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2015年10月 8日 (木)

曽田本業附口伝その1太刀打之位4請込

曽田本業附口伝

その1.太刀打之位

四本目 請込(請入) 仕打八

是も同じく相掛りにても敵待かけても苦からず請流の如く八相にかたぎスカスカと行て真向へ討込也敵十文字に請て請流の如く裏より八相に打つ其の処を我も左の足を出し請流の如く止むる也敵其の時かむりて表より討たんとする所を其の儘左の肘へ太刀をすける也

*是も同じくですから、仕打共に八相に構えてスカスカと相掛に歩み行き、仕は右足を踏み込んで真向より打に打込む、打は是を右足を踏み込んで柄を左に十文字に請け止める。打は右足を引いて、裏八相に仕の右面に打込む。仕は是を左足を左斜めに踏み込んで十文字に請け止める。
打が左足を引いて上段に振り冠る処仕は右足を右斜めに踏み込んで打の左肘に太刀を掬い切りする。*「左の肘へ太刀をすける也」の「すける」は「すく」で削ぎ切る、転じて掬い切るかもしれません。

初めは仕が打込み打が請けるのですが、次からは打が打込み仕が請けると、大江先生の絶妙剣とは異なります。

古伝神傳流秘書太刀打之事四本目請流(2014年10月18日)

前の如く打合相手八相に打を前の如くに留め又相手より真甲を打を躰を右へ開きひじを切先にて留勝

*「前の如く打合」この神傳流秘書も省略が多くて其の都度前に戻らなければなりません。
秘伝は毛筆に依る写しでは「前の如く」で省略したくなります。
この、手附で気が付きましたがここでは打太刀を「相手」と書いています。
気になる処ですが相手と書いたり打太刀と書いたり、我を遣方と書いたり我は当然として「相手八相に打を前の如くに留」と云う様に省略してしまったり、統一性が見られなくてマニュアル育ちには古伝は不向きです。
其の上句読点もないので、切る処を間違えると違う意味になってしまう事も有ります。

前の如くは三本目請流しです。
「遣方も高山相手も高山或は肩へかまへるかの中也待処へ遣方歩行右の足にて出合ふ打込を打太刀請け扨」の文章が省略されて「前の如く打合」となります。

三本目請流を終え、互に中央で刀を合わせ(此処は打太刀三歩進み遣方三歩下る)、打太刀は其の儘、遣方は五歩退き元の位置に戻る。
打太刀、遣方共に高山、または八相に構える。
遣方スカスカと歩み行き間境を左足で越すや右足を踏み込んで打太刀の左面を打つ、打太右足を踏み出し十文字にこれを受ける。この受太刀は刃で受けるのがこの流では当たり前ですが摺落とすように受けるのも工夫でしょう。
打太刀、逆八相から右足を引くや遣方の右面を打つ。遣方左足を踏み込んで打太刀の打ち込みを受ける。
打太刀左足を引いて上段に構え真向に打ち込まんとする。遣方右足を右斜め前に踏み込み右半身となるや打太刀の打ち下さんとする左肘を切っ先にて斬り左足を右足後方に摺り込む。
打太刀右足を少し引いて青眼に刀を下ろし、遣方左足を正面に戻し右足を追い足にして付け、打太刀右足より三歩出て、遣方左足より三歩退き刀を合わせ、打太刀其の儘、遣方五歩下がり元に戻る。

長くなりましたが足をつけてみました、演武会ではそれらしく足踏みをつけて気位を見せますが、何歩などを思ってやるべきものでは無いと思います。
古伝の短い文章をイメージして打ち合う、そのうち自然に理にかなった足の動きになるようになるはずです。
打つ、受けるも少しも留まることのない自然な動きになるはずです。

嶋 専吉先生の請込を稽古して見ます。

「相八相より相掛にてスカスカと進み仕太刀表より打太刀の面を撃つ、打太刀は之を表十字に請く。
仕太刀更に左足を一歩進め八相より裏に打込むを打太刀右足を退き裏にて請け更に左足を退きて上段に振り冠るところを仕太刀素早く右足を大きく一歩斜前に踏込み体を右に開き打太刀の左上膊部を下より掬ひ切りに打つなり。
静かに刀を合せ正位に復し互に五歩退きて血振ひ納刀をなす。」

*業附口伝とも古伝とは仕太刀が前に進む様に打込んで打太刀が受けています。大江先生の居合道形の三本目独妙剣と同様でしょう。

「相手の上膊部を下より掬ひ切りに打つ」は業附口伝の「左の肘へ太刀をすける也」であり古伝の「躰を右へ開きひじを切先にて留勝」を誤魔化したりせず、古伝の刀の運用を忠実に学んで見るべきでしょう。
特に「すける」刀の運用は独特のものです。

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