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2017年11月 7日 (火)

曽田本その1の2英信流目録読み解く1居合棒太刀合之巻2棒合五ツ4引違イ

曽田本その1
2.英信流目録読み解く
居合棒太刀合之巻
 兼 大森流居合 小太刀之位
2、棒合五ツ
 
四本目引違イ

 是盤楽尓右の手尓て棒の端を取り引違ゥ也其引違イ様二左の手尓て棒の中を取り右の手を下げ棒の下を上ゲ上尓て亦合セ亦下タ下タと合也仕廻盤右尓て詰ル也
読み
 四本目引き違い(ひきちがい)
 是は 楽に右の手にて棒の端を取り引き違う也 其の引違さまに左の手にて棒の中を取り 右の手を下げ棒の下を上げ上にて亦合わせ 亦 下 下と合う也 しまいは右にて詰める也
読み解く
 この引違いは、互いに(楽には互いにの誤記かも知れません)右手で棒の端を持って引き摺りながら歩み行き引違(行き違う)。
 「引違イ」は「行違イ」の「引」と「行」の草書体の誤認又は誤記かも知れません。
 其の行き違う時に、左の手で棒の中程を持つや右廻りに振り向き右手を下げて右足前にして棒の下を突き上げて互いに上で合わせる。
 棒を頭上で持ち替え右足を踏み替えて左足前にして左下で合わせ、再び左足を踏み替えて頭上で棒を廻し右足を前にして右下で合わせ、右足を踏み出し棒を相手の水月に付けて詰める。

 詰めるにあたっては相手が亦、自分の右下(我が左下)に打ち込んで来ると思い合わせようと棒を振り上げる処を踏み込んで詰める。

 業名による「引違い」を忠実に辿れば、行違って、敵と認識するや振り返って、互いに戦い勝つのでなければなりません。一方的に振り返って奇襲したのでは原文から外れます。この辺の処は原文は抜けています。
 この「引違い」は「左側通行」を採りました。

 「引違い」は、行き違いとして、振り向く業としました。おそらく、原書は草書体で書かれていますでしょうから「引」と「行」の草書の判読によるものでしょう。曽田先生の文字では「引」としか読めません、誤認でしょう。


 なお業名は曽田本の英信流目録では「引違い」ですが神傳流秘書の「棒合 是は坂橋流之棒也と言」では「行違い」です。

神傳流秘書を読む 棒合 4本目 行違

行違
 両方右の手二亭棒を引摺り右あい二行違ふ時見返りて下を上二亭合せ又一方を上二亭合せ又一方を下二亭合張如前打懸て勝
「前の如く打ち懸けて勝」の前の如くの部分は、三本目請込の「下にて合せ一方を廻し掛けて勝」

 
読み
 行違(ゆきちがい)
 両方右の手にて棒を引き摺り 右あいに行き違う時 見返りて 下を上にて合せ 又 一方にて合せ 又 一方を下にて合わせ張り 前の如く打ち懸けて勝

 「前の如く打ち懸けて勝」の前の如くの部分は、三本目立合の「下にて合せ一方を廻し掛けて勝」

読み解く
 双方共に右手に棒の中ほどを持って引きずるようして右側を行き違う。
行き違ってお互いに見返り、左足出たとき棒の上を左手で持ち、右手を逆手に持ち替え、左に廻りながら右肩に棒を振り上げ、右足を踏み込んで相手の左面に打ち込み双方棒を合わす。ここが「見返りて下を上に合せ」の部分になります。

 「又一方を上にて合せ」は、右手を其の儘、棒を左手で後方に引き寄せ握りを持ち替え棒の上を下に下を上にして左肩に廻し、左足を踏み替えて相手の右面に打ち込む、相手、同様に棒を左肩に廻し右足を踏み替えてこれを受ける。

 「又一方を下にて合張」は双方、左手を其の儘、右手を後方に引いて棒の上を下に、下を上にして右肩から廻して右足を踏み替え相手の出足に打ち込む。

 「如前打懸て勝」は、三本目請込の業の「下にて合張り廻し掛て勝」を再現します。相手棒を張りこみ左足を踏み込み相手棒を左に廻し掛けて相手右面に打込み勝。

 

 

 

 

 

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