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2017年6月20日 (火)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事1捕手和之事9向面

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
9)捕手和之事
九本目向面
向面
 右脇を通り品二此方よりせり懸る相手よりもせり懸る処於した於之如右う津む希二押た於し堅める
読み
向面(むこうめん・むこうつら・むきめん?)
 右脇を通りしなに 此方より競り懸かる 相手よりも競り懸かる処 押し倒し 右の如く俯けに押し倒し堅める
参考
如右う津む希二押た於し堅める(右の如く俯けに押し倒し堅める)
如右は六本目右詰
右詰
 如前歩ミ行て右脇を行違ひ品二相手の右の手を我が右の手二亭取り左の手をひぢ二上亭引伏せ堅める
読み
右詰(みぎつめ)
 前の如く 歩み行きて 右脇を行き違いしなに 相手の右の手を我が右の手にて取り 左の手を肘に上げて 引き伏せかためる
前の如く歩ミ行て
 二本目砂乱まで前は戻ります。
 相手坐し居る処へ我は立って歩み行・・
読み解く
 相手居合膝に坐す処へスカスカと歩み行き相手の右脇を通りしなに、相手の右肩に両手を掛け競り懸ると相手も腰を上げて、倒されまいと下から競り懸って来る。更に強く競り懸って右手で相手の右手首を取って左手を相手の右ひじに乗せ引き倒し俯けに押しかためる。

 相手の「右脇を通りしなに此方より競り懸る」の動作ですが、相手の右脇を通りしなにどの様に競り懸るのかがポイントでしょう。どこにもその方法が述べられていません。 

 「右の如く」は夏原流和之事捕手和之事六本目「右詰」でしょう。
「前の如く 歩み行て 右脇を行違ひにしなに 相手の右の手を我が右の手にて取り 左の手を肘に上て引伏せかためる」

 相手は抗って右手で抵抗して来る処、その右手を右手で取って、其の儘右手を引き体を右に開いて左手を相手の右肘に掛け俯けに引き倒す。

 この業の業名は「向面」です、むこうつら、むこうめん、むきめんどの様に読んだのか解りません。相手が競り懸かられて顔を我が方に向けるのかも知れません。

 古伝の復元はいくつも出来て来そうです。ある大家曰く「古伝の復元など出来る分けは無い」だそうです。古伝はおおらかです、現代居合の様に物差しで測る様な形に嵌め込まれていません。

 師匠に手解きされた、初心者向けの動作、審査用の動作にとらわれた、マニュアル人間の寂しい発想に思えます。

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