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2016年1月18日 (月)

幻を追ってその7中山博道先生の居合2居合の心得7血振い

幻を追って
その7.中山博道先生の居合
 
2、居合の心得の7血振い
「小指から緩めて冠り小指からしめて振う。此時も体は真直になるようにする。血振りは大きく回転するのと剣先を少し下げて拳を直ちに額にもって行き振る法とある。踏みちがえた足の先と剣先とは常に平行しているようにする。(傘の水をきる時の心持ち)」
*この項目の解説は、幽心録とは全く一致しません、幽心禄はかなり具体的で其の儘稽古が出来るのですが、この文章では何をしろと言っているのかわかりません。
 切り下ろした時の手の内の締めを小指から緩めて血振りの初動を始め、振り切った時は小指を締めて振る事。
 体の軸をしっかり立てて真直ぐになる様に心掛ける事。
 血振りには、二つの形が有る、大きく切先を上げて廻して振るのと、切先を肩より上げずに下げたまま振るのとの違いを言っているのでしょう。
 「踏みちがえた足の先と剣先とは常に平行しているようにする。」は、血振りをした時の足は、切り下ろした時の足の踏みちがいのままで、その前足の先と、切先が平行にある様にと云っています。
 檀崎先生の居合道教本の初発刀の血振りの処を稽古してみます。
「・・次に残心を示して左手を静かに柄より離し、左腰にあてると同時に右拳を五指共上に向くように、右真横に肘をのばす。このとき、刀の右腕の角度は、九十度として肘を曲げて、右頭に拳を取り、中指と食指の指頭がわずかに右頭髪に触れ、髪毛をかすり切るが如くに刀を廻して、刀先を体の右横斜下に振り下して血振りする。この時刀先と足先は、やや並行に刀先を流さぬようにし、中腰の体勢で、左足を右足に並行に進め、右足を後方に引き腰の備えを充分にして・・・」
 全剣連制定居合の「袈裟に振り下ろしての血振り」
「左手を柄からはなして左帯におくると同時に右手の「たなごころ」を上にかえして刃先を左に向け、そのままおおきく肩の髙さに回して肘をまげてこぶしを「こめかみ」に近づける。
 立ち上がりながら「袈裟に振り下ろしての血振り」をして「居合腰」となる。
 「居合腰」のまま後ろ足を前足にそろえ、続いて右足を引く。・・
 土佐の古伝神傳流秘書では
「初発刀:右足を踏み出し向へ抜付け打込み扨血振し立時足を前に右足へ踏み揃へ右足を引て納る也」
 踏み開いた両足を立ち上がってから、左足を右足に踏み揃える、で無く、立ち上がると同時に左足を右足に踏み揃えるのです。踏み揃えると同時に、振り切るのです。全剣連の血振りの左足の踏み揃えのタイミングと違うものです。
面白い文章を見つけました。
政岡壱實先生の無双直伝英信流居合兵法 地之巻 
足のふみかえに就いて
「神伝流では血振りを終えて立ち、改めて足をふみかえて納める。之に反して無双直伝では血振りの終に後足を送って踏みそろえ、反対の足を退いてから納める。
 土佐に幕末二派あったが、いずれも立った時ふみそろえ、反対の片足を退いて納刀準備をして居り、神伝流秘書の中で、初発刀の説明に「・・扨血震して立つ時前の右足に踏み揃へ・・」とハッキリ書かれてある。
 神伝流の方から「私等は血振りして立ってから改めて足をふみかえて納める様御習している。何故立ってからふみかえるのでしょう。血振りが終わって立てば英信流以下の様に足をふみかえなくてそのまゝ納めたらよいと思いますが、何故ふみかえますか」との質問があり、「それは私の方から伺いたいことです」といって大笑いしたことがある。
 強いて理由づければ「敵を仕留めた。然し確実か否かと思うのは人情であり、又之を確認することも残心である」とすれば血振りしつつ近よって見る為に後足を送る、確実に目的を達したから納めるとなれば、ふみ揃えた足では工合が悪いから片足引いて安定な姿勢をして納める。同じ足を往復させるより足をかえることが自然であると説明すれば如何でしょう。」
 

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