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2017年6月 6日 (火)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事1捕手和之事2砂乱

曽田本その1
1、神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
1)捕手和之事
二本目砂乱
砂乱
 相手坐し居る処へ我は立って歩ミ行使者捕の如く引た於さむとする相手た於禮之と春るを支ニ左の手二亭突たおし扨右足を相手の肩へ歩ミ込ミうつむけ二直しかたむる也
読み
砂乱(さみだれ)
 相手坐し居る処へ 我は立って歩み行き 使者捕の如く引き倒さんとする 相手倒れじとするを機に 左の手にて突き倒し 扨 右足を相手の肩へふみこみ俯けに直し固る也
参考
 「使者捕の如く引た於さむとする」・・・楽々坐したる時向の右の手を我が右之手二亭取り向の右の膝を足二亭踏我が脇へ引た於してかたむるなり
読み解く
 相手が座している処へ我は立ったまま、すかすかと近付き、腰を屈め相手の右手首を右手で取り、右脇に引き倒そうとするところ、相手は倒されまいと後ろに反るを機に、左手で相手の胸を突き倒し、反身になるところを右足で相手の右肩を踏みつけうつむけに直し固める。

 これも、我から一方的に攻め込んでの捕り物です。居合は相手の無い仮想敵による空間刀法ですから、いつでもどんなへぼでも独りよがりで勝つことはできますが、和は相手次第ですからそうもいきません。
 仲間といろいろ研究して見てはいかがでしょう。この古伝の指定する方法を変えずに試す事が大切で、古伝の要求事項を違えてしまうと、相手との攻防の機や拍子を学べなくなってしまうかもしれません。
 たとえば、相手の右手を我が右手で取るのですが、相手の右手の何処という指定はないのです。最も有効な所は手首なのか、肘なのか、前腕なのか・・。

 使者捕では右手で相手の右手を取っていますが、同じ様に左手で相手の右手を取ったならばどうなるのか、広義に解釈することもできます。

 右足で相手の肩への踏み込みは何処なのか・・。仰向けに反った相手をどのように俯けに直すのか・・。
 夏原流の解説はどこにもありませんので、素手に依る古武術などを参考に研究され復活されればと思います。
 結果が出れば間違いないと云えるでしょうが、古伝の体捌きは現代人が忘れている事も多く、本気で取り組まなければあらぬ方に向って行っているかもしれません。

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コメント

ミツヒラ様

「使者捕の如く引き倒さんとする」同じように相手の膝を踏み込む動作が含まれるのでしょうか?

machidaさま
コメントありがとうございます。
使者捕の如くですから、相手の右手を我が右手で取って相手の右膝に我が右足を踏み着け引き倒そうとする。そこで相手の反撃を請け応じるべきと思います。古伝に忠実でないと別のものになってしまう気がします。
            ミツヒラ
          

投稿: machida | 2017年6月 8日 (木) 04時33分

ミツヒラ様

信州系では正座で復元しているようです。
土佐に残されていた物が古いのか又は居合が主体になっているので立膝なのか?やはり古伝に忠実に復元したいものです。

machidaさま
コメントありがとうございます。
土佐の居合は神傳流秘書では無雙神傳英信流居合兵法です、英信流は立膝で成り立っていて、大森流が正座です。
大森流は第9代安田六大夫守政によって付け加えられたものですから土佐の居合のベースは立膝だったのでしょう。
そうであれば、夏原流和も立膝で座す方法が土佐に持ち込まれたと考えてもおかしくは無いでしょう。
であれば、信州は何時からか正座に替えてしまった長谷川英信や荒井勢哲が指導されていた時期より後の事と判断できそうです。
夏原流和そのものが本来立膝か正座かどうで
あったかですが、夏原流和は「長谷川流に至りて居合和集うしタル者也」と云っていますから、立膝でしょう。
夏原流和之事の「楽々坐し」の書き出しは神傳流秘書では立膝の場合のみに使われています。又小具足に「八文字に坐す」と立膝を示唆しており小具足割にも「八文字に坐す」とありますから、夏原流和は立膝が元の姿でしょう。
信州の居合は農民と武士の境目に生きた人々の間に伝わったものと云われます。江戸期の殿中での正座の仕来たりがいつからそれらの人々に伝播したのか良くわかりません。で正座の坐し方は明治以降にあたりまえとなったともいわれます。識者のアドバイスをお待ちします。
          ミツヒラ

投稿: machida | 2017年6月 9日 (金) 23時50分

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