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2017年3月 2日 (木)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く7重信流2大小詰2骨防扱

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
7、重信流
2)大小詰
二本目骨防扱
骨防扱(ホネモギ 曽田ルビ)
 立合骨防返に同し故常二なし
立合骨防返
大小立詰二本目骨防返
 相懸り二懸り相手我刀の柄を留めたる時我右の手尓て柄頭を取り振りもぐ也
読み
骨防扱(ほねもぎ)
 立合の骨防返(ほねもぎかえし)に同じ故に常には無い
立合骨防返(たちあいほねもぎかえし)
大小立詰二本目骨防返(だいしょうたちづめほねもぎかえし)
 相懸かりに懸かり 相手我が刀の柄を留めたる時 我右の手にて柄頭を取り振り捥ぐ也
読み解く
 此の業名の読みは、曽田先生のルビが施されています「骨防扱(ほねもぎ)」さてどうでしょう。骨防扱は「立合骨防返」に同じだから、何時もは稽古しない、と云っています。立合とは「大小立詰」のことでしょう。

 大小立詰めは、打太刀は小太刀を差し、遣方は太刀を差しての立業です。
双方スカスカと歩み寄り、相手が我が刀の柄を両手で取って抜かさない様に押し付けて来る。
 我は透かさず右手で柄頭を取って、柄を上に引上げ相手の手を振りもぐ。相手が柄を取るのが、右手だけ、両手、左手など在りそうですが工夫次第でしょう。

 立業では無い坐したる骨防扱では、体を乗り出して柄を取りに来るなど是も同様に我は柄頭を右手で取り上に引上げ振りもぐ。
 振りもぐや打太刀の顔面に柄当てする、其の儘鞘手を引いて片手真向に斬り下す、など出来そうです。

 この「骨防扱」「骨防返」については政岡先生は「防」は「捥」の誤写かも知れない、と仰っています。
 「防」は防ぐ、ささえる、はらう、そなえる、かためる。
 「捥」はもぎる、もぎ切る、ねじきる、ねじってはなす。

 無双直伝英信流は現在では土佐より伝わると思い、土佐の方言がよぎるのですが、本来奥羽地方のものであり、居合以外の業は、他流などと混在していますので時々意味不明の文言に行き当たり当惑します。
 かえって業名に意味を籠めすぎますとあらぬ方に行ってしまうもので、「浮雲」とか「颪」の様な業名の方が正しく伝わる様にも思います。

 曽田先生による五藤先生の業附口伝大小詰二本目骨防
「互に対座、打は両手にて仕の柄を握る仕は右拳を顔にあて其のひるむ時に乗じ右足を柄越にまたぎ右足内側より右手を柄に添へ右足にて敵の両手を押払うと同時に柄を防ぎ取る也此の時敵は我右脇へ匍ひ倒る也
(向ふて居る両手にて柄を押し付る時直に右手にて面へ当て其儘に乗り右足をふみ込み柄へ手をかけもぐ)」

*神傳流秘書の時代は単純でした、江戸末期にはここまで複雑な動作を要求して居ます。幾らでも変化はありうるでしょうが、業技法は単純なものほど有効だろうと思います。

 

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