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2017年11月 1日 (水)

曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合之巻2棒合五ツ1追込ミ

曽田本その1
2.英信流目録読み解く
居合棒太刀合之巻
 兼 大森流居合 小太刀之位
2、棒合五ツ
 
一本目追込ミ

 上ェ下タ上ェ下タ下タ右を打出ス時盤右の足を先ェ出し左の下を合スル時ㇵ左の足を出し仕廻盤右の足尓て詰る也
読み
 上 下 上 下 下 右を打ち出す時は右の足を先へ出し 左の下を合する時は左の足を出し 終いは右の足にて詰める也
読み解く
 この棒合五つは 古伝神傳流秘書の棒術の第一項にある棒合(是は坂橋流之棒也と言う)に同じものと考えられます。
 項目の順序が前回の英信流目録第一項棒太刀合之棒八本が古伝神傳流秘書では第二項太刀合い之棒でしたから、英信流目録と神傳流秘書とでは入れ替わっています。
 曽田本は伝書を誰からいつ見せられ、いつ書写されたのかが不明ですから原本の所在がつかめません。明治以降の混乱から土佐の居合の乱れを目の当たりにされ、業技法の原点を曽田先生は純粋に追い求められたのでしょう。
古伝神傳流秘書の棒合
一本目追込
上下上下と合張り又一方を打懸て勝
両方棒を左の手尓て持杖二突立合上を合下を合又上を合又下を合遣方より一方二亭張り又一方を打懸て勝也
読み
追込(おいこみ)
 上下 上下と合い張り 又 一方を打懸けて勝つ
 両方棒を左の手にて持ち 杖に突き立ち合う 上を合わせ下を合わせ 又 下を合わせ 遣方より一方にて張り 又 一方を打ち懸けて勝也

 双方とも棒を左手に持ち杖(つえ)に突き立合う。左手の位置は自然体で握り易く杖(つえ)を突く位置、棒の中程でしょう。杖ならば杖の上を掌で被せてもいいでしょう。

 一本目は業名「追込」ですから、相手が先に棒に右手を懸け仕掛けて来るのに応じ、遣方が追い込んで行き、相手は下って行く打ち合いを想定して見ます。

 双方棒を左手で杖(つえ)を突く様に持ち、棒の先を左足先前に付け右足をやや後ろに退いて立つ。
 相手、棒を持つ左手の下に右手を逆手に添え、左手を滑らせて棒の上方を持ち、右肩から廻して右足を踏み込んで我が左面に打ち懸けて来る、遣方も同様に右足を踏み込んで相手の棒に打ち懸けて之を留める。

 遣方透かさず左足を右足踵に踏込み棒を右肩に取るや右足を踏み込んで打方の右足に打込む。
 相手棒を右肩に担ぎ打込まんとするが、遣方に攻め込まれ右足を引いて左足に引き付け左足を引くや、右足前で同様に遣方の棒を請ける。

 遣方、左手を引いて右手を棒の先に滑らせ、左手を棒の中程まで滑らせ左肩に廻し取るや左足を踏み込んで、相手の右面を打つ、相手右足を引いて同様に之を請ける。
 遣方、透かさず右足を左足に引き付け、同様に棒を左肩に取るや、左足を踏み込んで相手の左足に打込む。
 相手、左足を右足に引き付け、右足を引いて之を請ける。

 遣方、左足に右足を引きつけ、棒を振り上げ、左足を踏み込んで相手の右足に打ち懸かる、相手是を退き乍ら請ける、遣方即座に左足に右足を引き付け乍ら右手を後方に引いて左手を滑らせ棒の先を握り、右肩から棒を廻し乍ら右手を棒中に滑らせ右足を踏み込んで打方の左面を打ち勝つ。
 双方、右半身で棒を合せ元の位置に戻る。 


 英信流目録の棒合五ツの抜けを神傳流秘書の棒合が補っています。
 追込みですから遣方にどんどん攻め進んでもらいました。
棒は上下は有りませんから、上下を返して打ってみました。刀と同様に一方を先端として、手を持ち替えずに順の打ち逆の打ちなども追い込みながら詰めて行かれるでしょう。

 

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