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2017年5月 1日 (月)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く9抜刀心持之事7棚下

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
9、抜刀心持之事
7)棚下
棚下
 大森流逆刀の如く立て上へ抜打込む時躰をうつむき打込是ハ二階下様の上へ打込ぬ心持也
読み
棚下(たなした)
 大森流逆刀の如く 立って上へ抜き 打ち込む時 躰を俯き打つ 是は二階様の上へ打ち込めぬ心持ち也
読み解く
 此の業は、二階の下などの様に、上に打ち込むと天井に刀がつかえてしまう様な場所では、体を俯けて刀を前に抜出し打ち込む様にすると云って居ます。
「大森流逆刀の如く・・」は「向より切て懸るを先々に廻り抜打に切足を進んで亦打込み足踏み揃へ又右足後へ引冠逆手に取返し前を突逆手に納る也」の「先々に廻り抜き打つ」の部分をさしているのでしょう。
 相手の刀を摺り落す様に左肩を覆う様に上に抜き上げるのを、体を上に上げるのではなく前に俯けろと言うことでしょう。

 英信流目録秘訣によれば上意之大事の九番目に「棚下」が有ります。
「二階下、天井の下抔に於て仕合うには上え切あて毎度不覚を取物也故に打込む拍子に脺(そつ)を突いて打込むべしこの習を心得るときはすねをつかずとも上へ当てざる心持ち有」

 脺(せつ、そつ)は良くわかりません。この対裁きから類推すれば「打ち込む拍子に膝をついて打ち込むべし」とするのが妥当かと思います。原本の誤字と言ってしまえば簡単ですが有識者の判断にお任せせざるを得ません。

 現代居合では大江先生による奥居合居業の「棚下」でしょう。低い棚下や縁の下から抜け出して打ち込むとされたのは場の状況を限定した解釈によるものでしょう。
 棚下などから抜け出さずにその下で勝つ技法の稽古であったのでしょう。
大江先生も「頭を下げて斬る」と前書きされています。

 細川義昌系統と思われる白石元一先生の棚下「左足を十分後方に伸ばしたるまゝ退きて上体を前方に傾け(此時右足太ももに上体を接す)刀を左側にて抜き、直ちに振り冠り上体を起こすことなく前方の敵を斬る」

この場合斬るを突くとすることも工夫すべき事だろうと思います。

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