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2016年7月12日 (火)

幻を追ってその7中山博道先生の居合8何故の39抜打の上に抜く

幻を追って
その7.中山博道先生の居合
8、何故の38抜打の上に抜く
*長谷川英信流の「抜打」は無双直伝英信流第17代大江正路先生は立膝の部「真向」と業名を変えています。
 その抜き方も大森流の抜刀は右斜前に物打ちまで抜き出し、上に抜き上げ振り冠っていますが、立膝の真向は、即座に上に抜き上げて斬り下します。
 この抜上げる抜き方は、中山博道先生の弟子で夢想神伝流を伝えた山蔦先生が長谷川英信流の抜打をそれにされて居ます。
 夢想神傳流の業技法の基本は戦後名乗りを上げた頃から、山蔦先生、檀崎先生、紙本先生とそれぞれ異なっているのが楽しい処です。
 それぞれを稽古して見ます。
山蔦先生
大森流の抜打:「右手で柄を握り、左手で鯉口を切る。両足を爪先立て、腰を上げると同時に「刀を右斜め前に、刃を上向きにしてサッと抜き出す」。刀先が鯉口をはなれるやいなや刀先を左肘の上外側を、後を突き刺すようにして刀を振りかむり(左手を添え)・・」
長谷川流の抜打:「右手を柄にかけ、左手は鯉口を握る。両膝をそろえると同時に「刀を左側で上方に抜き上げいっきに受流しに振りかぶり」ながら左手を柄に添える・・」
檀崎先生
大森流の抜打:「刀に両手をかけ同時に、両足を爪立てて「刀を右斜前に水平に抜き」、剣先が鯉口を放れると同時に、後方に居る敵を突刺すが如くに振り冠り・・」
長谷川流の抜打:「「刀を右斜前方に抜き」、刀先を左肩先へ突込む様相に双手上段に振り冠り・・」
紙本先生
大森流の抜打:「両足先を立てつつ鯉口を切り、上方に向って刀を抜きつつ(刀先が左乳上をかすめる如く)左肩より上段に振り被り(同時に両膝は挙げて接する)・・」
長谷川流の抜打:「両足先を立てつつ鯉口を切り、「上方に向って刀を抜きつつ」(刀先が左乳上をかすめる如く)左肩より上段に振り被り(同時に両膝は挙げて接する)・・」
香山会の幽芳録の鏡心録
大森流の抜打:「彼我極めて接近している場合を顧慮しているので成可く体に近く刀を抜く、このため「右拳を右前上方に向いて動かしながら概ね前額の前方に至らしめ」刀尖を左上膊の外側に近く移動し、刀を頭上に振り冠るや・・」
長谷川流の抜打:「大森流に同じだが、「中伝らしく手の内鮮かに気合をこめて行なう」ことが必要である」
幻のコピー
大森流の抜打:「彼我極めて接近している場合を顧慮しているので成可く体に近く刀を抜く、このため「右拳を右前上方に向いて動かしながら概ね前額の前方に至らしめ」刀尖を左上膊の外側に近く移動し、刀を頭上に振り冠るや・・」
長谷川流の抜打:「大森流の場合は刀を右横に抜き放ち更に振りかぶるのに対して長谷川流の場合は右手を柄にかけ膝を揃えて立てながら刀を左側で抜き上げ一気に頭上に振り冠り・・」
居合読本
大森流の抜打:「彼我極めて接近しある場合を考慮せるものなるを以って抜刀に際しては成るべく「右拳を前上方に向けて動かしつゝ、概ね前額の前方に至らしめ」、刀尖を左上膊の外側に近く移動せしめつゝ刀を頭上に振り被る(此際両膝を密接す)・・」
長谷川流の抜打:「大森流に全く同じ」
*古伝神傳流秘書の抜打をもう一度稽古して見ます。
 その際刀を右斜前に抜き出そうと、左上方に抜き出そうと、土佐の居合の抜打は
「坐して居る所を向より切て懸るを其儘踏ん伸んで請流し打込み開いて納る尤も請流に非ず此所筆に及ばず」です。
 それは、敵の攻撃も無く、その意識すらない、一方的に打込むのではない事が失念した抜打ではないのです。
 簡単なのは、請け流し心が動作に見られる事ですが、「尤も請流に非ず」を噛み砕くと抜刀と同時に「合し打ち」や「切り落とし」も心得るものでしょう。
*無双直伝英信流正統正流の当代の真向の注意事項は刀を上方に抜き上げる際、刀刃を左外に向けて抜き上げるべきとされて居ます。体に近く刃を内側にしたまま抜き出せば切っ先は我が身に向ってはねてきます。
 

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