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2017年2月28日 (火)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く7重信流2大小詰1抱詰

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
7、重信流
2)大小詰
一本目抱詰
大小詰(是は業二あらさる故二前後もなく変化極りなし始終詰合組居合膝二坐春 気のり如何様とも春へし 先大むね此順に春る)
 重信流
抱詰
 楽々居合膝二詰合たる時相手両の手尓て我刀の柄を留る時我両の手を相手の両のひぢ二懸希て躰を浮上り引て其儘左の後の方へ投捨る
 読み
 大小詰(だいしょうつめ)(是は業にあらざる故に 前後もなく変化極りなし 始終詰合組み 居合膝に坐す 気乗り如何様ともすべし 先ず概ねこの順にする)
 重信流
抱詰(だきつめ)
 楽々居合膝に詰合たる時 相手両の手にて我が刀の柄を留める時 我両の手を相手の両の肘に懸けて 体を浮き上がり引いて其の儘左の後ろの方に投げ捨てる
読み解く
 大小詰の序文は、これは業では無いので、何本目からでも始めても良い、前後の兼合いを無視しても良い。始終、詰合って居合膝に坐し、気乗り次第にどのようにでも稽古しなさい。概ねこの順序で稽古する。と云っています。
 相手は小太刀を差し、我は太刀を差して向かい合って居合膝に坐す。「楽々居合膝に詰合たる時」の楽々をどのように解釈するのか、失伝した大小詰であり当然のようにその「楽々居合膝に詰め合う」仕方も失念しているのでしょう。

 「楽々」の書き写が間違っていることもあるでしょうが、そのまま曽田先生に敬意を払って、相手をにっくき敵と意識する事無く貴人と接するが如く、さりとていたずらに緊張せずに作法に従って楽々居合膝に互いに接するように座す。
 相手は腰を上げて、爪立つや我が刀の柄を両手で抜かさないように抑えてくる。我は相手の両肘に下から両手を掛け絞り上げるように同時に腰を上げ、相手が浮き上がる処、左足を引き体を左に開いて左後方に投げ捨てる。

 曽田先生による第十六代五藤孫兵衛正亮の業附口伝を参考にしてみます。
大小詰一本目抱詰
「互に対座打は仕の柄を両手にて取らんとす、すぐに仕は両手にて打の二の腕を下より差し上ぐる様に掴み我が左脇に引き倒さんとす也」
(向ふて居る敵我刀の柄を両手にて押付る時敵の両肱へ手をかけうすみ上げ左へ振り倒す(五藤先生教示))

 古伝は「相手両の手にて我が刀の柄を留る時」とあります、我が柄に手を掛け刀を抜こうとするのを留められたと読めます。
 ここでは「打は仕の柄を両手にて取らんとす」と言って打が仕掛けてきた、両手で我が柄を取ろうと手を伸ばしてきたがまだ取っていない様な書きぶりです。
 「我が左脇に引き倒さんとす」も引き倒す心持で終わっています。
 五藤先生の教示は古伝を思わせます。
 「両肘へ手をかけうすみ上げ・・」の「うすみ上げ」はよくわかりません。抱詰ですから抱き込んで下から持ち上げる、押し付けられるに任せて下から肱に両手を掛け腰を上げると同時に浮き上げる。などでしょう。相手の肘を締めあげ浮かせる業も有ろうかと思います。

此の業の手附に政岡先生の地之巻の抱詰
楽に居合膝に詰合たる時相手両の手にて我が刀の柄を留る時我両の手を相手の両ひぢに懸け少し体を浮上り引くに其儘左の後の方へ投捨てる」

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