« 曽田本免許皆伝目録その16大江正路より鈴江吉重 | トップページ | 曽田本免許皆伝目録その18林崎新夢想流の2 »

2015年11月26日 (木)

曽田本免許皆伝目録その17林崎新夢想流の1

曽田本免許皆伝目録

その17.林崎新夢想流伝書の1
江戸時代の伝書として平成3年1991年発行の林崎甚助源重信公資料研究委員会の編著に成る「林崎明神と林崎甚助重信」に津軽藩に伝わるものが掲げられています。
元禄4年1691年~正徳元年1714年頃のもので笹森建美氏所蔵とされて居ます。
津軽藩士浅利伊兵衛均禄(ただよし)から棟方五右衛門に伝授されたものです。
先に曽田本免許皆伝目録として掲載した、谷村樵夫自庸から曽田先生の実兄小藤亀江が授与された根元之巻(明治34年1901年)とは少し異なる処もあるので併読しながら土佐の居合の元があるのか
進めて見たいと思います。
同時に第17代大江正路先生の発行された鈴江吉重先生の根元之巻(大正10年1921年)を並べて見みます。
1、津軽藩「林崎新夢想流」

「抑居合者奥州従林之明神夢想傳之 夫兵法者上古中古雖有数多此居合末世相応之太刀」
(そも居合は奥州林の明神の夢想により之を伝う。夫れ兵法は上古中古数多有りと雖も此の居合は末世相応の太刀)
2、谷村樵夫自庸から小藤亀江の伝書

「抑此居合と申者日本奥刕林之従大明神夢想奉伝之 夫兵術者上古中古雖有数多之違他流大人小人無力剛力不嫌合兵用云々末代為相応之太刀爾云」
(そも此の居合と申すは日本奥州林の大明神の夢想により之を伝え奉る、夫れ兵術は上古中古数多の違い有ると雖も、この違い他流大人小人無力剛力嫌わずに合い兵に用ゆ云々、末代相応之太刀と為るに云う)
3、大江先生の鈴江吉重への伝書

「抑此居合と申者日本奥州林之従大明神夢相に〆奉伝夫兵術者上古中古雖有数多之違佗流大人小人無力剛力不嫌合兵用云々末代為相応之太刀云々」
(そも此の居合と申すは日本奥州林の大明神により、夢相に伝えしめ奉り、それ兵術は上古中古数多の違い有ると雖も他流大人小人無力剛力嫌わずに合い兵に用ゆ云々、末代相応之太刀と為る云々)
*津軽藩のものは奥州であって日本奥州ではない。
弘化2年1843年第15代谷村亀之丞自雄から土佐の14代藩主山内豊惇公への伝書が河野先生の無双直伝英信流居合兵法叢書に掲載されています。是は曽田先生から贈られたものと有ります。
「抑此居合ト申者日本奥州林之従 大明神夢相奉伝之兵術者上古中古雖数多之違他流大小人無力剛力不嫌合兵用云々・・」
江戸末期には土佐の伝書は「日本奥州」でした。
「北信濃における無双直伝流の伝承について」報告されている南山大学の榎本鐘司先生の研究の中に天明6年1786年に大矢彌五兵衛尉が瀧澤武太夫に与えた居合根元の巻きが有ります。
此処には「居合根元之巻 抑居合者奥刕自林之明神夢想傳之夫兵法者上古中古雖有数多此居合末世相應之太刀・・」から始まります。津軽藩の「林崎新夢想流」の伝書に似ています。
読み進みますと、とても面白いものです。
以下次回。

|

« 曽田本免許皆伝目録その16大江正路より鈴江吉重 | トップページ | 曽田本免許皆伝目録その18林崎新夢想流の2 »

曽田本免許皆伝目録15-11」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 曽田本免許皆伝目録その16大江正路より鈴江吉重 | トップページ | 曽田本免許皆伝目録その18林崎新夢想流の2 »