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2015年7月 8日 (水)

居合兵法極意巻秘訣29.神心入相事1柄口六寸事

居合兵法極意巻秘訣

29.神心入相事

 1、柄口六寸事    

 敵の柄口也

*神心入相事とはどのように読むのでしょう。
そしてその意味はどのようなものなのでしょう。

土佐の居合の極意は、柄口6寸の事で、それは敵の柄口六寸に斬り付け、戦意を喪失させて真向から斬り下し勝を取るものです。

柄口六寸についての解説は、居合兵法極意巻秘訣の中夭之大事に解説されています。

2015年4月25日雷電・霞八相
「雷電霞の二ヶ条當流極秘中の秘にして大事此外に無
請流に心明らかにして敵の働きを見と云教有れ共當流には雷電の時の心亦霞ごしに見るが如くの心の所に大事の勝ある事を教る也
夢うつゝの如くの所よりひらりと勝事有其勝事無疵に勝と思うべからず我身を先づ土壇となして後自然に勝有
其勝所は敵の拳也委しき事は印可に有
八相は四方八方竪横自由自在の事也故に常に事形の修練熟せされば時に臨て其習い出る事無し」

2015年4月27日詰合は二星
「詰合は二星につゞまる敵の拳也二星一文字と云時は敵のこぶしを抜払ふ事也惣じて拳を勝事極意也」

2015年5月11日十文字
「敵と打合すれば輪と成り十の形となる互に打合せたる所は是十の形ち也其十の形に成たる所にて手を取れは勝也手の内の輪内十文字は別の事ならず皆一つに唱る事なり外の事にはあらず拳を取れと言う事の教也」

2015年6月26日兵術嗜之事
「・・是は唯た一に帰せよと云う事なり千変万化もついには一に帰す修行鍛錬してよく其一を守るの外無し其一とさす物は雷電刀柄口六寸の勝也當流に主とする所は此外に無しと知るべし」

2015年7月4日雷電剱
「雷電剱諸流の剱術の教皆以我心を明かにして勝を取事を肝要とす當流の極意は表裏の違也敵に向かえば如何なる人も心はくら闇となるなり其まほうくらやみの所にて一つ行ふべき事有則柄口六寸の勝也是當流の極意也雷電刀は惣名にして変じては神妙剱となり軍場の太刀となるなり」

2015年7月5日柄口6寸の勝
「柄口六寸の勝行ふ心持常の修行に習覚には手近云へば仕組の打太刀の心になるべし打太刀より遣方に非を入れよく見ゆる者也故にかさにかゝるを嫌う也がっさりと明て敵は只一うちと打込まするやふにふるまう事大事也かさに掛るの気はつかい形の気となるなり工夫肝要なり心明鏡の事」

2015年7月6日神妙剱
「神妙剱他流にては心を明に〆敵の働を見よと云とは大に違へり生死のさかいなれば平気とは異り然れども忘るまじき事一つ有り則柄口六寸也柄口六寸実は抜口の事に非ず極意にて伝る所は敵の柄口六寸也かまえは如何にも有れ敵と我と互に打下ろすかしらにて只我は一図に敵の柄に打込也先我身を敵にうまうまと振ふて右の事を行ふ事秘事也是神明剱也」

*土佐の居合の極意は、敵の柄口六寸に打ち込んで勝事の様です。
それでは、敵の柄口六寸とは何処なのでしょう。
然も「我が身をうまうまとふるまふて、かまえは如何にも有れ敵と我と互に打ち下ろすかしらにて、只我は一図に敵の柄に打込」是は神明剱と云って居ます。
これでは、柄口六寸は柄なのか、拳なのかなぞなぞです。
神明剱は神妙剱なのかはたまた心明剱なのか雷電刀なのか、軍馬の太刀となると云うのは何なのでしょう。

土佐の居合の根元の巻きには「以腰刀三尺三寸勝九寸五分事柄口六寸勝之妙不思議之極意」と有ります。
東北地方の新庄藩の伝書では「腰刀以三尺三寸勝九寸五分表六寸而勝之妙不思議之極位」です。
庄内藩の伝書では「腰刀之三尺三寸以九寸五分勝事柄口六寸勝之妙不思議極意」で「表」は「柄口六寸」で土佐と同じ表現になります。

柄口六寸はどうやら、敵の柄を握る拳を斬る極意と判断できます。現代居合にどこまでその業技法が伝承されているか、伝承されずとも現代居合の抜刀法でそれを再現することは容易でしょう。要は仮想敵を制する想定の心がけでしょう。

尾張柳生の柳生兵庫の始終不捨書に「六寸之事」という項目があります。
これは、「吾が太刀先三寸を以て敵の拳の三寸を打つ事也、吾が太刀先三寸と、敵の拳三寸と合すれば六寸也、因って六寸と云ふ」

林崎甚助重信と塚原卜伝、上泉伊勢守信綱との糸は何処かにあったかも知れません。

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