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2017年4月16日 (日)

.第五回古伝研究の集いを終えてその3

第五回古伝研究会を終えてその3
 
 古伝神傳流秘書の詰合を研究しますと、フリーな意見が飛び出してきます。
 まず前回の一本目発早で仕太刀は打太刀の膝への抜き付けを受け留ました。このままでは拮抗して双方身動きが取れません。
 古伝の要求は「・・虎一足の如く抜て留め打太刀請る上へ取り打込ミ勝也」で仕は打の真向に打ち下ろし、打はそれを受け太刀となって請ける事です。
 
 ・拮抗している処を、仕は打の太刀を、摺上げて上段に振り被るように意見を出す人もいます。
 ・打は受け止められるや、即座に左足を少し引いて、拮抗を破り上段に振り被ろうする、その機に乗じて仕は振り冠るも有ります。
 ・拮抗したまま仕は附け入って振り冠るも有ります。
 ・仕が上段に振り冠らんと拮抗を破るや、打は突きに行けばいい、と要求外の意見も有ります。
 
 状況次第で変化は如何様にもあるものです、然し手附の要求事項は守らねば詰合の発早ではなくなってしまいます。
 
 詰合の二本目は拳取、三本目は岩浪、四本目は八重垣、五本目は鱗形ですが、この五本目まで一本目の発早の抜き付けが初動になっています。
 その上四本目・五本目は打に攻められ仕は頭上で十文字請けするように要求されています。
 此の事は、詰合は打に抜き付けられた場合の仕の応じ方の変化を示してくれているのです。
 そして、十文字請けによる居着く事を避けよと教えてくれているとも取れます。
 にもかかわらず、十文字請けの方法に拘って、受け太刀として最も斬撃に耐えられる手の裡に拘る人もいます。
 受け太刀は攻め太刀となっていなければならないのです。
 頭上での十文字請けは一本目は指定されていませんが、四本目八重垣では「如前抜合たる時相手打込を我切先二手を懸けて請・・」と指定し五本目も同様です。
 この切先に手を懸けて十文字請けする方法は一本目にも応用できるのです。
 十文字請けするや攻撃に転ずる事を五本目の鱗形が示しています、「切先に手を添へ請留直に敵の太刀を摺落し胸をさす也」となります。
 其の為には、切先に添える手の内は請けても十分であり、攻撃にも容易に応じられる手懸かりであるべきでしょう。
 現在みられる手懸かりは、左手親指を我が方にして拇指と食指の股に刀の棟を乗せる様に添えて四指は敵方を向けています。これでは上段からの斬撃に耐え切れません。
 
 左手拇指を我が方にして拇指と食指の股に刀の棟を乗せ小指邱に棟をあてがう様に掌を上にし切先に添えるのが最も斬撃に耐え、摺落す動作に支障のない方法です。
 
 拇指を敵方に向けて刀の外に出し、拇指と食指との股に棟を乗せて掌を敵方に向ける方法も考えられます。
 これは斬撃力を掌に受けるので受け太刀としては良い方法です。
 残念ながら、敵太刀を摺り落とし刺突するには刃を下に向ける際、拇指を切る可能性もあります。
 欠点を補う修練を要求されますが其れだけの価値も有りそうです。
 
 
 
 
 
 
 

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