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2015年12月 8日 (火)

曽田本免許皆伝目録その29山内豊惇公伝書

曽田本免皆目録

その29.山内豊惇公伝書

この、伝書は河野百錬先生が土佐の伝書を収集され纏められた「無双直伝英信流居合兵法叢書」昭和38年再版によるもので第八編に納められているものです。
土佐の国主への免許皆伝であり、第15代谷村派正統宗家に依るものですから原文のまま表し、次いで河野先生も付けられていない読み下しを付けて見ます。
伝書は根元之巻と目録の二巻をもって授与されています。
正統第15代 谷村亀之丞自雄先生相伝

免許皆伝目録

土佐国主、山内豊惇公に奉授の伝書にして山内家に伝承所蔵されたる本巻二部は曽田氏を通じて著者に贈られたにもの也

居合根元之巻
抑此居合ト申者日本奥州林之従 大明神夢相奉伝之夫兵術者上古中古雖有数多之違他侘流大小無力剛力不嫌合兵用云々 末代為相応之太刀尓云手近勝負一命有無極此居合 恐者粟散辺土於堺不審之儀不可有之唯依多夢処也 此始尋奥州林崎神助重信云者因兵術之望有林之明神一百有日令参籠其満暁夢中老翁重信告曰 汝以此太刀常胸中憶持者得勝怨敵云々 則如多夢有得大利以腰刀三尺三寸勝九寸五歩事柄口六寸勝之妙不思儀之極意一国一人之相伝也 腰刀三尺三寸三毒則三部尓但脇指九寸五歩九曜五古之内証也 敵味方成事是亦前生之業感也 生死一体戦場浄土也 如此観則現世蒙大聖摩利支尊天加護来世成仏成縁之事豈有疑哉 此居合雖積千金不真実之人者堅不可授之可恐天罰唯授一人伝之云々

古語曰
其進疾者 其退速云々 此意以貴賤尊卑無隔前後輩不謂達其所作者許目録印可等無相違

又古語曰
夫百錬之構在則茅茨荘鄙与兵利心懸者自思神明佛陀祈則忽得利方是依心済身耳燦然

天神正
林明神

松崎神助重信
田宮平兵衛尉業正
長野無楽入道槿露斎
百々軍兵衛尉光重
蟻川正左衛門宗続
万野団右衛門尉信定
長谷川主税助英信
荒井勢哲清信
林六大夫守政
林安太夫政詡
大黒元右衛門清勝
林益之丞政誠
依田萬蔵敬勝
林弥太夫政敬
谷村亀之丞自雄    自雄花押


弘化二年乙巳  十二月十八日
無双直伝英信流居合目録
1.向身 横雲・虎一足・稲妻
1.右身 浮雲・山下し
1.左身 岩浪・鱗返
1.後身 浪返・滝落
 四方切 向・右・左。後
太刀打之位
1、出合 1、附込 1、請流 1、請入 
1、月影 1、絶妙剣 1、水月刀 1、独妙剣
1、神妙剣
詰合之位
1、八相 1、拳取 1、岩浪 1、八重垣 
1、鱗形 1、位弛 1、燕返 1、岩関落
1、霞剣
大小詰
1、抱詰 1、骨防(もぎ) 1、柄留 1、小手留
1、胸捕 1、右伏 1、左伏 1、山影詰
大小立詰
1、〆捕 1、袖摺返 1、鐺打返 1、骨防返
1、蜻蛉返 1、乱曲
外之物之大事
1、行連 1、連達 1、追懸切 1、惣捲 
1、雷電 1、霞
上意之大事
1、虎走 1、両詰 1、三角 1、四角 
1、門入 1、戸詰 1、戸脇 1、壁添
1、棚下 1、鐺返 1、行違 1、手之内
1、輪之内 1、十文字
極意之大事
1、暇乞 1、獅子洞入 1、地獄捜 1、野中幕
1、逢意時雨 1、火村風 1、鉄石 1、遠方近所
1、外之剣 1、釣瓶返 1、智羅離風車
居合心持肝要之大事
1、捕手和居合心持之事
1、立合心之大事
1、太刀組附ル位之大事
1、太刀目附ノ事
1、野中之幕之大事
1、夜之太刀之事
1、閨之大事
1、クグ利之大事
1、獅子之洞出之事
1、獅子之洞入之事
右九カ条者深秘之極意也非真実之者努々(ゆめゆめ)不可有相伝者也
敬白去天保十一(1840年)庚子年三月二十六日臣自雄所学之無双直伝英信流之居合術 可奉授
公孫豊惇公肯蒙
尊命辱
御居合拝視実以聡敏明篤温習勉強雖暑寒無間断経年戴六ヶ年干今 臣竊(ひそか)惟技亦頗可到正道而己於爰(ここに)謹而献取受於師秘旨目録伝来之秘事矣(い)誠恐頓首頓首

弘化二年(1845年)乙己(巳)年十二月十八日
谷村亀之丞  自雄花押


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