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2015年10月18日 (日)

曽田本業附口伝その2詰合之位4八重垣

曽田本業附口伝

その2.詰合之位

四本目 八重垣 仕打納

是も同じく詰合て坐し前の如く左足を一足引てさかさまに抜合也敵其儘我面を打てくるを我又太刀の切先へ左手を添えて面を請くる也それより立ちて敵すぐに我右脇を打つを我其儘刀を右脇にさかさまに取りて此の時右足を一足引き請け留る也敵又立ちて左の脇を打ち来るを我又左足を引きて左脇を刀を直にして請け止むる也敵又上段より面へ打ち来るを我又右足を引きて上を請て敵かむる処を我右足より附込み勝也刀を合せ原位置に帰り血振納刀

*大江先生の正座の部八重垣の業名は元々は大森流陰陽進退或いは陽進陰退です。この詰合之位より失敬したものでしょう。

是も同じく刀を鞘に納めた儘、詰め合って立膝に双方座しています。
前の如く双方とも左足を引いて切先を相手の膝に斬り付け、相手之を請けます。
敵は左膝を着いて上段に振り冠り、右足を踏み込み我が真向に打ち込んで来る、我は其の儘左膝を着いて切先に左手を添え刃を上にして前額上で是を請ける。
敵はそれより立ち上がり、上段に冠り左足を踏み込んで我が右脇に切り付けて来る、我は右足を一足引いて「右脇にさかさまに取りて」は切先を下に向け右脇を覆うように敵刀を刃で請ける。
敵又立ちて右足を踏み込み我が左脇に打ち来る。我は「刀を直にして」は左足を引いて切先に手を添えたまま切先を上にして左脇を覆うように敵刀を刃で請ける。
敵又立ちて上段に振り冠り左足を踏み込んで真向に打ち込んで来る、我も立ち上がり右足を引いて切先に手を添えたまま我が前額上で刃を上にして是を請け止める。
敵、立ちて上段に冠る処我は右足を踏み込んで附け込んで切先を敵の喉に付け勝。
双方青眼に刀を合わせ元の位置に戻り片膝着いて血振り納刀する。

一方的に打が攻めて来ますから、仕は打の動作をよく見極めて応じるもので、仕が待ちうけに請けるではお粗末でしょう。心得のよく見る、待つ、而して応じるを学ぶ処でしょう。

神傳流秘書 詰合 四本目八重垣

如前抜合たる時相手打込むを我切先に手を懸けて請又敵左より八相に打を切先を上にして留又上より打を請け相手打むと冠るを直に切先を敵の面へ突詰める
(我切先に手を懸けて請け敵右より八相に打を切先を下げて留又敵左より八相に打を切先を上にして留め又上より打を頭上にて十文字に請け次に冠るを従て突込むもあり 曽田メモ)(2014年11月10日)

*双方居合膝に座し、相手左足を引いて下に抜きつけるを我も左足を引いてこれを下に請ける。
相手即座に右足を左足に引付右足を踏み込んで真向に打ち込んでくるを、我左足、右足と引いて、切先に左手を添え顔面頭上にこれを十文字に請ける。
相手再び上段に振り冠って左足を踏み込んで我が左胴に八相に打ち込んでくる。

ここは打太刀が左足を右足に引き付け右足を踏込み仕太刀の左胴に打ち込むもありでしょう。

我右足を引いて切先を上にし柄を下にして左脇にこれを刃で請ける。
相手再び上段に振り冠って撃ち込んで来るを、左足を退いて左手を切先に添えたまま顔前頭上に受ける。相手再び撃ち込まんと上段に振り冠る処、我すぐに右足を踏み込み切先を相手の面に突き詰める。

神傳流秘書は、下で合わせ、十文字に上で請け、左脇で請け、再び頭上に十文字受け、直ぐに詰めるのですが、曽田先生のメモは、下で合わせ、十文字に上で請け、右脇で請け、左脇で請け、又十文字に上で請け、直ぐに突き詰める。と云うのも有り括弧書きで挿入されています。

嶋 専吉先生の第19代福井春政先生の八重垣

「是も同じく詰合ひ対座より左足を一歩退きて倒か様に抜合はせたる後、打太刀は右より進み左跪にて仕太刀の正面に打込み来るを仕太刀左より体を少しく退き左跪にて剱尖を左方に左手を棟に添へて頭上十文字に請止む。
続て打太刀、左足を一歩進め(打太刀は一応立ち上り左足を一歩進め右膝を跪きて)仕太刀の右脇に打込むを仕太刀右足を一歩退き刀を倒か様にとりて(左手を棟に添へたるまゝ刀を体に近く剱尖を下方に略々垂直にして)右跪にて請止む。
打太刀更に立ちて一歩右足を進め左跪にて仕太刀の左脇に打込み来るを仕太刀左足を一歩退き刀を直にとりて(左手を棟に添へ剱尖を上に刀を垂直にし)脇近くに之を請留む(左跪)。
打太刀更に右足より進みて上段より正面へ打ち込むを仕太刀は右足を一歩退き左手を棟に添へて再び頭上十文字に請け止め次で打太刀右足を退き振冠るところを仕太刀右足を一歩進め附込み打太刀の喉を突く。
(この際打太刀の左膝と仕太刀の右膝とは相接する如く向ひ相ふ)
次で刀を合せ原位置に復し血振ひ納刀す。」

*(この際打太刀の左膝と仕太刀の右膝とは相接する如く向ひ相ふ)に注目すると、仕太刀は深く打太刀に附け入って詰める事になります。
第19代の詰合は古伝の神傳流秘書とは事なり、業附口伝に添う様です。
業附口伝は、曽田先生が「田口先生のご指導と実兄(五藤先生の高弟土居亀江)の口伝よりあらましを記したり」です。

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