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2017年2月18日 (土)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く7重信流1詰合6位弛

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
7、重信流
1)詰合
六本目位弛
位弛
 我居合膝二坐したる所へ敵歩ミ来りて打込むを立さま二外し抜打二切る 或は前の如く抜合たる時相手より打を我も太刀を上へはづし真向へ打込ミ勝
読み
位弛(くらいゆるみ)
 我居合膝に坐したる所へ 敵歩み来たりて打込むを 立ち様に外し 抜き打ちに切る 或いは 前の如く抜き合いたる時 相手より打つを 我も太刀を上へ外し 真向へ打込み勝つ
読み解く
 我れが居合膝に座して居る処へ、相手上段に振り冠って歩み来たり、真向に打込んで来るのを、立ち上がりつつ右足を引き、刀を上に抜き上げ拳を返して真向に打込む。

 或は、双方居合膝に坐し、左足を引いて膝に抜合う、相手より上段に振り冠り打込んで来るを、我は右足を左足に引き付け刀を上に突き上げる様に相手刀を摺り上げ振り冠り踏み込んで真向に打込み勝。

 位弛の業では「或は・・」以下の業は殆ど見る事の無い失伝してしまった動作です。これはすさまじい業です、別の業とも思えるのですが、心持ちは同じと言えます。
 刀を体すれすれに引き上げる様に切先下りに抜き上げて相手の打ち込みを右足を引いて間を外すや打込む、相手が深く討ち込んで来た場合は上に抜き上げた表鎬で摺り落してしまうわけです。
 大森流(正座の部)逆刀(附込)の「向より切て懸るを先々に廻り抜打に切・・」の動作の仕組みとなります。

 或は以下は、双方抜き合せた所よりの変化です。「太刀を上へはずし」をどのようにするかがこの間合いでの応じ方でしょう。
 「位弛(くらいゆるみ)」弛は、はずす事ですから、我が体を打ち間から外す事が大切です。太刀にて相手の切り込みを請けるのは目的では無さそうです。

 今一つは、抜き合わせ、相手が上段に振り冠るに応じて、我は右足を引いて、引っ冠りに上段に冠り、相手の打ち込みを、右足を踏込み「合し打ち」で打ち外し勝という技も研究課題でしょう。

 曽田先生による五藤孫兵衛正亮の業附口伝詰合之位六本目位弛を読んでみます。
「是は敵は立ち我は坐する也敵は太刀を抜てかむる我は鞘に納めて右片膝立て座する也敵すかすかと来て拝み打に討つ也我其時あたる位にてすっかりと立ち其儘左足を一足引きて抜き敵に空を打たせ同時に右足を一足踏み込み面へ切り込み勝也 仕太刀は此の時刀を合わせ五歩退きて血振い納刀 打太刀は其位置にても五歩退りても不苦」


 五藤先生の業附口伝では神傳流秘書の「或は・・」の業は消えています。相手の打ち込みを立つなり左足右足と追い足に退きつつ刀を抜き上げて相手に空を切らせ相手が退かんとする前に真向に打ち下すのです。
 刀の抜き上げは体に接する様に刃を外に向け抜上げるもので、大森流居合の逆刀(正座の部附込)で見かける、体前に抜出す様に抜上げれば手を斬られてしまいます。

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