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2016年4月18日 (月)

幻を追ってその7中山博道先生の居合7比較の21振冠り

幻を追って

その7.中山博道先生の居合

7、比較の21振り冠り
幻のコピーの振り冠り
居合の心得では抜き付けの後に
「進んで刀を冠る場合に刀をそのまま左肩に敵があってそれを刺してゆくつもりでやる(谷村派)と有る。抜いて打ち込みは大きく双手協同して柔らかく切り下ろすにつれて小指から締めて切り付ける。この時前にかがまず後ろに伸ばさず真直ぐに正座のまま体をくずさず脚は直角(四角)となるようにする。此時気合は充実すれば顔は桜色となる」
初発刀では
「・・次に刀尖を左肩の方向より頭上に振り冠り左手を以って柄を握る。この際左膝を右踵の位置まで進め右踵を前方に踏み着くると同時に刀を斬り下す。この時右脚は床板と垂直なるべし、(以下之に同じ)而して刀尖は概ね膝下四五寸位迄とす。」
*振り冠った刀の状況が書かれていませんので判りませんが、谷村派でも下村派でも土佐の居合の振り冠りは切先が尻の割れ目に着くほどに深い振り冠りだったと思われます。その不自然さを嫌ったか中山博道先生の振り冠りも深いものだったのが何時の頃からか、刀が頭上に水平に振り冠られています。
幽芳録は略幻のコピーと同じ様です。
「・・次に刀尖を左肩の方向より頭上に振り冠り左手で柄頭を握る。この際左臂(膝の誤植か)を右踵の位置まで進め右足を前方に踏み付けると同時に刀を切り下ろす。この時右脚は床上と垂直である(以下これと同じ)そして刀尖の位置は概ね臍下四五寸位までとする。」
*斬り下ろした切先の高さが幻のコピーと異なります。
幽芳録の鏡心録「刀尖の位置は概ね臍下四五寸位までとする」
幻のコピー「刀尖は概ね膝下四五寸位迄とす」鏡心録より二寸程低いと思われます。
居合読本の振り冠り
「・・次に刀尖を左肩の方向より頭上に振り被り左手を以て柄頭を握る此の間左膝を右足の踵迄進め右足を前方に踏みつくると同時に刀を斬り下す。」
*抜けが多くてこのままでは動作が付けられそうにありません。振り冠りの写真から想像しますと、切先床に水平より稍々高い振り冠りのようです。
山蔦先生の夢想神伝流居合道では振り冠りは床に四五度位の角度で「上段にとること」と云っています。
 中山博道先生の振り冠りは良く判りませんでした。
*無双直伝英信流の河野百錬先生の昭和13年の無双直伝英信流居合道では「上段に冠る。両肘を開き、右拳が頭に隠れる程に大きく振冠る事。但し刀先が袴に接触せざるを度とす。」と有ります。土佐の居合の谷村派の振り冠りがこれでしょう。
その後の河野百錬先生の昭和17年の居合道図譜では「上段に冠る。諸手は深く冠らぬ事、正面より見て鍔が頭にかくれる位ひを度とす。後頭部よりあまりはなさず。剣先部は腰より一尺五寸位ひはなして冠る事。両肘は窮屈ならざる程度に十分開く事。上段に冠る時は決して上体を後ろに仰むかぬ事」
 河野先生と同じ無双直伝英信流第18代穂岐山波雄に師事された野村凱風先生の無双直伝英信流居合道の参考では「抜つけ極まらば切先は左肩をかすめる心地にて水平に大きく切先が尻の割れ目に達するまで振りかぶり真直に斬り下す。此時両手は近づけて切り両肘は弾力性を持たして伸ばしきらず」
全剣連の振り被り
「・・振りかぶったとき、切っ先は水平より下げない、切り下ろしたとき、左こぶしはへそまえで止め、切っ先を水平よりわずかに下げる。」
 
 
 
 

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