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2017年3月 6日 (月)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く7重信流2大小詰4小手留

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
7、重信流
2)大小詰
四本目小手留
小手留
立合の鍔打返二同し故に此処尓てハ不記
読み
小手留(こてとめ)
立ち合いの鍔打返に同じ故に此処にては記せず
読み解く
 立合の鍔打返とは大小立詰の三本目にある鍔打返でしょう。
大小詰は双方「・・始終詰合組居合膝二坐す・・」ですが、大小立詰は立合です。
「鍔打返:相懸りに懸り我刀を抜かむと春る其の手を留られたる時柄を放し手を打もぐ也」
 大小立詰めは立合、立業ですから相懸りに懸り合って、我は柄に手を懸け抜こうとする処、相手に我の右手を取って押さえられる。我は右柄手を離し、相手の手を鍔で打ち付けもぐ。

 右手で柄を握った処を相手に右手で押さえられる、或は両手で押さえられる、そこで柄から右手を離し、左手で持つ鍔で相手の手を打ち据えもぐ、と読んでみました。

 大小詰では相対して座して居るわけですから、相手が身を乗り出して、我が抜かんとする右柄手をとり押さえて抜かさじとする、我は右手を柄から離し、鍔で相手の手を打ちもぐ、でしょう。

曽田先生による五藤先生の大小詰小手留
「打は仕の左側に並びて坐す打の抜かんとする右手を仕向き直りて右手にて捕らへ引き寄せると同時に左手にて柄頭を敵の脇坪に當てる也」
(左脇に座す抜かんとする右手を把る其手をおさえ左手にて脇坪へ柄頭を以て當てる)

*この手附では神傳流秘書の鍔打返(小手留)にはならない様です。
其の上打(相手)と仕(我)は入れ替りになっています。

 これらの、古伝を変えてしまうこの流の習性は伝統的に行われていたのかも知れません。これを称して進化というか、節度がないというか、替え業を正面に据えてしまうのか、それとも居合以外は伝承が不十分でうろ覚えに依るのかなどと思えてきます。
 その一方では、古伝の大らかさを失えば業は固定化され実用に役立たない死にものになります。

 そうであるならば、一つの業から幾様にも想定の変化があり、裏もある事をしっかり伝えてもいい筈です。マニュアルばかりが頼りの現代人には武術は厄介です。

 

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