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2015年9月 1日 (火)

英信流目録 1.居合棒太刀合巻2棒合五つ4引違い

英信流目録

1.居合棒太刀合巻

 2、棒合五つ

 四本目 引違い

 是は楽に右の手にて棒の端を取り引違う也其引違い様に左の手にて棒の中を取り右の手を下げ棒の下を上げ上にて亦合せ亦下た下たと合也仕廻は右にて詰る也

*この引違いは、互いに(楽には互いにの誤記かも知れません)右手で棒の端を持って引き摺りながら歩み行き引違(行き違う)。
其の行き違う時に、左の手で棒の中程を持つや右廻りに振り向き右手を下げて右足前にして棒の下を突き上げて互いに上で合わせる。
棒を頭上で持ち替え右足を踏み替えて左足前にして左下で合わせ、再び左足を踏み替えて頭上で棒を廻し右足を前にして右下で合わせ、右足を踏み出し棒を相手の水月に付けて詰める。

詰めるにあたっては相手が亦、自分の右下(我が左下)に打ち込んで来ると思い合わせようと棒を振り上げる処を踏み込んで詰める。

業名による「引違い」を忠実に辿れば、行違って、敵と認識するや振り返って、互いに戦い勝つのでなければなりません。一方的に振り返って奇襲したのでは原文から外れます。この辺の処は原文は抜けています。
この「引違い」は「左側通行」を採りました。右側の場合も同様に右廻りに振り向く事になります。
これは棒ですから、杖の長さでも棒の端を持てば引き摺る事になります。

「引違い」は、行き違いとして、振り向く業としました。
おそらく、原書は草書体で書かれていますでしょうから「引」と「行」の草書の判読によるものでしょう。曽田先生の文字では「引」としか読めません、誤認でしょう。

なお業名は曽田本の英信流目録では「引違い」ですが神傳流秘書の「棒合 是は坂橋流之棒也と言」では「行違い」です。

神傳流秘書を読む 棒合 4本目 行違

 両方右の手にて棒を引摺り右あいに行違ふ時見返りて下を上にて合せ又一方を上にて合せ又一方を下にて合張如前打懸て勝

*打方、遣方共に右手に棒の中ほどを持って引きずるようして右側を行き違う。
行き違ってお互いに振り向いて見返り、左足出たとき棒の上を左手で持ち、右手を逆手に持ち替え、右に廻りながら右肩に棒を振り上げ、左足を右足に引付、右足をやや斜め右に踏み込んで相手の左面に打ち込み双方棒を合わす。ここが「見返りて下を上に合せ」の部分になります。

「又一方を上にて合せ」は、右手を其の儘、棒を左手で後方に引き寄せ握りを持ち替え棒の上を下に下を上にして左肩に廻し、左足を踏み込んで相手の右面に打ち込む、相手、同様に棒を左肩に廻し右足を引いてこれを棒で受ける。

「又一方を下にて合張」は双方、左手を其の儘、右手を後方に引いて棒の上を下に、下を上にして右肩から廻して右足を踏み替え相手の出足に打ち込む。

「如前打懸て勝」は、三本目請込の業の「扨一方を廻し掛て勝」を再現します。
合張るや棒を右肩から廻し右足を左足に引き付け、相手右足を引いて撃ち込まんとするを右足を踏み込み相手の左面に打ち掛け勝。
これでは「廻し掛けて」が理解できていない気もします。相手の棒を巻き落とすのも考えてみるのですが、私は剛力をもって戦うことを良しとしないのでこのようです。

棒術には流の掟があろうかと思うのですが坂橋流の棒は失伝していますから、手附を元に稽古を繰り返し、身に着けて最も良さそうな技を選んでみるのも面白そうです。

棒は、上も下も、物打もありません。自由に扱えますがそれだけ厄介です。
足の踏み替えを入れてみました。

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