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2017年10月

2017年10月31日 (火)

曽田本その1の2英信流目録原文1居合棒太刀合之巻2棒合五ツ1追込ミ

曽田本その1
2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻
 兼 大森流居合 小太刀之位
2、棒合五ツ
 
一本目追込ミ

 上ェ下タ上ェ下タ下タ右を打出ス時盤右の足を先ェ出し左の下を合スル時ㇵ左の足を出し仕廻盤右の足尓て詰る也
読み
 上 下 上 下 下 右を打ち出す時は右の足を先へ出し 左の下を合する時は左の足を出し 終いは右の足にて詰める也

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2017年10月30日 (月)

曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合之巻1棒太刀合之位8袖返

曽田本その1

2.英信流目録読み解く
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

八本目袖返シ

 是盤敵ハ太刀を車尓構ヱ居也我ㇵ棒尓て上より討也其所を敵横尓なくる也我其所を懸ケ太刀の裏を廻し棒の先キ尓てみけんを突也 以上八本


読み

袖返シ(そでかえし)
 是は 敵は太刀を車に構え居る也 我は棒にて上より討つ也 其の所を敵横になぐる也 我其の所を懸け太刀の裏を廻し 棒の先にて眉間を突く也 以上八本


読み解く
 この業も古伝神傳流秘書の坂橋流之棒の太刀合之棒の八本目に同じ呼称で存在します。袖返
 棒より打込むを横に拂をはつし棒の先を突付る心二亭面に勝 我ハ棒を左の手二亭突敵ハ車に構へて居相手太刀を右車二構我棒を左の手二亭杖二突居る処へ右の手を添へ棒より打込むを横二拂ふをはつして棒の先を面二突込む心二亭勝  

神傳流秘書坂橋流之棒八本目袖返シの読み
 棒より打ち込むを横に拂うを外し 棒の先を突き付ける心にて面に勝つ 我は棒を左の手にて突き 敵は車に構えて居る 相手太刀を右車に構え 我れ棒を左の手にて杖(つえ)に突きいる処へ 右の手を添え棒より打ち込むを 横に拂うを外して 棒の先を面に突き込む心にて勝つ
*
 英信流目録は、「是は敵は太刀を車に構えて居る」、我の構えの指定はありません。
 神傳流秘書では、「我ハ棒を左の手二亭突」ですから杖に突いて行くのでしょう。

 敵が太刀を車に構えて待つ処、我は左手で棒の端を持って杖について行き、間境で右手を棒の中に持ち上段に冠り右足を大きく踏み込んで真向に打ち込む。
 敵は透かさず棒を車の構えから横に薙ぎ払う。
 相懸けになった処を我は太刀の下から棒を太刀の裏に廻し太刀を打ち外して敵の眉間に突き込む。

 神傳流秘書では、相懸けにならずに、「棒より打込むを横に拂を」はずして面に突き込んでいます。

 以上で「棒太刀合之棒八本]は終わります。次回は「2、棒合五つ」です。棒合ですから棒と棒でしょう。
 


 

 

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2017年10月29日 (日)

曽田本その1の2英信流目録原文1居合棒太刀合之巻1棒太刀合之位8袖返

曽田本その1

2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

八本目袖返シ

 是盤敵ハ太刀を車尓構ヱ居也我ㇵ棒尓て上より討也其所を敵横尓なくる也我其所を懸ケ太刀の裏を廻し棒の先キ尓てみけんを突也


読み
袖返シ(そでかえし)
 是は 敵は太刀を車に構え居る也 我は棒にて上より討つ也 其の所を敵横になぐる也 我其の所を懸け太刀の裏を廻し 棒の先にて眉間を突く也

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2017年10月28日 (土)

曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合之巻1棒太刀合之位7見返

曽田本その1

2.英信流目録読み解く
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

七本目見返

 是ㇵ右の手尓て棒の端をさげひきづり行也敵跡よりお可ミ討ち二討所を其拍子尓連レ天見返りさ満尓左の手尓て棒の者しを取り右の手尓て中をおさへ敵のみけんを突也


読み
見返(みかえり)
 是は 右の手にて棒の端を提げ引き摺り行く也 敵跡より拝み討ちに討つ処を 其の拍子に連れて見返り様に 左の手にて棒の端を取り 右の手にて中を押え 敵の眉間を突く也


 この業は神傳流秘書の太刀合之棒七本目見返と同じでしょう。
見返
 右の手にて棒を引摺り行くを相手後より付来り打込を其儘右へ振り向き棒先を面へ突込む

読み

見返(みかえり)
 右の手にて棒を引き摺り行くを 相手後より付き来たり打込むを そのまま右へ振り向き   棒先を面へ突き込む
読み解く

   見返りは、右手で棒の端を持って棒を引き摺りながら歩いている所へ、敵が後ろから来たって拝み打ちに打ち込んで来る。
 其の気配を察するや左手で右手で持っていた棒の端を逆手に持ち、右手を棒の中ほどに摺り込むや、右廻りに振り向き様、上段に振り冠って打ち下ろさんとする敵の眉間に突きを入れる。
 この場合、敵は間境で上段に振り冠り右足を踏み込んで拝み打ちに打ち込んで来るので、我は左足を一歩踏み出して是を外し、敵が空を切ってのめる間に振り返ってその眉間を突く。と言うぎりぎりの拍子も考えられそうです。

 右廻りではなく左廻りの方法もあるでしょう。其の場合は眉間を突くより、敵の左鬢を打った方が有効のようです。
 いづれにしても、後ろから真っ向に斬られそうになる状況をどのように察知するのか、足裁きをどの様にするかなどがポイントでしょう。

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2017年10月27日 (金)

曽田本その1の2英信流目録原文居合1棒太刀合之巻1棒太刀合之位7見返

曽田本その1

2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

七本目見返

 是ㇵ右の手尓て棒の端をさげひきづり行也敵跡よりお可ミ討ち二討所を其拍子尓連レ天見返りさ満尓左の手尓て棒の者しを取り右の手尓て中をおさへ敵のみけんを突也


読み
見返(みかえり)
 是は 右の手にて棒の端を提げ引き摺り行く也 敵跡より拝み討ちに討つ処を 其の拍子に連れて見返り様に 左の手にて棒の端を取り 右の手にて中を押え 敵の眉間を突く也



 

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2017年10月26日 (木)

曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合之巻1棒太刀合之位6笠之羽

曽田本その1

2.英信流目録読み解く
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

六本目笠之羽

 是者我首へ拱(横の誤字か)尓置き両手をか多のあ多りまてをさへ相懸り尓て行く場合尓て敵物討尓討つ所を右の者之を合セ其侭左の者しを以強く横尓はね勝也則チ棒の者之をかへ之跡堅る也

読み
 是は 我が首へ横に置き両手を肩の辺りまで押え相懸かりにて行く 場合にて敵物打ちに討つ所を右の端を合わせ 其の侭左の端を以って強く横に撥ね勝也 則ち棒の端を返し跡堅める也


読み解く

 是は我は棒を横にして両手で肩のあたりに持って、太刀を持つ相手と相懸かりに行き逢う、場に至って敵が物打ちで打ち掛かって来る所を、我は右足を踏み込み棒の右の端を相手の打ち込む太刀に合わせ受け止め、即座に左足を踏み替え棒の左端でその太刀を横に強くはね上げて勝つ。
そして、左足を踏み込み棒の端で敵の水月を突き堅める。

笠之羽の業名なので、此処は棒を天秤棒を担ぐ様にすべきかとも思いました。
「かたのあたりまでおさえ」といって「かたにかつぎ」とは言っていないので、肩の高さで首の辺りにささげ持つ様に持たせて見ました。
 肩に担いでも同様に応じられるでしょう。


参考に神傳流秘書の坂橋流棒より

太刀合之棒
六本目笠之羽
笠之羽
 相手高山二か満へ居る処へ如此棒をかつぎ行を相手打込むを一方二亭合せ一方二亭張り扨一ツ廻して詰る
読み
笠之羽(かさのはね)
 相手高山に構え居る処へ 此の如く棒を担ぎ行を 相手打込むを 一方にて合せ 一方にて張り 扨 一つ廻して詰める
参考
「此の如く棒を担ぎ行を」は、両肩の首の後ろで棒を横に水平に担ぎ両手で棒を支えている黒塗りの絵が挿入されています。

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2017年10月25日 (水)

曽田本その1の2英信流目録原文居合1棒太刀合之巻1棒太刀合之位6笠之羽

曽田本その1

2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

六本目笠之羽

 是者我首へ拱(横の誤字か)尓置き両手をか多のあ多りまてをさへ相懸り尓て行く場合尓て敵物討尓討つ所を右の者之を合セ其侭左の者しを以強く横尓はね勝也則チ棒の者之をかへ之跡堅る也

読み
 是は 我が首へ横に置き両手を肩の辺りまで押え相懸かりにて行く 場合にて敵物打ちに討つ所を右の端を合わせ 其の侭左の端を以って強く横に撥ね勝也 則ち棒の端を返し跡堅める也

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2017年10月24日 (火)

曽田本その1の2英信流目録読み解く居合1棒太刀合之巻1棒太刀合之位5小鬢流

曽田本その1

2.英信流目録読み解く
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

五本目 小鬢流

 是盤鬢を打つ也 跡同之前も同之

読み
 是は 鬢を打つ也 跡同じ前も同じ

 五
本目も省略されていますから「一本目の脛砕と同じ事で脛へ当てるのを敵の鬢を討つ 跡は同じ前も同じ」ですから「一本目脛砕」を基に復元しておきます。
・ 
 是ㇵ敵ハ太刀を上段にかむり我ㇵ左の手尓て棒の中を持杖尓突き楽尓立合也
 敵婦ミ込おがみ打尓打所我ハ右の手にて棒の上の者しを逆手尓取り右の足を一足引キ右乃手を下へさげ棒の下タの者しを太刀へ合セ右の足を一足婦ミ込ミ右の手尓て持ちたる者し尓て「敵の小鬢を上より討つさき(先)をさげ左の手を上へあげ討也

 敵亦討所をさげておる者し尓て太刀を者ね躰をかわり左の手尓て持多る者しを「敵の左の腰へ當
て」我も左の足を婦み込ミ棒を跡へくり出し車の如くかまゑる也

 其所を敵我が足を片手にてなぐる也夫ゟ水車を廻し追込ム也。廻し様盤右で二ツ左で二ツづゝ廻していくつも廻し行優く(うく)迄追込ム也

 右の手の行たる時追い留り□□者敵拝ミ討二打所を下タより棒の先尓て拳を者ね上ケ亦我も其儘棒之先尓て拝討尓打なり

 敵其所を請て我が棒の先を左の手尓てとり右の手尓て持たる太刀を我がみ希んへ討也
  我其所を左の片手尓て棒ヲ上へさし上ケ右の手尓て棒の前ヱより敵の右の手首をとり棒を前へおし手を我が方へ引きかためる也俗に云う棒し者りなり

 亦左の手の先へ出てくる時追い留り多れば先をさげ待て敵討所を真見合へ棒の先をさし付右の手を下ケてか多める也


読み
 是は敵は太刀を上段に冠り 我は左の手にて棒の中を持ち 杖に突き楽に立ち合う也
 敵踏み込み拝み打ちに打つ所 我は右の手にて棒の上の端を逆手に取り 右の足を一足引き 右の手を下へ下げ棒の下の端を太刀へ合わせ 右の足を一足踏み込み 右の手にて持ちたる端にて 「敵の小鬢を上より討つ」 先を下げ左の手を上へあげ討つ也

 敵亦討つ所を下げておる端にて太刀をはね 体を変わり 左の手にて持ちたる端を「敵の左の腰へ当て」 我も左の足を踏込み 棒を跡へ繰り出し車の如く構える也。

 其の所を敵 我が足を片手にて殴る也、其れより水車を廻し追い込む也。
 廻し様は右で二つ 左で二つづつ廻して 幾つも廻し行き 憂く迄追い込む也。

 右の手の行きたる時 追い留まり□□は(たれば) 敵拝み討ちに打つ所を下より棒の先にて拳を跳ね上げ 亦我も其の儘棒の先にて拝み討ちに打つ也
 

 敵其の所を請けて我が棒の先を左の手にて取り 右の手にて持ちたる太刀を我が眉間(みけん)へ討つ也
 我其の所を左の片手にて棒を上へ差し上げ 右の手にて棒の前より敵の右の手首を取り棒を前へ押し 手を我が方へ引きかためる也。俗に云う棒縛り也。

 亦 左の手の先へ出て来る時 追い留まりたれば 先を下げ持ちて 敵討つ所を真見合へ棒の先を指し付け 右の手を下げてかためる也。

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2017年10月23日 (月)

曽田本その1の2英信流目録原文1居合棒太刀合之巻1棒太刀合之位5小鬢流

2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

五本目 小鬢流

 是盤鬢を打つ也 跡同之前も同之

読み
 是は 鬢を打也 跡同じ前も同じ
 五本目も省略されていますから「一本目の脛砕と同じ事で脛へ当てるのを敵の鬢を討つ 跡は同じ前も同じ」ですから「一本目脛砕」を基に復元しておきます。

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2017年10月22日 (日)

曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合之巻1棒太刀合之位4小手落

曽田本その1

2.英信流目録読み解く
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

四本目 小手落

 手首を上より討つ也 跡同之前も同之

読み
 手首を上より 討つ也 跡同じ前も同じ

 四
本目も省略されていますから「一本目の脛砕と同じ事で脛へ当てるのを敵の手首を上より討つ 跡は同じ前も同じ」ですから「一本目脛砕」を基に復元しておきます。
・ 
 是ㇵ敵ハ太刀を上段にかむり我ㇵ左の手尓て棒の中を持杖尓突き楽尓立合也
 敵婦ミ込おがみ打尓打所我ハ右の手にて棒の上の者しを逆手尓取り右の足を一足引キ右乃手を下へさげ棒の下タの者しを太刀へ合セ右の足を一足婦ミ込ミ右の手尓て持ちたる者し尓て「敵の手首を上より討つさき(先)をさげ左の手を上へあげ討也

 敵亦討所をさげておる者し尓て太刀を者ね躰をかわり左の手尓て持多る者しを「敵の左の腰へ當
て」我も左の足を婦み込ミ棒を跡へくり出し車の如くかまゑる也

 其所を敵我が足を片手にてなぐる也夫ゟ水車を廻し追込ム也。廻し様盤右で二ツ左で二ツづゝ廻していくつも廻し行優く(うく)迄追込ム也

 右の手の行たる時追い留り□□者敵拝ミ討二打所を下タより棒の先尓て拳を者ね上ケ亦我も其儘棒之先尓て拝討尓打なり

 敵其所を請て我が棒の先を左の手尓てとり右の手尓て持たる太刀を我がみ希んへ討也
  我其所を左の片手尓て棒ヲ上へさし上ケ右の手尓て棒の前ヱより敵の右の手首をとり棒を前へおし手を我が方へ引きかためる也俗に云う棒し者りなり

 亦左の手の先へ出てくる時追い留り多れば先をさげ待て敵討所を真見合へ棒の先をさし付右の手を下ケてか多める也


読み
 是は敵は太刀を上段に冠り 我は左の手にて棒の中を持ち 杖に突き楽に立ち合う也
 敵踏み込み拝み打ちに打つ所 我は右の手にて棒の上の端を逆手に取り 右の足を一足引き 右の手を下へ下げ棒の下の端を太刀へ合わせ 右の足を一足踏み込み 右の手にて持ちたる端にて 「敵の手首を上より討つ」 先を下げ左の手を上へあげ討つ也

 敵亦討つ所を下げておる端にて太刀をはね 体を変わり 左の手にて持ちたる端を「敵の左の腰へ当て」 我も左の足を踏込み 棒を跡へ繰り出し車の如く構える也。

 其の所を敵 我が足を片手にて殴る也、其れより水車を廻し追い込む也。
 廻し様は右で二つ 左で二つづつ廻して 幾つも廻し行き 憂く迄追い込む也。

 右の手の行きたる時 追い留まり□□は(たれば) 敵拝み討ちに打つ所を下より棒の先にて拳を跳ね上げ 亦我も其の儘棒の先にて拝み討ちに打つ也
 

 敵其の所を請けて我が棒の先を左の手にて取り 右の手にて持ちたる太刀を我が眉間(みけん)へ討つ也
 我其の所を左の片手にて棒を上へ差し上げ 右の手にて棒の前より敵の右の手首を取り棒を前へ押し 手を我が方へ引きかためる也。俗に云う棒縛り也。

 亦 左の手の先へ出て来る時 追い留まりたれば 先を下げ持ちて 敵討つ所を真見合へ棒の先を指し付け 右の手を下げてかためる也。

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2017年10月21日 (土)

曽田本その1の2英信流目録原文1居合棒太刀合之巻1棒太刀合之位4小手落

曽田本その1

2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

四本目 小手落

 手首を上より討つ也 跡同之前も同之

読み
 手首を上より 討つ也 跡同じ前も同じ

 四
本目も省略されていますから「一本目の脛砕と同じ事で脛へ当てるのを敵の手首を上より討つ 跡は同じ前も同じ」

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2017年10月20日 (金)

曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合之巻1棒太刀合之位3小手揚

曽田本その1

2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

三本目 小手揚

 手首を下よりは祢あける也 跡同之セんも同断

読み
 手首を下より はね揚げる也 跡同じ先も(?)同断

 三
本目も省略されていますから「一本目の脛砕と同じ事で脛へ当てるのを敵の手首を下よりはね揚げる 跡は何れも同じ」ですから「一本目脛砕」を基に復元しておきます。
・ 
 是ㇵ敵ハ太刀を上段にかむり我ㇵ左の手尓て棒の中を持杖尓突き楽尓立合也
 敵婦ミ込おがみ打尓打所我ハ右の手にて棒の上の者しを逆手尓取り右の足を一足引キ右乃手を下へさげ棒の下タの者しを太刀へ合セ右の足を一足婦ミ込ミ右の手尓て持ちたる者し尓て「敵の手首をはね揚げさき(先)をさげ左の手を上へあげ討也

 敵亦討所をさげておる者し尓て太刀を者ね躰をかわり左の手尓て持多る者しを「敵の左の腰へ當
て」我も左の足を婦み込ミ棒を跡へくり出し車の如くかまゑる也

 其所を敵我が足を片手にてなぐる也夫ゟ水車を廻し追込ム也。廻し様盤右で二ツ左で二ツづゝ廻していくつも廻し行優く(うく)迄追込ム也

 右の手の行たる時追い留り□□者敵拝ミ討二打所を下タより棒の先尓て拳を者ね上ケ亦我も其儘棒之先尓て拝討尓打なり

 敵其所を請て我が棒の先を左の手尓てとり右の手尓て持たる太刀を我がみ希んへ討也
  我其所を左の片手尓て棒ヲ上へさし上ケ右の手尓て棒の前ヱより敵の右の手首をとり棒を前へおし手を我が方へ引きかためる也俗に云う棒し者りなり

 亦左の手の先へ出てくる時追い留り多れば先をさげ待て敵討所を真見合へ棒の先をさし付右の手を下ケてか多める也


読み
 是は敵は太刀を上段に冠り 我は左の手にて棒の中を持ち 杖に突き楽に立ち合う也
 敵踏み込み拝み打ちに打つ所 我は右の手にて棒の上の端を逆手に取り 右の足を一足引き 右の手を下へ下げ棒の下の端を太刀へ合わせ 右の足を一足踏み込み 右の手にて持ちたる端にて 「敵の手首をはね揚げ」 先を下げ左の手を上へあげ討つ也

 敵亦討つ所を下げておる端にて太刀をはね 体を変わり 左の手にて持ちたる端を「敵の左の腰へ当て」 我も左の足を踏込み 棒を跡へ繰り出し車の如く構える也。

 其の所を敵 我が足を片手にて殴る也、其れより水車を廻し追い込む也。
 廻し様は右で二つ 左で二つづつ廻して 幾つも廻し行き 憂く迄追い込む也。

 右の手の行きたる時 追い留まり□□は(たれば) 敵拝み討ちに打つ所を下より棒の先にて拳を跳ね上げ 亦我も其の儘棒の先にて拝み討ちに打つ也
 

 敵其の所を請けて我が棒の先を左の手にて取り 右の手にて持ちたる太刀を我が眉間(みけん)へ討つ也
 我其の所を左の片手にて棒を上へ差し上げ 右の手にて棒の前より敵の右の手首を取り棒を前へ押し 手を我が方へ引きかためる也。俗に云う棒縛り也。

 亦 左の手の先へ出て来る時 追い留まりたれば 先を下げ持ちて 敵討つ所を真見合へ棒の先を指し付け 右の手を下げてかためる也。

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2017年10月19日 (木)

曽田本その1の2英信流目録原文1居合棒太刀合之巻1棒太刀合之位3小手揚

曽田本その1
2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻
1、棒太刀合之位
三本目小手揚
 手首を下よりは祢あける也 跡同之セんも同断
 
読み
 手首を下よりはね上げる也 跡同じ先(?)も同断
 一本目に同じと云う事で省略されています。
 

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2017年10月18日 (水)

曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合之巻1棒太刀合之位2腰車

曽田本その1
2.英信流目録読み解く
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

二本目 腰車

 是も同し事也棒を腰へあつるなり跡者何レも同之

読み
 是も同じ事也 棒を腰へ當つるなり 跡は何れも同じ

 
二本目は省略されていますから「一本目の脛砕と同じ事で脛へ当てるのを腰へ当てる 跡は何れも同じ」ですから「一本目脛砕」を基に復元しておきます。
・ 
 是ㇵ敵ハ太刀を上段にかむり我ㇵ左の手尓て棒の中を持杖尓突き楽尓立合也
 敵婦ミ込おがみ打尓打所我ハ右の手にて棒の上の者しを逆手尓取り右の足を一足引キ右乃手を下へさげ棒の下タの者しを太刀へ合セ右の足を一足婦ミ込ミ右の手尓て持ちたる者し尓て「敵の左の腰を打チ」さき(先)をさげ左の手を上へあげ討也

 敵亦討所をさげておる者し尓て太刀を者ね躰をかわり左の手尓て持多る者しを「敵の左の腰へ當
て」我も左の足を婦み込ミ棒を跡へくり出し車の如くかまゑる也

 其所を敵我が足を片手にてなぐる也夫ゟ水車を廻し追込ム也。廻し様盤右で二ツ左で二ツづゝ廻していくつも廻し行優く(うく)迄追込ム也

 右の手の行たる時追い留り□□者敵拝ミ討二打所を下タより棒の先尓て拳を者ね上ケ亦我も其儘棒之先尓て拝討尓打なり

 敵其所を請て我が棒の先を左の手尓てとり右の手尓て持たる太刀を我がみ希んへ討也
  我其所を左の片手尓て棒ヲ上へさし上ケ右の手尓て棒の前ヱより敵の右の手首をとり棒を前へおし手を我が方へ引きかためる也俗に云う棒し者りなり

 亦左の手の先へ出てくる時追い留り多れば先をさげ待て敵討所を真見合へ棒の先をさし付右の手を下ケてか多める也


読み
 是は敵は太刀を上段に冠り 我は左の手にて棒の中を持ち 杖に突き楽に立ち合う也
 敵踏み込み拝み打ちに打つ所 我は右の手にて棒の上の端を逆手に取り 右の足を一足引き 右の手を下へ下げ棒の下の端を太刀へ合わせ 右の足を一足踏み込み 右の手にて持ちたる端にて 「敵の左の腰を打ち」 先を下げ左の手を上へあげ討つ也

 敵亦討つ所を下げておる端にて太刀をはね 体を変わり 左の手にて持ちたる端を「敵の左の腰へ当て」 我も左の足を踏込み 棒を跡へ繰り出し車の如く構える也。

 其の所を敵 我が足を片手にて殴る也、其れより水車を廻し追い込む也。
 廻し様は右で二つ 左で二つづつ廻して 幾つも廻し行き 憂く迄追い込む也。

 右の手の行きたる時 追い留まり□□は(たれば) 敵拝み討ちに打つ所を下より棒の先にて拳を跳ね上げ 亦我も其の儘棒の先にて拝み討ちに打つ也
 

 敵其の所を請けて我が棒の先を左の手にて取り 右の手にて持ちたる太刀を我が眉間(みけん)へ討つ也
 我其の所を左の片手にて棒を上へ差し上げ 右の手にて棒の前より敵の右の手首を取り棒を前へ押し 手を我が方へ引きかためる也。俗に云う棒縛り也。

 亦 左の手の先へ出て来る時 追い留まりたれば 先を下げ持ちて 敵討つ所を真見合(眉合)へ棒の先を指し付け 右の手を下げてかためる也。


読み解く
 省略

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2017年10月17日 (火)

曽田本その1の2英信流目録原文1居合棒太刀合之巻1棒太刀合之位2腰車

曽田本その1
2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

二本目 腰車

 是も同し事也棒を腰へあつるなり跡者何レも同之

読み
 是も同じ事也 棒を腰へ当つるなり 跡は何れも同じ

 
二本目は省略されていますから「一本目の脛砕と同じ事で脛へ当てるのを腰へ当てる 跡は何れも同じ」ですから「一本目脛砕」を基に復元しておきます。
・ 
 是ㇵ敵ハ太刀を上段にかむり我ㇵ左の手尓て棒の中を持杖尓突き楽尓立合也
 敵婦ミ込おがみ打尓打所我ハ右の手にて棒の上の者しを逆手尓取り右の足を一足引キ右乃手を下へさげ棒の下タの者しを太刀へ合セ右の足を一足婦ミ込ミ右の手尓て持ちたる者し尓て「敵の左の腰を打チ」さき(先)をさげ左の手を上へあげ討也

 敵亦討所をさげておる者し尓て太刀を者ね躰をかわり左の手尓て持多る者しを「敵の左の腰へ當
て」我も左の足を婦み込ミ棒を跡へくり出し車の如くかまゑる也

 其所を敵我が足を片手にてなぐる也夫ゟ水車を廻し追込ム也。廻し様盤右で二ツ左で二ツづゝ廻していくつも廻し行優く(うく)迄追込ム也

 右の手の行たる時追い留り□□者敵拝ミ討二打所を下タより棒の先尓て拳を者ね上ケ亦我も其儘棒之先尓て拝討尓打なり

 敵其所を請て我が棒の先を左の手尓てとり右の手尓て持たる太刀を我がみ希んへ討也
我其所を左の片手尓て棒ヲ上へさし上ケ右の手尓て棒の前ヱより敵の右の手首をとり棒を前へおし手を我が方へ引きかためる也俗に云う棒し者りなり

 亦左の手の先へ出てくる時追い留り多れば先をさげ待て敵討所を真見合へ棒の先をさし付右の手を下ケてか多める也


読み
 是は敵は太刀を上段に冠り 我は左の手にて棒の中を持ち 杖に突き楽に立ち合う也
 敵踏み込み拝み打ちに打つ所 我は右の手にて棒の上の端を逆手に取り 右の足を一足引き 右の手を下へ下げ棒の下の端を太刀へ合わせ 右の足を一足踏み込み 右の手にて持ちたる端にて 「敵の左の腰を打ち」 先を下げ左の手を上へあげ討つ也

 敵亦討つ所を下げておる端にて太刀をはね 体を変わり 左の手にて持ちたる端を「敵の左の腰へ当て」 我も左の足を踏込み 棒を跡へ繰り出し車の如く構える也。

 其の所を敵 我が足を片手にて殴る也、其れより水車を廻し追い込む也。
 廻し様は右で二つ 左で二つづつ廻して 幾つも廻し行き 憂く迄追い込む也。

 右の手の行きたる時 追い留まり□□は(たれば) 敵拝み討ちに打つ所を下より棒の先にて拳を跳ね上げ 亦我も其の儘棒の先にて拝み討ちに打つ也
 

 敵其の所を請けて我が棒の先を左の手にて取り 右の手にて持ちたる太刀を我が眉間(みけん)へ討つ也
 我其の所を左の片手にて棒を上へ差し上げ 右の手にて棒の前より敵の右の手首を取り棒を前へ押し 手を我が方へ引きかためる也。俗に云う棒縛り也。

 亦 左の手の先へ出て来る時 追い留まりたれば 先を下げ持ちて 敵討つ所を真見合へ棒の先を指し付け 右の手を下げてかためる也。

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2017年10月16日 (月)

曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合之巻1棒太刀合之位1脛砕

曽田本その1
2.英信流目録読み解く
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

一本目 □砕(脛砕)

 是ㇵ敵ハ太刀を上段にかむり我ㇵ左の手尓て棒の中を持杖尓突き楽尓立合也
 敵婦ミ込おがみ打尓打所我ハ右の手にて棒の上の者しを逆手尓取り右の足を一足引キ右乃手を下へさげ棒の下タの者しを太刀へ合セ右の足を一足婦ミ込ミ右の手尓て持ちたる者し尓て「敵の左の腰を打チ」さき(先)をさげ左の手を上へあげ討也

 敵亦討所をさげておる者し尓て太刀を者ね躰をかわり左の手尓て持多る者しを「敵の左の腰へ當
て」我も左の足を婦み込ミ棒を跡へくり出し車の如くかまゑる也

 其所を敵我が足を片手にてなぐる也夫ゟ水車を廻し追込ム也廻し様盤右で二ツ左で二ツづゝ廻していくつも廻し行優く(うく)迄追込ム也

 右の手の行たる時追い留り□□者敵拝ミ討二打所を下タより棒の先尓て拳を者ね上ケ亦我も其儘棒之先尓て拝討尓打なり

 敵其所を請て我が棒の先を左の手尓てとり右の手尓て持たる太刀を我がみ希んへ討也   我其所を左の片手尓て棒ヲ上へさし上ケ右の手尓て棒の前ヱより敵の右の手首をとり棒を前へおし手を我が方へ引きかためる也俗に云う棒し者りなり

 亦左の手の先へ出てくる時追い留り多れば先をさげ待て敵討所を真見合へ棒の先をさし付右の手を下ケてか多める也。


読み
 是は敵は太刀を上段に冠り 我は左の手にて棒の中を持ち 杖に突き楽に立ち合う也
 敵踏み込み拝み打ちに打つ所 我は右の手にて棒の上の端を逆手に取り 右の足を一足引き 右の手を下へ下げ棒の下の端を太刀へ合わせ 右の足を一足踏み込み 右の手にて持ちたる端にて 「敵の左の脛を打ち」 先を下げ左の手を上へあげ討つ也

 敵亦討つ所を下げておる端にて太刀をはね 体を変わり 左の手にて持ちたる端を「敵の左の脚へ当て」 我も左の足を踏込み 棒を跡へ繰り出し車の如く構える也。

 其の所を敵 我が足を片手にて殴る也、其れより水車を廻し追い込む也 廻し様は右で二つ 左で二つづつ廻して 幾つも廻し行き 憂く迄追い込む也。

 右の手の行きたる時 追い留まり□□は(たれば) 敵拝み討ちに打つ所を下より棒の先にて拳を跳ね上げ 亦我も其の儘棒の先にて拝み討ちに打つ也

 敵其の所を請けて我が棒の先を左の手にて取り 右の手にて持ちたる太刀を我が眉間(みけん)へ討つ也。我其の所を左の片手にて棒を上へ差し上げ 右の手にて棒の前より敵の右の手首を取り棒を前へ押し 手を我が方へ引きかためる也。俗に云う棒縛り也。

 亦 左の手の先へ出て来る時 「追い留まりたれば」 先を下げ持ちて 敵討つ所を真見合へ棒の先を指し付け 右の手を下げてかためる也。 


読み解く
 動作は原文通り棒を運びますと自然に運用できるほどに噛み砕かれています。自由に棒の上下を変え乍ら応じてください。
 但し棒術の心得が多少なりともありませんと、棒の裁きが判らないでしょう。
 

 この棒太刀合之棒は以下二本目腰車・三本目小手揚・四本目小手落・五本目小鬢流まで敵に対し我の打ち込む部位の違いだけで同じような技です。

 水車の廻し様ですが、右廻り・左廻り、両手を持ち替えつつ或いは片手による右手・左手でも特に指定されていません。「亦左の手の先へ出てくる時追い留りたれば」の文章から片手で廻して手を持ち替えているのかとも思います。

 

  

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2017年10月15日 (日)

曽田本その1の2英信流目録原文1居合棒太刀合之巻1棒太刀合之位1脛砕

曽田本その1
2.英信流目録原文
居合棒太刀合之巻 
 兼 大森流居合 小太刀之位
1、棒太刀合之位

一本目 □砕(脛砕)

  是ㇵ敵ハ太刀を上段にかむり我ㇵ左の手尓て棒の中を持杖尓突き楽尓立合也
 敵婦ミ込おがみ打尓打所我ハ右の手にて棒の上の者しを逆手尓取り右の足を一足引キ右乃手を下へさげ棒の下タの者しを太刀へ合セ右の足を一足婦ミ込ミ右の手尓て持ちたる者し尓て「敵の左の脛を打チ」さき(先)をさげ左の手を上へあげ討也

 敵亦討所をさげておる者し尓て太刀を者ね躰をかわり左の手尓て持多る者しを「敵の左の脚へ當
て」我も左の足を婦み込ミ棒を跡へくり出し車の如くかまゑる也

其所を敵我が足を片手にてなぐる也夫ゟ水車を廻し追込ム也。
廻し様盤右で二ツ左で二ツづゝ廻していくつも廻し行優く(うく)迄追込ム也

 右の手の行たる時追い留り□□者敵拝ミ討二打所を下タより棒の先尓て拳を者ね上ケ亦我も其儘棒之先尓て拝討尓打なり

 敵其所を請て我が棒の先を左の手尓てとり右の手尓て持たる太刀を我がみ希んへ討也
 我其所を左の片手尓て棒ヲ上へさし上ケ右の手尓て棒の前ヱより敵の右の手首をとり棒を前へおし手を我が方へ引きかためる也俗に云う棒し者りなり

 亦左の手の先へ出てくる時追い留り多れば先をさげ待て敵討所を真見合へ棒の先をさし付右の手を下ケてか多める也。


読み
 是は敵は太刀を上段に冠り 我は左の手にて棒の中を持ち 杖に突き楽に立ち合う也
 敵踏み込み拝み打ちに打つ所 我は右の手にて棒の上の端を逆手に取り 右の足を一足引き 右の手を下へ下げ棒の下の端を太刀へ合わせ 右の足を一足踏み込み 右の手にて持ちたる端にて 「敵の左の脛を打ち」 先を下げ左の手を上へあげ討つ也

 敵亦討つ所を下げておる端にて太刀をはね 体を変わり 左の手にて持ちたる端を「敵の左の脚へ当て」 我も左の足を踏込み 棒を跡へ繰り出し車の如く構える也。

 其の所を敵 我が足を片手にて殴る也、其れより水車を廻し追い込む也。
 廻し様は右で二つ 左で二つづつ廻して 幾つも廻し行き 憂く迄追い込む也。

 右の手の行きたる時 追い留まり□□は 敵拝み討ちに打つ所を下より棒の先にて拳を跳ね上げ 亦我も其の儘棒の先にて拝み討ちに打つ也
 
 敵其の所を請けて我が棒の先を左の手にて取り 右の手にて持ちたる太刀を我が眉間(みけん)へ討つ也。
 我其の所を左の片手にて棒を上へ差し上げ 右の手にて棒の前より敵の右の手首を取り棒を前へ押し 手を我が方へ引きかためる也。俗に云う棒縛り也。

 亦 左の手の先へ出て来る時 追い留まりたれば 先を下げ持ちて 敵討つ所を真見合へ棒の先を指し付け 右の手を下げてかためる也。


 

 

 

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2017年10月14日 (土)

曽田本その1の2英信流目録読み解く初めに

曽田本その1
 
2.英信流目録読み解く

曽田本を読む英信流目録

1、初めに

此の目録は 昭和二十三年六月? 大阪河野稔氏へ伝授したり

 谷村亀之丞自雄先生直筆
 英信流目録(二巻) 筆山秘蔵ス
 谷村亀之丞先生伝書寫 
         居合 大森流 長谷川流ナシ
         棒太刀合 之□
         居合心持引歌ハ山川先生ノモノト同様二ツキ省略
         長谷川流居合以下伝書ナシ残念ナリ

 下村派の伝承者曽田虎彦先生の神傳流秘書に伝書は、これから読み解いていく「英信流目録二巻」です。
 下村派の曽田虎彦先生が古伝を書き写したもので、これが現在の夢想神傳流であると云う事では無く、夢想神傳流にも無双直伝英信流にも元となる古伝と言えるでしょう。元々は第九代林六太夫守政によって江戸から土佐に持ちこまれた総合武術です。

 谷村亀之丞自雄先生は谷村派第15代で、山川先生は下村派です。

 この「英信流目録二巻」は、奥書きによれば、安永五年(1776年)冬十月に谷村派、下村派に分かれる二代前の第十二代林政誠によって書かれた伝書を嘉永五年(1852年)六月谷村派第十五代谷村亀之丞自雄が書写されたものです。
 曽田虎彦先生が「筆山秘蔵す」とありますから谷村亀之丞自雄の書写された原本をお持ちだったのでしょう。

 「この目録は昭和23年6月 大阪河野稔氏へ伝授したり」と曽田先生の添書きがされています。
 コピーを贈られたか、直筆で書き写して河野百錬先生に送られたのでしょう。
 第二十代無双直伝英信流宗家河野百錬先生の「無双直伝英信流居合兵法叢書」昭和30年1955年発行の元資料となったのでしょう。

 神傳流秘書の原本は英信流目録より前に書きあげられていたものでしょう。恐らく、神傳流秘書は享保十七年1732年~安永五年1776年の42年間に第十代林安太夫政詡によって書かれたと思うのですが、それより古ければ第9代林六太夫守政が享保十七年1732年以前に書いているのでしょう。
 享保十七年1732年は土佐に此の居合をもたらした第九代林六大夫守政が没した年です。
安永五年1776年八月八日は第十代林安太夫政詡が没した年でした。
 この年十月に第十二代林益之丞政誠が「英信流目録二巻」を「改之」としています。

 谷村亀之丞自雄先生伝書写の「英信流目録2巻」は歯抜けの伝書です。

 内容は、居合棒立合巻 並 大森流居合・小太刀之位だけしかありません。

 曽田先生の添書きには「居合心持引歌は山川先生のものと同様につき省略」とありますので神傳流秘書にあるから書写していない、と言うのでしょう。
「長谷川流居合以下伝書なし残念なり」です。

 これから順次この「英信流目録2巻」を読み込んでいきます。

居合棒太刀合の巻 並 大森流居合、小太刀之位

1、棒太刀合之位 八本

2、棒合五つ 五本

3、心持之事 五本

4、極意之大事 八本

5、小太刀之位 六本

6、大森流居合之位 十一本

以上五十三本です。棒は坂橋流之棒と同様でしょうがさらに詳しく書かれています。1~4までが棒の手附です。
 5はこの英信流目録にしか見られない小太刀之位で、仕太刀は小太刀、打太刀は太刀による手附となります。これを知る方も、打たれる方もお見かけしません。
 
 第20代河野百錬先生の「無双直伝英信流居合兵法叢書」によって昭和30年1955年には、世に出ていながら、当時の先生方は居合抜ばかりに精を出されていたのか、師匠のいない形を手附から振り付け演じる事をされなかったようです。

 それは「古伝には興味なし、何故なら古伝を手解きしてくれる師匠が居ない」といったものかも知れません。
6番目は大森流居合で現在の無双直伝英信流正座の部となります。

 

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2017年10月13日 (金)

曽田本その1の2英信流目録原文1初めに

曽田本その1
 
2.英信流目録原文
 
1、初めに
 
 此の目録は 昭和二十三年六月? 大阪河野稔氏へ伝授したり
 谷村亀之丞自雄先生直筆
 英信流目録(二巻) 筆山秘蔵ス
 谷村亀之丞先生伝書寫 
         居合 大森流 長谷川流ナシ
         棒太刀合 之□
         居合心持引歌ハ山川先生ノモノト同様二ツキ省略
         長谷川流居合以下伝書ナシ残念ナリ
読み
英信流目録は曽田先生の前書きから始められています。
原文通り。
 
 
 

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2017年10月12日 (木)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み終えて

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み終えて
 曽田本その1の1神傳流秘書を原文と読み解くとに分けて書き終えました。
 平成28年(2016年)10月1日から平成29年(2017年)10月12日まで377日を要しました。原文と読み解くに分けなければ概ね188日であったろうと思います。
 
 原文は、曽田虎彦先生が書き写した文字をそのまま転記し、その読みを現代漢字及び仮名遣いに直して現代の国語レベルでも内容が判読できるようにしたつもりです。
 
 日本の古文書を容易に読み取れるだけの力はありませんが、漢字書道を久しく学んでいるおかげで、何とか曽田虎彦先生の癖字になれ読み取り、習い覚えた無双直伝英信流の業技法を重ね合わせ、更に加えて河野百錬先生や木村栄寿先生の文献と照らして判読したものです。
 大家の解釈をそのまま鵜呑みにする程の信頼感も、いたずらに媚びる無責任さも無い天邪鬼です。
 古伝の文章と睨めっこしながら、時には他流や他の武術に教えを乞いつつ読み解いてきました。
 
 三度にわたる古文書解読で、ほぼ読み取れたと思います。このまま原文だけをコピーして古伝を演じられる先生も居られると思います。又、何れの時代かに古伝を全て復元される名人も現れる事を期して原文のみを掲げておきました。
 
 読み解くの内容は、原文及び読みに続き、業を演じられるところまで掘り下げておきました。 
 但し、無双直伝英信流居合や古流剣術、棒術、体術、柔術のかなりの見識が無ければ演じられないかもしれません。
 乏しい経験を頼りに神傳流秘書の全業を読み解くにあたり、多くの方のお知恵を拝借しましたが、なかでも「痛くしないで」と言いながら私に逆手を取られたり、肘を堅められたり、仰向けにされたり俯けにされたりした家内の功績は大きいものです。
 
 かつては、総合武術として広く学ばれた方も多かったろうと思いますが、明治期に部門ごとの分離が極端になって、総合武術の見識を持たれる方は少ないと思われます。
 その表われは、棒術や和になるとアクセスが減るように見えますし、同門の方に尋ねても意を汲んでいただけないことも度々です。
 師匠の真似事以外に知恵を絞っていただける方も少ないものでした。「古伝なんかに興味は無い」と言いながら「昔はこうだった」という嘘つきに頻繁に出合ました。
 
 日本語の幾つかやその武術用語が日常から失われて久しく、当代の無双直伝英信流の教本すら読めなくなってきている時代です。
 他流の教本も意味の無い門外不出の言葉に捉われ公に読めません。或はそのこだわりが無くとも教本として世に問うだけのエネルギーがない流派の代表者。
 お陰様で武術の流派の教本はお粗末です。
 当代は良く聞き、よく見て、よく読み、自分で考えろと仰いますが、情けないほど低下している国語力では良く見て真似るだけの、武的演舞だけをそれとする剣士しか生み出せないのかもしれない時代でもあります。
 
 読み解くに当たり、この解説も現代居合を基にしているばかりで、古伝には至っていないとのご批判を述べられている方も居られます。
 其の通りでしょう、一刀流や一部津軽方面に林崎流居合の伝承があるとはいえ、それも一部の想定における動作であり、大太刀を帯しての物であれば、其処から江戸中期の神傳流秘書に進化させて解するのも無理があります。
 武術は、始祖の業技法から日進月歩していかなければ、より研究された者に打ち負かされてしまうものです。
 その上「かたち」を学び、基本の動作から得られた術をもって、あらゆる場面を思い描き稽古しなければ実用になりません。
 神傳流秘書は江戸中期の林崎重信流から進化した英信流から始まっています。平成29年の今日の我が修行のレベルから250年遡るのが精一杯です。
 
 現代の無双直伝英信流、夢想神傳流は、明治以降、多くの先師の努力で最も良く研究されていると考えられます。多くの教本を集めて読みふけって見ました。
 しかし竹刀剣道に蹂躙されていたり、見覚えただけの先師の動作を癖だらけの己の写真や動画で示すばかりの物が多く、ひどいのは先師の教本の丸写しです。
 江戸中期初頭の参考になり難いものばかりです。
 特に近年のものは昭和初期の物より劣る様な気がします。中には師伝の道統では切れてしまった奥の業を、他の師伝を引用した、おかしいものまであります。
 昨今は、師匠を真似るのがやっとの稽古量であったり、真似の上手下手のみを競う大会などにとどまっていて、武術に至らないのが現状でしょう。
 本物の師を求める事は何時の時代でも、どの道でも困難だったでしょう。選択肢は、誰が師として相応しいかよりも、住まいに近く、稽古日に都合が良い、程度の選択肢から安易に選択されています。
 人と相対しての実践行為などの武術論を口にする知ったかぶりの先生も居りますが、総じて不勉強です。段位などはそれだけの意味をなして居ません。
 
 古伝の動作は形だけ真似てもその奥義に至る事は出来そうにもありません。形の中にあるものを読み取り、それを自らの稽古の中から悟る以外にないのでしょう。
 古伝を知る上で足を踏み込んだ柳生新陰流の業を学ぶ時に、多くの気付きがありました。
 それは、「古武術は「かたち」を真似る事は出来ても術にならない」事に気付かされたことです。
 
 棒振りを何十年やっていても、如何にも早く・強くも討ちこめて、棒振り試合に勝てても「術」が決まらないのです。
 同様に一人演武の居合も、順序正しくただ力強いばかりか、ゆっくり・大きく・正確に・華麗に演じて、演武競技会で評価されても武術にはなり得ないのです。それは真剣での命のやり取りでの事とは違うからでしょう。
 
 奥義に至るには、真似ただけの「かたち」では、「とてもとても」です。本物は形の中に、その「心」も無ければならないのでしょう。
 
 おおらかな気持ちで、神傳流秘書に向かい、文字に書かれていない処を思い描き、今ある自分の力量を越えるにはと、自らを照らしてみることも良いのではないかと思っています。  
 ・・・・思いつくままに・・・
 
 古伝神傳流秘書を基に「無双神傳英信流居合兵法」の研究会を2017年9月に立ち上げました。
 曽田虎彦先生の直筆本を原文のまま読み、互に持てるものを以って読み解いて演じる研究会です。
 研究会の名称:湘南居合道研修会鎌倉道場
 場所      :鎌倉体育館
 日時      :毎月第二木曜・第四木曜
           10月26日(木)13:00~17:00
           11月09日(木)13:00~17:00
           12月14日(木)15:00~17:00
 参加希望   :このブログを読まれ研究したい方
 
 
 
 
 

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曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移11支點當

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
十一本目支點當
支點當
 鐺返しの業二亭かやされ上る処を我可左の足二亭相手の陰嚢を蹴る
 以上 十一本
読む
支點當(してんとう)
 鐺返しの業にて かやされ上げる処を 我が左の足にて相手の陰嚢を蹴る
参考 捕手和之事十一本目鐺返
 相手左脇を行通り我か左の手二亭相手の左の手を取る右の手二亭小尻を取りう津む希二於した於し堅める
 異常十一本
読み
鐺返(こじりかえし)
 相手左脇を行き通り 我が左の手にて相手の左の手を取る 右の手にて鐺を取り 俯けに押し倒し堅める
 以上 十一本
読み解く
 この業も鐺返の業がもとになっています。

 八文字に坐すところ、相手スカスカと我が左脇を通り行く時、我が左手を左手で取り、右手で鐺を取ってうつむけに押し倒そうとするので、左足で相手の陰嚢を蹴る。

 「・・かやされ上る処を」の状況がよく見えませんが、鐺返から推測します。
相手に左手と鐺を取られ、鐺を上に上げられうつ伏せに押しかけられるのでしょう。

「左の足にて相手の陰嚢を蹴る」相手の股間に我が左足を蹴りこむ、は押し倒されるに従って、右手で体を支えながら左足で蹴りこむ、としてみました。  以上 十一本


以上で夏原流和之事を終了します。同時に神傳流秘書も読み終えた事になります。夏原流和之事については、このような手附が残されたのですが、誰が何時これらの業を作り出したのかわかりません。

 本朝武芸小傳巻九の末尾に小具足について世に鳴るのは竹内流だといっています。荒木流、森流などの後に夏原八太夫の名があります。
 夏原八太夫は夢相流小具足の達人也、今川久太夫その傳を継ぐ、武井徳左衛門今川の傳を得、松田彦進武井の芸を傳、鈴木彦左衛門有りて、松田に従い、その宗を得て精妙と為す。
とあります、これが夏原流和であるかはわかりません。

 此の神傳流秘書は「文政二年己卯之歳十一月吉祥日 山川幸雅述」で始まりました。
曽田先生が丁寧に書写され此処に掲載したものです。


奥書きは以下の様になっています。

山川久蔵
 

右の通り相改諸業手付覚亦歌之巻柔術不残相傳譲申所相違無望々仍而奥書如件

坪内清助殿


読み
 山川久蔵(やまかわきゅうぞう)
 右の通りあい改め 諸業手付覚え 又 歌の巻き 柔術 残らず相伝譲り申すところ相違なし 望々 よって奥書 件(くだん)のごとし
坪内清助殿

 

 文政2年は1819年です。山川久蔵幸雅の記述した最も古い傳書だろうと思います。
 残念ながら、この伝書を書写された曽田先生は、この神傳流秘書を誰から見せられて書写されたのかが不明です。「本書は他に見えざる秘本にて原本は多分戦災にて焼失せるか大事大事」と書き残されています。

 曽田本その1の1神傳流秘書を終わります。

 

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2017年10月11日 (水)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事6本手之移11支點當

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
6)本手之移
十一本目支點當
支點當
 鐺返しの業二亭かやされ上る処を我可左の足二亭相手の陰嚢を蹴る
 以上 十一本
読み
支點當(してんとう)
 鐺返しの業にて かやされ上げる処を 我が左の足にて相手の陰嚢を蹴る
 以上 十一本
参考 捕手和之事十一本目鐺返
 相手左脇を行通り我か左の手二亭相手の左の手を取る右の手二亭小尻を取りう津む希二於した於し堅める
読み
鐺返(こじりかえし)
 相手左脇を行き通り 我が左の手にて相手の左の手を取る 右の手にて鐺を取り 俯けに押し倒し堅める
奥書

山川久蔵

 右の通り相改諸業手付覚亦歌之巻柔術不残相傳譲申所相違無望々仍而奥書如件

坪内清助殿


読み
 山川久蔵(やまかわきゅうぞう)
 右の通りあい改め 諸業手付覚え 又 歌の巻き 柔術 残らず相伝譲り申すところ相違なし 望々によって奥書 件(くだん)のごとし
坪内清助殿

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2017年10月10日 (火)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移10五輪添

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
十本目五輪添
五輪添
 遠行の業二亭肩を叩時向面の通り手を取り前へな介類
読み
五輪添(ごりんぞえ)
 遠行の業にて 肩を叩く時 向面の通り 手を取り前へ投げる
参考 捕手和之事十本目遠行
 如前相手の右脇を通り後へ廻り両手二亭合手の肩を一寸叩ク相手小太刀を抜かんと春る処を両のひぢの可ゞ美二手を懸背中を膝二て押ひかる
読み
遠行(えんこう)
 前の如く相手の右脇を通り後ろへ廻り 両手にて相手の肩を一寸叩く 相手小太刀を抜かんとする処を 両の肘のかがみに手を懸け 背中を膝にて押し引かる
参考 捕手和之事九本目向面
 右脇を通り品に此方よりせり懸る相手よりもせり懸る処於した於し如右う津む希二押た於し堅める

読み
向面(むこうめん)
 右脇を通りしなに 此方よりせり懸かる 相手よりもせり懸かる処押し倒し 右の如く俯けに押し倒し堅める
読み解く
 五輪添は手附にならない程省略されてしまいました。五輪添を稽古するまでに事前に今までの業は充分稽古を積んでおけとでも言うのでしょう。
本手之移とは本手(元)の業の彼我入れ替わり、変え業、返し業ですから当然の事でしょう。

 楽々八文字に相対して坐す、相手立上りスカスカと歩み来り、我が右脇を通り後へ廻り両手にて我が肩を一寸叩く、我は小太刀を抜かんとする処、後よりせり懸られるので相手の手を取って前へ投げる。

 業名の「五輪添」ですが「五輪」は仏教で云うところの万物の構成要素「地・水・火・風・空」の五大のことで、ここではそれを現した五輪塔をイメージしたのでしょう。
人の体を五輪に見立てゝ相手を密着させて投げる、そんな業のように思えます。

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2017年10月 9日 (月)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事6本手之移10五輪添

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
6)本手之移
十本目五輪添
五輪添
 遠行の業二亭肩を叩時向面の通り手を取り前へな介類
読み
五輪添(ごりんぞえ)
 遠行の業にて 肩を叩く時 向面の通り 手を取り前へ投げる
参考 捕手和之事十本目遠行
 如前相手の右脇を通り後へ廻り両手二亭合手の肩を一寸叩ク相手小太刀を抜かんと春る処を両のひぢの可ゞ美二手を懸背中を膝二て押ひかる
読み
遠行(えんこう)
 前の如く相手の右脇を通り後ろへ廻り 両手にて相手の肩を一寸叩く 相手小太刀を抜かんとする処を 両の肘のかがみに手を懸け 背中を膝にて押し引かる
参考 捕手和之事九本目向面
 右脇を通り品に此方よりせり懸る相手よりもせり懸る処於した於し如右う津む希二押た於し堅める

読み
 右脇を通りしなに 此方よりせり懸かる 相手よりもせり懸かる処押し倒し 右の如く俯けに押し倒し堅める

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2017年10月 8日 (日)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移9捫返

 
曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
九本目捫返
捫返
 向面の事二取っ亭後へ倒さんと須るを其手を取って前へな介る
読み
捫返(もんがえし、なでかえし、ひねりかえし)
 向面の事に取って 後ろへ倒さんとするを 其の手を取って前へ投げる
参考
捕手和之事 九本目向面
 右脇を通り品二此方よりせり懸る相手よりもせり懸る処於した於し如右う津むけ二押た於し堅める
読み
向面(むこうめん)
 右脇を通りしなに 此方より競り懸かる 相手よりも競り懸かる処 押し倒し 右如く 俯けに押し倒し堅める
参考
「如右に・・」
 八本目の胸點の足で胸を蹴って突き倒すことでしょうか。
「右の如く」が良くわかりません。恐らく捕手和之事の五本目右転か六本目右詰を指しているだろうと思います。此処は、「向面」だけを参考にすれば良さそうです。

五本目右転
 如前歩ミ行亭相手手を上る処を両の手二亭指を取りわけ左の方へ引廻し又た於し砂乱の如くう津む希二引廻し亭堅める

読み
右転(うてん)
 前の如く歩み行て相手手を上る処を両の手にて指を取りわけ左の方へ引廻し又たおし砂乱れの如くうつむけに引廻して堅める

六本目右詰
 如前歩ミ行て右脇を行違ひ品二相手の右の手を我か右の手二亭取り左の手をひぢ二上亭引伏せ堅める

読み
右詰(みぎつめ)
 前の如く歩み行て右脇を行違いしなに相手の右の手を我が右の手にて取り左の手をひじに上て引伏せ堅める


読み解く
 双方相対し八文字に坐す時、相手立上ってスカスカと歩み寄り、右脇を通りしなに我が右手を取ってせり懸って後ろに倒さんとするを、我もせり懸り相手の右手をひねり返して左手を添え俯けに押し倒し堅める。

この本手之移9本目捫返はもんかえし、ひねりかえし、なでかえし、の何れかの読みでしょう。

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2017年10月 7日 (土)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事6本手移9捫返

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
6)本手之移
九本目捫返
捫返
 向面の事二取っ亭後へ倒さんと須るを其手を取って前へな介る
読み
捫返(もんがえし、なでかえし、ひねりかえし)
 向面の事に取って 後ろへ倒さんとするを 其の手を取って前へ投げる
参考
捕手和之事 九本目向面
 右脇を通り品二此方よりせり懸る相手よりもせり懸る処於した於し如右う津むけ二押た於し堅める
読み
向面
 右脇を通りしなに 此方より競り懸かる 相手よりも競り懸かる処 押し倒し 右如く 俯けに押し倒し堅める
参考
「如右に・・」
 八本目の胸點の足で胸を蹴って突き倒すことでしょうか。
「右の如く」が良くわかりません。恐らく捕手和之事の五本目右転か六本目右詰を指しているだろうと思います。此処は、「向面」だけを参考にすれば良さそうです。

五本目右転
 如前歩ミ行亭相手手を上る処を両の手二亭指を取りわけ左の方へ引廻し又た於し砂乱の如くう津む希二引廻し亭堅める

読み
 前の如く歩み行て相手手を上る処を両の手にて指を取りわけ左の方へ引廻し又たおし砂乱れの如くうつむけに引廻して堅める

六本目右詰
 如前歩ミ行て右脇を行違ひ品二相手の右の手を我か右の手二亭取り左の手をひぢ二上亭引伏せ堅める

読み
 前の如く歩み行て右脇を行違いしなに相手の右の手を我が右の手にて取り左の手をひじに上て引伏せ堅める

 

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2017年10月 6日 (金)

曽田本その1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移8坐配謀

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
八本目坐配謀
坐配謀
 胸天の移り也常の修行此事なしむ年を蹴る足を此方ゟ取り向へ突倒春也
*読み
坐配謀(ざはいぼう・・?)
 胸天(胸點)の移り也 常の修行此の事なし 胸を蹴る足を此方より取り 向うへ突き倒す也
参考
捕手和之事八本目胸點 
 歩ミ行相手の胸を足二亭蹴る平常の稽古二ハ此業なし子細ハ胸を蹴る故也
読み
胸點(むねてん、きょうてん)
 歩み行き 相手の胸を足にて蹴る 常の稽古には この業なし 仔細は胸を蹴る也
読み解く

*坐配謀は、ざはいぼうでしょうか。読みは不明です。
 「胸天」という業名は見当たらないのですが、夏原流和之事捕手和之事八本目「歩み行相手の胸を足にて蹴る平常の稽古にはこの業なし子細は胸を蹴る故也」とする「胸點」の業があります。點は「てん」ですから「天」と同音ですので当て字としたのでしょう。
 この業も、彼我逆転して胸を蹴られる時の返し業です。

 我が坐している所へ相手スカスカと歩み来たり、我が胸を足蹴にして来るので、その足を取って相手をあお向けに突き倒す。

 「突倒す」の文言が気になります。蹴ってくる相手の足を取るや、相手の体に浴びせて倒すなどを言うのでしょう。

 

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2017年10月 5日 (木)

曽田本その1神傳流秘書原文10夏原流和之事6本手之移8坐配謀

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
6)本手之移
八本目坐配謀
坐配謀
 胸天の移り也常の修行此事なしむ年を蹴る足を此方ゟ取り向へ突倒春也
*読み
坐配謀(ざはいぼう・・?)
 胸天(胸點)の移り也 常の修行此の事なし 胸を蹴る足を此方より取り 向うへ突き倒す也
参考
捕手和之事八本目胸點 
 歩ミ行相手の胸を足二亭蹴る平常の稽古二ハ此業なし子細ハ胸を蹴る故也
読み
胸點(むねてん、きょうてん)
 歩み行き 相手の胸を足にて蹴る 常の稽古には この業なし 仔細は胸を蹴る也
 

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2017年10月 4日 (水)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移7九寸返

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
七本目九寸返
九寸返
 抜捨の通り抜付を留処を振り向て中に入りたを春也
読み
九寸返(きゅうすんかえし)
 抜捨の通り抜き付くを留める処を 振り向いて中に入り倒す也
参考
夏原流和之事 捕手和之事七本目抜捨
 相手の左の脇を行通り品二合手の左の手を我が左の手二亭取り後へ廻る相手左之手二亭後へ婦り向小太刀を抜付類を右の手二亭留左の手を放シひぢ二添へて引た於し堅める
読み
 相手の左脇を行き通りしなに 相手の左の手を我が左の手にて取り後ろへ廻る 相手左の手にて後へ振り向き小太刀を抜き付けるを 右の手にて留め 左の手を放し肘に添えて引き倒し堅める
読み解く
 抜けだらけで文章を読んだだけでは九寸返がひらめきません。本手之移の九寸返は彼我逆転したもので抜捨で我が引き堅められそうになる処を返す業です。
 
業名の九寸返は、小太刀の寸法でしょうか。
相手、我が左脇を通りしなに、左手で我が左手を取って後ろへ廻りこむ、我は振り向きざまに小太刀を抜いて抜き付けるのを、相手は右手で我が右手首を制し左手を放すその機に中に入り押し倒し堅める。

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2017年10月 3日 (火)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事6本手之移7九寸返

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
6)本手之移
七本目九寸返
九寸返
 抜捨の通り抜付を留処を振り向て中に入りたを春也
読み
九寸返(きゅうすんかえし)
 抜捨の通り抜き付くを留める処を 振り向いて中に入り倒す也
参考
夏原流和之事 捕手和之事七本目抜捨
 相手の左の脇を行通り品二合手の左の手を我が左の手二亭取り後へ廻る相手左之手二亭後へ婦り向小太刀を抜付類を右の手二亭留左の手を放シひぢ二添へて引た於し堅める
読み
 相手の左脇を行き通りしなに 相手の左の手を我が左の手にて取り後ろへ廻る 相手左の手にて後へ振り向き小太刀を抜き付けるを 右の手にて留め 左の手を放し肘に添えて引き倒し堅める

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2017年10月 2日 (月)

曽田本その1の1神傳流秘書を読み解く10夏原流和之事6本手之移6勝骰

曽田本その1
1.神傳流秘書を読み解く
10、夏原流和之事
6)本手之移
六本目勝骰
勝骰
 右請の通り耳我可手を取り伏セんと須るを直耳支耳中耳入る
読み
勝骰(かつさい、しょうさい)
 右請の通りに 我が手を取り伏せんとするを 直ぐに機に中に入る
参考
捕手和之事六本目右請
 如前歩ミ行て右脇を行違ひ品二相手の右の手を我か右の手二亭取り左の手をひぢ二上亭引伏せ堅める
読み
 前の如く 歩み行きて 右脇を行き違いしなに 相手の右の手を我が右の手にて取り 左の手を肘に上げて引き伏せ堅める
読み解く
 楽々対座する時相手立ち上がって歩みより、我が右脇を通りしなに、右手で我が右手を取り左手をひじに掛けて引き伏せようとする、その機をとらえて相手の中に入り・・ここまでがこの業の手附です。
後は、状況次第にどうぞと言っているようです。逃れるだけならば、でんぐり返しもいいかもしれません。

この業名の勝骰は、かつさい、しょうさい、しょうず、しょうとうなどの読みでしょう。
骰はさいころです。

 

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2017年10月 1日 (日)

曽田本その1の1神傳流秘書原文10夏原流和之事6本手之移6勝骰

曽田本その1
1.神傳流秘書原文
10、夏原流和之事
6)本手之移
六本目勝骰
勝骰
 右請の通り耳我可手を取り伏セんと須るを直耳支耳中耳入る
読み
勝骰(かつさい、しょうさい)
 右請の通りに 我が手を取り伏せんとするを 直ぐに機に中に入る
参考
捕手和之事六本目右請
 如前歩ミ行て右脇を行違ひ品二相手の右の手を我か右の手二亭取り左の手をひぢ二上亭引伏せ堅める
読み
 前の如く 歩み行きて 右脇を行き違いしなに 相手の右の手を我が右の手にて取り 左の手を肘に上げて引き伏せ堅める
 

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