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2015年10月17日 (土)

曽田本業附口伝その2詰合之位3岩波

曽田本業附口伝

その2.詰合之位

三本目 岩波 (仕打納 欠落曽田メモ)
詰合て坐する也前の如く左の足一足引きてさかさまに抜合せ敵よりすぐに我右の手首を左の手にてとる也我その儘敵の右の手首を左の手にて取り右手を添えて我左脇へ引倒す也刀を合せ血振い納刀
(遣方(仕太刀)右手を添える時刀を放し直に相手のひじをとる也 曽田メモ)

*双方刀を鞘に納め、詰め合いて立膝に座す。拳取の如く、仕は、打の気配を察し機先を制し左足を引いて打の右膝に抜き付ける、打も左足を引いて抜き付けにこれを請けて打ち合わす。
打は透かさず左足を仕の側面に踏み込んで左手で仕の右手首を制する。仕は即座に左足を打の右脚側面に踏み込み打の右手首を左手で制すると同時に、刀を放し、打の右肘に右手を添え左手を左に返して右膝を着いて打を左脇へ引き倒し急所を突いて勝つ。
打を引き起こし、打の誘導で刀を拾い上げ正眼に取り、元の位置に双方戻り血振い納刀。

神傳流秘書を読む詰合之事 三本目岩波(2014年11月9日)

拳取りの通り相手より拳を取りたる時我よりも前の如く取り我が太刀を放し右の手にて敵のひじのかがみを取り左脇へ引たおす

*双方下に抜きつける処、今度は相手が先に我が拳を制してくる。
引き落とされる前に我も即座に相手の拳を取り、拳を取られた右手の太刀を放すと同時に右手を後ろに引くや相手の手を外し、相手の右手の肘のかがみに右手を付け左脇へ引き倒す。
後はどの様に制するかは指定がありません。顔面を、水月を、金的を拳で打つもあり、脇差を抜いて突くもありでしょう。

此の業を演ずるのを見ていますと、打太刀が遣方の右手首を先に取っているだけで、遣方が右手を取りに来るのを待っているような仕方がまま見られます。
ゆっくり順番通り稽古するのは当然ですが、打太刀が二本目の拳取の如く拳を取るや下に制されると、遣方は手も足も出ません。
遣方はどのタイミングで応じるのか、二本目の稽古を生かす事はできるのかなど課題を持ちませんと意味のない踊りです。
知ったかぶりで、「申し合わせだから」ではすまされ無いとても難しい業です。

嶋 専吉先生による、第19代福井春政先生、田岡 傳先生の詰合之位「岩浪」

「前と同様に抜合わせたる後、打太刀左膝を跪き左手にて仕太刀の右手首を把る、仕太刀も亦之に応じて打太刀の右手首を捉へ右手に在る刀を放ち右拳を(稍々内側に捻る心地にて)対手の掌中より奪ひ之を内側より相手の右上膊部に添へて己が左脇へ投げ倒すなり。次で刀を合はせ左跪坐にて血振ひの後納刀すること前と同様なり。」

*前と同様に「双方左足を一歩後方に退きて立ち上ると同時に互に対手の右脛に斬り付くる心にて(剣先を下方に)抜き合す」ですから双方右足前、左足を後ろに退いて立って抜き合わせて居ます。
「打太刀左膝を跪き」仕太刀の右手首を取っています、ここは、打太刀の左足を仕太刀の右足側面に踏込んで左膝を付かなければ、手首を制する事は難しそうです。
二本目の「拳取」で仕太刀は「抜き合せ続いて仕太刀は迅速に左足をその斜左前即ち対手の右側に踏込み・・打太刀の右手首を・・」と、同じ事を打太刀にさせるべきかと思いますがそのように指導されたのでしょう。
打太刀が、仕太刀の右手首を取って左膝を踏み込んで床に着けば容易に仕太刀は制せられてしまいそうです。
17代に指導された儘を覚書されたのでしょうから、そのまま否定せずに稽古して見ますが、仕太刀も跪いて応じませんと反対にねじ倒されそうです。

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