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2017年3月26日 (日)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く7重信流3大小立詰6乱曲

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
7、重信流
3)大小立詰
六本目乱曲
乱曲
 如前後より来り鐺を取り頻り二ねぢ廻し刀を抜かさじと春る時後へ見返り左の手か右の手尓て取たるかを見定め相手左の手ならば我も左尓て鯉口を押へ相手右ならば我も右にて取る後へ引付んと春るを幸しさり中二入り倒春
読み
乱曲(らんきょく)
 前の如く後ろより来たり 鐺を取り頻りにねじ回し 刀を抜かさじとする時 後へ見返り 左の手か右の手にて取りたるかを見定め 相手左の手ならば我も左にて鯉口を押え 相手右ならば我も右にて取る 後へ引き付けんとするを幸い しさり中に入り倒す
読み解く
 前の蜻蛉返の様に相手後ろより歩み来たり我が鐺を取る。蜻蛉返しの場合は相手は「我が右の手を取り刀の鐺を取り背中に押付られたる時」でした。
 乱曲は、我が鐺を左手か右手で取ってねじ廻し抜かせない様にするのです。其の時我は後ろを振り返って相手が左手で取っていれば我も左手で鯉口を押える。
 相手が右手で鐺を取れば右半身になっているでしょうから、我は左半身になるとでも思えばいいのでしょう。
 「相手右ならば我も右にて取る」ですが、我は右手で何処を取ればいいのでしょう。左手は鯉口を握るのが常識でしたら右手は柄でしょう。文章からは鯉口を右手で取るとも読めます。
 相手後ろへ引かんとするを幸いに、我も後ろへ付入って下がり相手の懐に入るようにして足を掬うなりして倒す。

 ここも曽田先生による五藤先生の業附口伝を参考にしてみます。大小立詰六本目乱曲
 「前後に立ちて行く也敵後より鐺を取りくるくる廻し引く也我其の時すぐに後向きて左右何れなるやを見合せ右手なる時は我左足にて敵の右足を又左手なる時は我右足にて敵の左足を掬い中に入る也
(後ろより鐺を取りくるくる廻し引其時左右を見合せ中に入る)」


 古傳神傳流秘書を少し詳しくしているようですが、左右の手の何れかによって足払いの仕方を変えるようにしています。
 古伝の鯉口を握る手を左ならば左手、右ならば右手の事は無くなり、相手右手ならば我が左足にて相手の右足、相手左手ならば我が右足で相手の左足を払うになっています。何れも相手の状況に応じた体捌きについての教示です。

 相手がどちらの手で我が鐺を取るか、その時どちらの足が前に在るか、相手が下がる時はどちらの足が前になるか、申し合わせなどは意味の無い事です。 

 この乱曲と前の蜻蛉返の様に、英信流の瀧落も鐺を取られています。英信流之事の瀧落では鐺を取られ後ろを振り向き、右手か左手かを現代居合は確かめていますがその違いは何も示されていません。蜻蛉返や乱曲と瀧落を状況次第に遣い込む稽古などにより、居合が生きた武道になるだろうと思います。

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