曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く7重信流3大小立詰3鍔打返
曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
7、重信流
3)大小立詰
三本目鍔打返
・
鍔打返
相懸り二懸り我刀を抜かむと春る其の手を留られたる時柄を放し手を打ちもぐ也
・
読み
鍔打返(つばうちかえし)
相懸かりに懸かり 我が刀を抜かんとする其の手を留められたる時 柄を放し手を打ち捥ぐ也
・
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読み解く
この業はすでに、大小詰の四本目小手留で解説しています。
この業はすでに、大小詰の四本目小手留で解説しています。
四本目小手留「立合の鍔打返に同じ故に此処にては不記」
右手で柄を握った処を相手に右手で押さえられる、或は両手で押さえられる、そこで柄から手を離し、左手に持つ鍔で相手の手を打ち据えもぐ、と読んでみました。
古伝は「手を打ちもぐ」とばかりですから想像を働かせるところでしょう。
曽田先生による五藤先生の業附口伝大小立詰鍔打返
「互に対立する也打は仕の抜かんとする右手首をとる也仕は右手を放すと同時に左手に持てる鍔にて打の手首を打つ也」
(抜かんとする時其手を押へる左手にて敵の手首を打)
打の手首を鍔で打ち柄を握る手を打ち捥いだ後は何も書かれていません。想像を巡らし敵をどの様に制しますか。古伝は自分で考えてやれというのでしょう。おおらかです。
時代が下がると、どんどん技が固定化されていくのはいつの時代も同じです。より克明にと云うことか、全ての動作をマニュアル化して特定しないと満足できないようです。 想像し創造する事が出来ないとどうなるのでしょう。マニュアルに頼る摺り込まれた事だけが頼りの人間ロボットでしょう。
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