刀おっ取てするするとゆく故切ればきるべし切らずば切るまじ

 亦するすると行かずして身を沈み車にかまえ敵切ってかゝる其拍子をうけず其間合を勝事我心に浮み我より出づべしと知るべし

 亦太刀をあだ切をして二の太刀にて勝位も有是も我より気にのりて行くべし

 亦相懸にて敵来る時先に敵の太刀をころして勝位有古人和卜刀とも云えり

 亦敵先に切って懸る時左右えひらき勝位有、皆我気のはたらき也

 亦太刀を敵え差懸切らせて引すかして跡を切位有

 亦時によりて青眼にかまえて身を能くかこい敵より切一度にすり込鍔きわにて勝位有

 亦敵打時我が太刀をかぶり請亦はうけ流して勝位有

亦敵打時我身をしずみちんたいにて敵の手首を打払ひて勝位有

 亦中墨を打払ひて勝位も有

*ここは、雷電についての様々な展開を書いているようです。
雷電、双方が八相に構えて打ち合う、敵が右を打ち来れば、受け、左を打ち来れば此方より、打ち落とし、後ろに下がり、敵の打ちを外し、又引いたり太刀を上げたり下げたり、間合いを計って、身に合う様に打ち合う心持は能々修行していないと出来るようにならない。

太刀をとってするすると間境を越し切れば切れ、切らずば切らずの心である。

亦するすると行かずに、身を沈めて、車に構える時、敵我が肩を切って懸るのを其の拍子に請け太刀にならずに其の間をとらえて勝を得るには、我が心に此処と云う間が浮かび、自ずから太刀が出て行くとするのである。
*これは新陰流の三学円の太刀一刀両断でしょう。

亦、敵を切ると見せて空を切り、斬り損じて流れた隙に打ち込んで来るのをとらえて勝つ位もある。是も我より敵を引き出す気に乗って行くものである。
*これは新陰流の九箇の逆風のようです。

亦、相懸りに敵歩み来たる時、敵の打込んで来る太刀を打ち外し崩して勝つ位有、古人之を和卜と云う。
*これは新陰流の九箇の和卜(かぼく)。

亦、敵先に切って来るのを、左か右に開き敵太刀を外して勝つ位有り、皆、気の働きなり。
*これは新陰流の天狗抄の花車のようです。

亦太刀を敵の眼に差し懸けて、敵に払わせて、我はその間を外しすかして敵の打ち損じた拳に勝つ位有り。
*これは新陰流のくねり打ちを思わせます。

亦、時によっては、青眼に構え刀の中に体を隠す様に構え、敵より拳を斬って来るのを、同時に摺り込んで鍔際で勝つ位有り。
*これは新陰流の三学円の太刀の半開半向

亦、敵打込んで来るのを、我が太刀を持って頭上を覆う様に請けた拍子に廻し斬りし又は請け流して勝つ位有り。
*これも新陰流の八勢法の廻し打ちをさすようです。

又、敵が打ち込んで来る時身を沈め沈体にして敵の手を打ち払い勝位有。
*これは新陰流の九箇の十太刀のくねり打ちかも知れません。

亦、敵の中墨(新陰流の言う処で正中線の事)を打ち払い勝つ位も有。
*これは新陰流の合し打ちの様です。

これらの、雷電の技については、新陰流の技が思い浮かびます。それぞれ技名を指摘できそうです。
前回で紹介された様に、老父物語の老父は剣術を大森六郎左衛門に上泉伊勢守の真陰流を習ったとしていますから、ほぼ間違いはないでしょう。

思いつくままに、一刀両断、逆風、和卜(かぼく)、半開半向、右旋左転、斬釘截鉄、廻し打、合し打ち、等々。

平尾道雄先生の土佐武道史話によると、「柳生但馬守(宗矩)の高弟出淵道先の次男三郎兵衛が元禄10年(1667年)知行三百石で山内家に仕えた、時の藩主山内豊昌は柳生宗任を師として新陰流に没頭したので、同流名誉の出淵三郎兵衛を抱えたのであろう。後日、三郎兵衛は山内家の馬術指南役・国沢五郎左衛門と馬上の仕合を試みたが、縦横自在に乗りまわす五郎左衛門の馬術になやまされて得意の剣法がものをいわず、むなしく敗退した、それに恥じて知行を返上して江戸へ引き上げた。」との逸話が記されています。

元禄10年1667年ですと第九代林六大夫守政が5歳のころの話しです。

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